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2011年02月19日

本の紹介 Part2

本の紹介 Part2 なんの脈絡もなく、突然になんですが。

…それもPart2ったって、前回がいつだったのか、書いた本人も忘れているくらい過去のことなので、なにがPart2なんだ、とセルフツッコミを入れつつ…。(汗








「操縦不能」 内田幹樹 新潮文庫

北朝鮮からの亡命者を乗せたジャンボ機の機長が、離陸直後に倒れ、コクピットには副操縦士だけが残された。そして速度と高度を示す計器がなぜか狂いはじめ、墜落の危機が訪れる。その時、元訓練生の女性が、地上のシミュレーターで同調し、飛行データを提供してこの飛行機を救おうとする…というのが、ストーリーのあらまし。

著者自身が、執筆当時全日空の現役機長だったという経歴のため、操縦シーンはもとより、地上スタッフらの細やかな描写も非常にリアルなので、航空マニアにはたまらない1冊でしょう。

もちろん、ストーリー的にも一級のサスペンスドラマになっているので、映画を見ているように楽しめると思います。

クルマ好きとして琴線に触れたのは、主人公の女性の愛車がエスクード、と、車名を挙げて描写してあること。しかも、ストレス解消のために、休日はオフロードを走っている、という表現まであります。
オフロード4駆に乗る、ということで、主人公の女性の性格的なものや志向を表しているわけですが、それにエスクードをあてがうあたりが渋い。

著者はオートバイも好きだったそうなので、恐らくはクルマ趣味もあったのだと思います。

この本の初板は2002年刊行ですので、それからすると、登場するエスクードは、初代のTA01Wの最終型あたりを大事に乗っているのか、あるいは珍しい2代目のTA02Wか、いずれにせよ、オフロード走行をするなら、やっぱりショートの3ドアだよな。ひょっとするとミッションもMTかも知れないな、などと余計な想像までしてしまったのでした。







「怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道」 高野秀行 集英社文庫

自らを「辺境作家」と称する作者、高野氏がネットで見かけた、謎の怪魚「ウモッカ」を探してインドへ旅立つ話である。

であるが…。

…ネタばらしで申し訳ない(ばれても面白さに変わりはないのでご安心を)が、旅立ったものの、高野氏はインドで入国拒否を食らってしまうのである。


実はこの「ウモッカ」騒動の当時、わたしはネタ元になったサイトの熱心な読者で、当然この騒ぎも知っており、実現しなかったけれど、探索隊支援グループのひとりになろうとすら思っていたほどでした。

当時既に辺境作家として有名だった、高野氏が実際に現地に赴くとあって、みな大きな期待をいだいたものだが、3ヶ月後にサイトに報告された「実は入国できず…」の驚愕の事実。

それまで高野氏の著書を読む機会がなく、その顛末を知っていただけに、この本が出たときも「ああ、あの時の…」という思いとともに「なんだアンタ、インドに入国してないじゃん。何が格闘記だよ、けっ」と、侮蔑していたのでありました。

そしてさらに時が流れ、2007年に入院することになり、病室で読む本を仕入れに本屋に行ったときに見かけて買ってみた。読み終わったら病院のゴミ箱に捨ててやろうと思いながら。(←捨てるつもりで買う方も買う方だが

で、読んでみて……正直参りました。

すいません、高野先生、さすがプロの作家です。
いやほんと参りましたよ。どーしてインドに入国すらできていないのに、そこに至るまでの顛末をこんなに面白おかしく書けるんですか。
プロの作家さんは、こうやって作品テーマを固めていくんだなあ、と思わせるリアルな描写と、本人的にはかなり深刻な状況なのに、思わず吹き出す軽妙な語り口。

蔑みが一転、あまりに素晴らしすぎて、一挙に大ファンになり、著作を買い漁ってます。外遊び仲間にも勧めたところ、ファン増殖中。現在も布教活動を続けています。(笑

クルマがらみのネタはありませんが、この作品が面白いと思えるなら、東京のおかしな異国人のストーリー「アジア新聞屋台村」や、ミャンマーからインドへ壮絶な探検を行う「西南シルクロードは密林に消える」など、高野ワールドはどれもみな楽めること請け合いです。








「ゴーガイ!!―岩手チャグチャグ新聞社―」 飛鳥あると 講談社KCコミックス

思いっきりローカルネタです。(笑
タイトル通り、岩手の地方新聞社の、さらにど田舎の地方支局を舞台としたマンガ。
正月に帰省した折、近所の本屋さんで偶然に見つけました。

女性誌に連載されていたそうで、それっぽい絵柄と、やや無茶なストーリーではありますが、マンガで情報発信を試みている岩手県と、実在の地元新聞社、岩手日報がバックアップ(劇中の新聞社、地名は架空だが)しているとあって、岩手の観光情報も盛りだくさん。
岩手出身としては、これは応援せずにはおれません。(笑

ちなみに小ネタでは、劇中で支局長の小田原が乗るクルマがジムニーなんですが、これが古いJA11っぽいけど、もしかするとさらに古いJA71かも。それもMT車。暴走した馬を追いかけるために、林道を爆走するシーンが描かれています。
ついでですが、主人公のさきるの愛車は、どうやら日産のモコのよう。

コミックスには全5話収録で、「1巻」とは記されていませんが、連載時には8話のエピソードがあったそうで、しかもこの5話は支局の位置上、舞台が県南限定となっているので、県北や陸中なんかも設定すると、まだまだ話は広がりそうだと思うんですが。



いずれも、よかったらご一読あれ。^^







ブログ一覧 | 戯れ言 | 日記
Posted at 2011/02/19 23:36:22

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この記事へのコメント

2011年2月19日 23:53
かわねこ兄、こんばんはっ。
「気が付けばスズキオーナー」のオイラが
お邪魔しますよ~っと
(二輪ではEPOしか所有経験ないのに)。

