既に先週の話なのですが、法事のためにちょっとだけ帰省していました。
と言うことで、今回も船旅だったのですが、エスクごと載せると高くつくので人間だけ乗船し、現地でレンタカーを借りる作戦を敢行。
調べてみると、年末年始の遠征で使った、苫小牧東~秋田航路が使えそうです。
この航路、秋田行きはともかく苫小牧東へ戻る便が、通常は秋田出航が朝早いためこれまで使っていなかったのですが、今の時期は特別ダイヤになっており、出港が夕方なので、使えそう。苫小牧~八戸航路に比べて、運賃が安いのも魅力です。
しかもレンタカーも港近くにあり、さらにフェリーターミナルまで無料送迎も付いているとあって、軽クラスを予約して万全、と思っていたのですが。
出発当日の朝、フェリー会社から電話がかかってきたのです。一瞬いやーな予感がしたとおり、内容は日本海側が荒天のため、本日出港する便は秋田に入港せず、そのまま最終目的地の新潟に向かう可能性があるとの連絡でした。
前日までフェリー会社のHPや、天気図などもチェックして、荒天による欠航はなさそうだと判断していたので、これはけっこうショック。
どうせ新潟まで行くんなら秋田港にも寄れよ、と毒づきたくもなりましたが、考えてみると秋田港ってやたらと狭いのです。
これは今年1月、帰省からの帰りに乗船する前で、入港した船が180°転回しているところ。このように狭い港内で2万トンの船が着港するのは、まさに職人技で、うねっていたらこれは危ないだろうなあというのは理解できます。なにせ天候のことなので、怒る怒れず、やむなく秋田経由案はキャンセル。
となると、八戸航路を使うしかありません。
HPを確認すると、こちらの航路は通常運行しており、さっそく予約。ただ、本来ならネット予約で割引がきくのですが、当日予約のため割引対象にならないのが痛い。
さらにレンタカーも、当初予約していた会社だと、ネット上での予約変更手続きで済むのですが、これも直前のため、満車で変更できず。これまたやむなくキャンセルして、別のレンタカーを探しました。
これもネットで調べてなんとか格安レンタカーを見つけました。当初予定していた軽クラスではなく、少し高いSクラスですが、この際仕方ありません。
と言うことで、どたばたの後出発。ターミナルでエスクに留守番をさせて、フェリーに乗り込みました。
これまで数え切れない回数乗っていますが、徒歩での乗船は学生時代以来かも。^^;
太平洋側の航路には珍しく、そこそこに揺れたので気持ちよく爆睡(ぇ)し、定刻通り八戸着港。
レンタカー会社によっては、送迎付のものもあるようでしたが、予約したところにはなかったので、フェリーターミナルから、シャトルバスで中心街へ向かいます。シャトルバスというと聞こえはいいけど、ただの古い路線バス。
幸いだったのが、レンタカー会社がバスを降りて3分程度のすぐ近くだったこと。いわゆるガソリンスタンドが併設でやっているレンタカーでした。
さっそく手続きをして車両を借り受けましたが、予約画面で「車種はフィット」とあった際にはコレ
を連想していたのですが、格安レンタカーなのでそんなはずはなく、コッチ。
初代ですね。^^;
あいや、別に不満ではありません。フィットシリーズではこの初代って比較的好きなクルマですし。
ラリーでもお馴染み?(笑)
これは昨年の新城ラリーですが、偶然にも同色。もちろんこちらは1.5のRSベースですが。ただこの後、こうなっちゃったのが、一瞬頭をよぎったのはナイショ。(笑)
車検証を確認すると、2003年式なので、既に14年落ち。走行距離は8万5000㎞弱ですが、よく手入れされており、古さを感じさせません。車内も非常にきれいなものでした。
1.3Lの4WDで、グレードはおそらく一番下のYだと思われますが、エアコン、パワーウインドなど一通りの装備は付いていたので、なんら不便はありません。もちろん3日間のうち不調な部分もなく、実に快調でした。
