なんだかんだと公私共にやることも多く、週末もエスクでのんびりドライブ…とはなかなか行きません。
さらには、シェルパくんの緊急入院も重なり、またもあ~るくんネタで、旅の話なぞ綴ってみます。
先に書いたように、今回、緊急帰省の相棒も、あ~るくんでした。
無事葬儀を終えたので、北海道への帰途へつくことになりましたが、いつもなら八戸まで移動して、苫小牧行の船に乗るのが常套ルートです。
しかし、八戸までの行程は、これまで何度も走っていることもあり、せっかくならと帰路の航路は秋田~苫小牧東便に乗ることにしました。
秋田航路は、年末年始遠征の締めくくりに、ここ数年、かわねこ的にはデフォルト化しているのですが、今年の年始は帰省しなかったこともあり、少しだけ旅の気分を味わって、ここ数日の気を張っていた状態から、リフレッシュしたかったこともあります。
この航路は秋田港を早朝6時台に出港するので、前泊も必要になりますが、航送料が八戸便よりも安いため、安宿を見つけられればそれほどの差は出ません。
この時は7月に入ったこともあり、秋田市内のビジホも高騰していましたが、幸い安い宿を見つけたので、乗船前日は秋田へ向かうだけの、ひさしぶりにのんびりしたドライブとなりました。
最短ルートであれば、仙岩峠を越えるのですが、このルートもなんども走っているので、今回は少し南下して、横手から日本海側の由利本荘に抜け、北上して秋田へ入るルートを選択。
出発してまず向かったのは、福田パン。ここのコッペパンはスーパーでも売られていますが、店舗で注文すると、目の前でコッペパンに好きな具材を挟んでくれ、種類も多く、しかもスーパー販売のものより確実に美味いので、寄らずにおれません。これ一個でじゅうぶんお腹いっぱいになるので、今日の昼と明日の朝ごはんはこれで決まりです。
西和賀までの県道1号を走るのは、おそらくは30年ぶりくらい。その昔、東北を長期出張することもあった時代は、横手から新潟まで移動するのになんどか通りましたが、そんな風景は記憶の彼方で、既視感の薄い景色を楽しみました。
と、途中ずいぶんと趣のある大きな木の鳥居が見えたので、思わずブレーキング。
いったい何年前から使われているのか、鉄製の鳥居がほとんどになった昨今、これは珍しいと思います。
撮影前にお参りしたのですが、社殿の扉は閉ざされており、賽銭箱もなかったので、二礼二拍手だけして見せてもらいましたが、ずいぶんと昔から地域にあることだけはわかります。
あ~るくんを停めた、閉店した商店の古い建物も、いかにも昭和なかんじで、プチタイムスリップ。
この後の横手までのルートも、山間を抜けるいいかんじのワインディングで、あ~るくんでも楽しかったけど、オートバイだったらもっと気持ちいいだろうなあ、と思ったり。(笑
天気も薄曇りでしたが、気温も高く、窓全開で走るとちょうど良いくらい。なにせノンターボの軽自動車です。エアコンをかけると、格段にパワーダウンしてしまいますが、窓全開でなら、初夏のドライブも楽しめます。
横手の市街地を抜けると、道路脇に広がる田んぼの風景は、いかにも米どころで美しい。これぞ懐かしい日本の夏の原風景ですね。
その風景を見て、突如ある風景がフラッシュバックしました。それは遠い昔、母とまだ小学生だった兄、かわねこの3人で、転勤した幼馴染一家を、横手の隣の大曲に訪ねたときのものです。
ずっと記憶の底に忘れていましたが、幼馴染の住居近くに広がる、美しい田んぼの間を子供4人で駆け回って、ものすごく楽しい夏休みだったことを、はっきり思い出しました。
そんな思い出に浸りつつ、ちょうど昼になったので、田んぼを眺めながら昼食、としゃれこみたいところですが、あぜ道は狭いし、国道沿いにもクルマを停められそうなスペースがありません。