「ゴーガイ!」、もっと掘り下げが欲しいと
思いつつも・・・悪くなかったですね。
猊鼻渓船下りの女性船頭さんの話が
今も印象に残っています。

>「インドへの道」
文字通り「インドまでの道のり」なのね(笑)。
個人的には成果の可否より読み手を引き込む
『ストーリーテラーとしての力量』の方に
プロ意識を感じたい方なので、要チェキか。

>「操縦不能」
かつて「パイロットのカバン」なるエッセーで
「なんだか結局、操縦士の専門知識と
 自己満足に終始した本だったな~。」
という徒労感を覚えたことがあるので
期待せずにおきたいけれど・・・
サスペンスに仕立てる技量があるなら
ちょっと手に取ってみたい気もしますね。

ではお礼に、こちらのオススメを提供。
http://home.interlink.or.jp/~hotmenu/outland/book5.htm
↑当時利用されたクルマ&単車の車種も
さることながら、ジワジワと真相に迫る
「読ませる文章」が非常に秀逸♪
著者の一橋さんは「グリ永事件」の本も
書いてますけど、これも面白かった。

まだまだ長い冬の夜長、気が向いたら
ぜひ手に取ってみて下さいね☆
コメントへの返答
2011年2月20日 23:32
どもっ。
そーいや、まめぞうもスズキ産でしたね。(笑

>ゴーガイ!
わたし的には、お馬さんの話が好きですね。^^
あいや、ジムニーが出てくるからぢゃないですよ。

>怪魚ウモッカ
そのとーり、道のりを描き出している一冊ですね。^^;

高野氏は、ほんと嘘だろこれ、的な窮地に陥っているのに、なぜか笑えるんですよねえ。

>操縦不能
パイロットの…は「機長のかばん」ですかね?あれは内田氏ではなく、石崎秀夫氏なんですよね。

たぶん、内田氏のほうがずっと読みやすいはず。

ご紹介の本も、機会あれば読んでみたいですね。

そーいやあの事件、当時は白バイは必ず4ストなのに、犯行に使われたのは2ストだった、そこから辿ったら違った見解もあったのでは、という意見も以前読んだことがあるので、そのあたりも突っ込んでいそうですね。^^;
2011年2月20日 8:12
捨てられない性格なんで、本も山盛り(と言っても結構売っちゃいましたが ^^;)あるので、お出かけ・音楽の次は「本」でも行くべえか? とは思ってるんですが、なかなか手がつかず。
タイトルも一応決めてるんですがねえ…
コメントへの返答
2011年2月20日 23:33
お疲れ様です。
なぜか本は処分すると、した本に限って読みたくなると言う…。^^;

なのでわたしも捨てられず、どんどん堆積していってます。(汗
2011年2月20日 10:26
物語の描写で、あまり車種を直接だしているのは少ないですね。

最近のSUVはどれもデカくなりすぎですね。
5ナンバーサイズのをプリーズっす~
コメントへの返答
2011年2月20日 23:36
クルマ小説、バイク小説以外では、珍しいとp思いますが、たまーに特定しているのがありますね。

有名どころでは、浅見光彦の愛車はソアラってことになってます。未だに2時間ドラマでシリーズになってますけど、あれ、ソアラで出てくるのかなあ?

SUV、たしかにみんな3ナンバーサイズですよね。ボディは5ナンバーサイズなのが、テラノが気に入っている理由のひとつでもあるんですよね。
2011年2月20日 13:30
「操縦不能」 内田幹樹 新潮文庫
読んでみたいです^^
自分はいつも図書館派なんで今の本終わったら
借りてこよ~!
またいい本あったら、教えてくださいね♪
コメントへの返答
2011年2月20日 23:38
お久しぶりです。
よろしかったらぜひご一読を。^^
ウチの町はど田舎で、しかも図書はまったくやる気ナシなので、図書館ではなく、図書室なんですよ。それも土日休みで。ナメとんのか、と思いますね。
2011年2月20日 14:28
操縦不能、 内田幹樹さんの作品は読破してます。
もとANAの機長を勤められた方ですね。
やはり、飛行機物のリアリティは高いです。
飛行機関係だと夏見正隆さんの一連の作品、
鳴海章さんの作品なんか楽しめますね。
コメントへの返答
2011年2月20日 23:39
やはり親分さんは、読まれてましたか。^^
実は年明けの台湾出張時に読んでいたのですが、飛行機の中で「操縦不能」を読むのは、ちょっとしたスリルです。(笑

オススメの本も探してみますね。
2011年2月21日 0:06
ゴーガイ!、たった今読みました(笑)。

私は遠野物語の話が良かったかな~。
もろに地元の話などもありヒジョーに親近感が持てる内容で、地元民としてもまた新たな発見があったりして楽しく読めました。
是非他の支局で、今後の活躍?を期待したいですね~。
コメントへの返答
2011年2月21日 22:29
さすが地元新聞社がバックアップしているだけに、情報も盛りだくさんですよね。
ほんと、続編を大いに期待したいものです。^^

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「今日の昼まで道北の海沿いにいましたが、400kmあまりを走って十勝に戻ってきました。毎日仕事絡みの電話やらメールがあって、なんだかなあという感じもありましたが、正しい夏休みを過ごせたので、良しとしなくては。」
何シテル?   08/14 19:21
オートバイとクルマと、野遊びが大好きな「おやぢ」です。(^^ゞ 北海道のど田舎に住んでいます。どれくらい田舎かと言うと、地域で乗っている車種を言えば、...
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