一カ所だけ年式なりだったのが、ハイマウントランプのゴムが伸びて外れていたのですが、これはまあご愛敬のレベル。^^;
今回たまたまこのフィットが空いていたのですが、このクラスではほかにパッソも選べるようです。もっとも同じ料金なら、わたしはフィットを選びますが。
スタッドレスタイヤもヨコハマガーデックスのかなり新しいものが付いており、ワイパーブレードもきれいだったので、この後、季節外れの雨中走行となりましたが、安心して走れました。
また、細やかな気遣いでありがたかったのは、 ダッシュ下にボックスティッシュが入っていたのと
トランクに傘とスノーブラシが装備されていたこと。レンタカーではなかなかこんな気遣いはないので、これは嬉しかったですね。
格安レンタカーなので、ナビやオーディオ用のトランスミッターは別料金。
わたしはナビは不要だったのと、トランスミッターは持参したものを使いましたが、純正でAUXジャックも付いていました。
今さらこんな古いクルマのインプレッションなど書いてもしょうがないのですが、なかなか他のクルマに乗る機会もないので、まあ気は心で。^^;
これまでこのクラスのレンタカーは、
現行ヴィッツ・
旧ヴィッツと
旧デミオに乗ったことがありますが、ほぼ同世代の同クラスなので、乗り味はいずれも似た感じです。
エンジンも1.3Lらしく、まあこんなものか、というパワーとフィーリング。ただ、足回りは恐らく何も換えていないと思われますが、8万㎞越えにしてはそれなりに踏ん張るので、乗っていて不安感はありませんでした。
ミッションはCVTなので、スタート時に独特の滑り感があるのは、ヴィッツと同じ。ただ、減速して停車寸前に、ぐぐっとブレーキがかかるような動きを見せたのもヴィッツと同じだったので、これってCVTの特徴だったんでしょうかね。
ちなみに実家でデミオに乗って気付いたのですが、デミオのATはわずかに独特のうなり音が発生するのに対し、CVTは静かですね。
ブレーキも良く効きますが、踏み初めがちょっとガツンと効くのが気になりました。が、これは慣れの問題でしょう。
ホンダのデュアルポンプ4WDに乗るのも初めてで、ほんのちょっとだけ雪上も走りましたが、生活4駆なので、当たり前ですが特徴はありません。
ヴィッツは個人的にはお世辞にも「乗って楽しい」とか「買ってもいいかな」とは言えないクルマでしたが、フィットはハンドリングはデミオに劣るものの、大ヒット車だけに、全体はさすがに良く出来ているなあという印象でした。CVTのフィールがあまり良くなかったので、MTだったらふだん乗りでも面白いかも。
ちょっと気になった点はメーターフードが深いので、自発光式ではない盤面が暗く、曇天のこの日は見えづらいこともあって、積極的にスモールを点けたりもしていました。
装備でちょっとおおっ、と思ったのが、シフトレバー前方のドリンクホルダーに照明が付いているんですね。これ、専用の光源を付けているのではなく、ヒーターパネル照明の下部に切り欠きを設けて下を照らすアイデアなんです。このあたりの設計はホンダらしいなあと思ったところ。
驚いたのが、給油口にロックがまったくなく、キャップもキーなしでそのまま開いてしまうこと。
ヨーロッパ車などでは見かけますが、日本車では珍しい。燃料タンクがセンター配置なこともあり、ガソリンは盗まれづらい構造ですが、キャップを盗まれたり、火を点けられたりという心配があるような気もします。もっとも、これが問題になったという話も聞いていませんが。
※追記:タンクキャップのフタは、ドアロックと連動する構造だそうです。
ちなみに燃費計も付いていて、15km/L~16km/Lを表示していましたが、満タン法ではこれよりも良く、17.5km/Lでした。1.3Lの4WDとしてはじゅうぶんでしょう。