と、道沿いに「河川公園」の看板が建っているのが視界に入りました。これは、と、Uターンして向かってみると、かなり広い敷地の公園でしたので、ここの駐車スペースにあ~るくんを停め、ゆっくりコッペパンのお昼ごはん。アウトドアチェアを積んでいなかったので、クルマの中だったのと、欲を言えば川面が見えればもっと良かったけれど、そこまでの贅沢は言いません。
のんびりお昼の後は、さらに西へ向かうと、由利本荘市に入って道は海に面し、ここからは北上ですが、トイレに行きたかったのと、Wi-Fiを使いたかったので、少しだけ南下して、道の駅にしめへ。
何と言ってもいちおう平日なので、何件か仕事メールのやりとりをしたりして、小休止してから北上。
と、走っていると駐車帯に、なんか巨大なモノを積んだトレーラーがいます。まるで航空機の主翼のようですが、これ、風力発電用風車の羽根ですね。新規に建てるのか、あるいは羽根だけを交換するための部品なのか。あ~るくんと比較すると、その巨大さがわかりやすい。(笑
海沿いの集落の佇まいは、道南の日本海側のそれに少しだけ似ていますが、瓦葺きの屋根が、いかにも本州らしいところです。
道の駅岩城では、暑かったことだしせっかくなので、海を眺めながらソフトなう。
仕事の電話をする必要があったりで、あまりゆっくり、とは言えませんでしたが、まあ世間一般的には平日なので仕方ありません。
そんなこんなで、夕方秋田市内へ到着。
今日の宿は、健康ランドに併設された、カプセルホテル。健康ランドだと、通常は休憩室での仮眠が多いのですが、ここはカプセルも併設されているので、少しだけプライベート感が増します。
初めて利用するので、チェックイン後、夕食を食べに出るのは面倒だなあ、と思っていましたが、健康ランドだけに、ちゃんと居酒屋風の食事施設があり、焼き魚定食をオーダーしてみたら、意外なほど美味しかったのは幸いでした。
もちろん風呂も広く、マンガを読めるコーナーもあったりで、思った以上に快適。
そして翌朝4時過ぎに、フェリーターミナルへ向かいます。乗船にはここまで早くなくてもいいのですが、秋田港へのフェリー入港風景を見たいのです。(←マニア
秋田港ってかなり狭いのですが、その港内で、国内最大級の2万トンクラスのフェリーが、転舵一発180°ターンを決める操船ってすごいなと、いつも感心します。
これまでの年始の乗船だと、季節的にまだ日が昇らず薄暗いのですが、この日は曇ってはいましたが明るく、いつもと違った雰囲気です。
乗船して、出港風景を見ようと後部甲板へ出てみると、なんかやたらとサイレンが鳴り響き、パトカー2台に消防車数台、救急車とずいぶん物々しい雰囲気。
どうも港内に浮いていてはイケナイものがあったようですが、船は無事定時出港。
しかし港外に出ると、なかなかのうねり。この揺れ具合ならよく眠れそう。と、さっそく朝寝を決め込みました。(笑
この船でのお昼は、いつもラーメン。しかし、料理長が交代するのか、飽きないようにするためか、時々味が変わります。
その昔は背脂たっぷりのごっつ系で、いつの頃からか、わりとスタンダードな醤油ラーメンに変わり、今回は生姜風味に変わっていました。生姜風味の強いラーメンって、かわねこはあまり好きではないのですが、ものは試しとオーダーしてみたら、。なかなかに美味しいかった。早朝から動いていたのでお腹が空いて、思わずミニチャーハンのセットにしてしまいましたが。
午後からは津軽海峡を越えるので、本来ならば北海道本島を間近に眺めることができて、それがこの航路の楽しみのひとつでもあったのですが、残念ながらこの日はずいぶんと霞んでいて見えず。
なので、ラウンジの椅子でゆっくり読書を楽しみ、のんびりお風呂に入って、夕方までのゆったり船旅を満喫したのでした。
苫小牧東港から基地までの道のりも、帰投するだけなのでもう急ぐ必要はまったくなく、のんびりと夕暮れのドライブを楽しめました。
結果的に、これがはじめてあ~るくんで、仕事以外でのロングドライブとなりましたが、やっぱり高速道路より、一般道をのんびり走るのが、あ~るくんには似合っています。^^