そんなこんなでこの日は移動だけだったので、水族館にクラゲを見に寄ったり。
こーゆー「小物」の展示が好きなんです、実は。^^
田舎道をのんびり走っていたら、前方にトラクターが。しかもなんかリヤカー引いてます。(笑)
それはいいけど、おじーちゃん、車線をまたいで蛇行するのは勘弁して欲しい。(汗)
久慈では懐かしのボンネットトラックとすれ違いました。
このあたりは今でも林業で、このタイプの総輪駆動トラックが現役で使われています。
そう言えば、
11年前にも久慈市内で目撃していました。クレーンの色が違うので、この時とは違う個体だと思われますが、未だ元気に走っているのは心和む風景でしたね。
午後遅くには岩手山麓の温泉を訪ねたのですが、ここでも懐かしい出会いがありました。
フロントバンパーに書かれているとおり、1968年式で型式が「TSD40改」となっているのは、これが4駆のトラック用シャシーに、バスボディを載せて造られたことを示しています。シャシーはいすゞ製でボディは川崎航空機製とのこと。ちなみに当時いすゞの通常型ボンネットバスは「BX」という型式でした。国内に現存するバスの中でも変わり種の珍しい車種だそうです。
こいつとも実は12年前に邂逅していて、これがその時の写真。変わらぬ姿は、貴重なクルマだけに大切にされているのがうかがえます。
宿の方に聞いてみると、冬期に山岳地のここまで上がって来られるバスがこれしかないため、未だに現役なのだとか。
現在は冬期間の土日のみ運行しているようで、これ目当てにか乗客もけっこう乗っていました。今回は時間がありませんでしたが、機会あればこんどは乗ってみたいものです。
なにせここまでの道路は、舗装されているとは言え、急カーブとかなりの斜度。写真は下りなのであまりそう見えませんが、12年前にスイスポで来た時は、凍結路の途中でスリップして登れなくなり、やむなくいったんバックして全開突撃で上がった記憶があります。^^;
この日は異様に気温が高く、標高が上がるにつれて雪交じりとなりましたが、路面は凍結しておらず、4WDのフィットでは余裕で登れました。
で、無事法事も終了。帰りもフェリーの出航時間が夜なこともあり、あえて八戸まで高速を使わず、下道をのんびり走りました。
例によってここにもまた寄ってしまいましたが、悲しいかな閉館時間の5分前だったので、写真だけ撮ってとっとと退散。^^;
のんびり走りすぎて、ここも既に閉館時間だったので、外観写真のみ。(謎)
なぜか青森にある、自由の女神を眺めたり。それにしてもライトアップしているとは知らなんだ。^^;
3日間付き合ったフィットともお別れ。なかなかに乗りやすく楽しめたクルマでした。
帰りの船は、直前の予約だったため、2等寝台が取れず、念のため窓口で発券時にも聞いてみましたが、やはりNG。しかしまだ手はあります。
出航後に船内で等級変更を申し込むと、アップグレード可能な場合も多いのです。
で、今回も無事寝台ゲット。比較的新しい船なので従来のかいこ棚のようなそれと違い、狭いながらも個室です。2人部屋なので、最悪他人と同室もあり得ますが、今まで専有できなかったことはありません。
小さいながらもテーブルと椅子があって書き物ができるし、なにより個室なので風呂に入りに行く時など、鍵がかかるので安心です。(2等の大部屋にも個人用の鍵付きロッカーはありますが)常夜灯があるために完全に暗くはならない大部屋と違って、灯りを消すと真っ暗になるので、熟睡度が違いますし。
てなことで駆け足帰省から帰ってきましたが、例によって高速を走ったので、またもエスクは塩漬け。(泣)
もちろんがっちり洗車しましたともさ。
月並みですが、やっぱり乗り慣れた自分の愛車がいちばんとは言え、たまに違うクルマに乗るのも面白かったですね。^^;