ブログを書くたびぼやいていますが、今年の北海道はまあ見事に梅雨です。梅雨が明けぬまま、秋になりそうな勢いで。(泣
まだここまで雨続きではなかった、7月のシェルパくんの走行距離が960kmに対し、8月のそれはわずかに310kmだったのが、いかに天候が悪かったのかわかろうと言うもの。
盆休みも日和ってしまった(それはそれで楽しかったけど)ので、オートバイ成分が枯渇気味。
実は、盆休みにツーリングを断念したのは、ちょうどオイル交換時期だったこと、どうもミッションが引っ掛かる感じがするのと、リアブレーキの効きが甘く、バランスが悪い感じがすることが気になったこともあったのですが、盆明けオイルとエレメントは交換し、ミッションはクラッチワイヤーが伸びて、遊びが大きすぎていたため、リアブレーキはステップゴムを取り付けた際に、踏み込み位置を少し下げ過ぎたためで、それぞれ調整すると、見違えるように好調になりました。やっぱり日々のメンテンスはさぼってはいけませんね。^^;
そんなわけで、やたらと現場続きで忙しかった先週。金曜日がちょうど仕事も空いたうえ、天気予報も晴れで夏日。これはもうこの機会を逃すわけには行きません。
いつもなら○○方面、など、決めるのはざっくりとした方角くらいで目的地を定めずに走るのが、かわねこのツーリングスタイルですが、今日は浜中町という目的地がありました。
往きは真っ当に本別から阿寒まで高速を使い、時間短縮。そういえば、前回の釧路からの帰り「高速に乗るのは初めてかも」なんて書きましたが、2017年に、通行止めになった日勝峠の迂回路として無料通行できた時に、十勝清水~トマム間を走行していました。(笑
それはともかく、せっかく高速に乗ったのに、ずいぶんと流れが悪い。と、思ったら、数台前に自衛隊車両が連なっていたためでした。ちなみに対向車でも自衛隊車両をずいぶん見かけたので、演習が活発だったのでしょうね。
ところで、前を走っていたのは、旧73式、いわゆるジープでした。もうすべてパジェロベースの新73式に変わり、旧73式は退役したのかと思っていましたが、まだ稼働していたとは。
釧路では、外環状道路をいったん降りて、市街地に入ります。シェルパくんの燃料タンクはスリムなだけに、あまり容量は多くなく、燃費がいいとは言えリザーブになるまでの航続距離は200㎞+αと言ったところ。浜中までは行けそうでしたが、スタンドの少ない地域だけにあまりギリギリにせず、余裕を持ちたかったのと、走りっぱなしだったので、休憩と水分補給を兼ねてです。
給油完了で、再スタート。
燃料さえ満タンならば、止まらずにどこまでも走れそうな気分になるのは、ライダーズ・ハイですね。(笑
別保まで外環状道路に乗り直し、降りたあとも少し遅いトラックがいたりはしましたが、比較的順調に走れました。
今日はジャケットのメッシュをフルオープンで、暑くなく寒くもない快適なツーリング日よりなのが嬉しい。
と、まことに上機嫌で数十分も走ったあたりで、異変に気づきました。厚岸の街が見えてこないのです。しばらく前に「厚岸町」の町名表示は見ましたが、おかしいな、これだけ走れば海岸線が見えるはず。
はいそうです。別保でICを降りたあと、国道44号線で厚岸方面へ向かうには、「右折」しなければならないところを「左折」して、そのまま国道272号に乗って内陸へ走ってしまっていたのです。
事ここへ来て、国道標識を見て驚きました。「え?272号?なんで?いつから乗ってる?(←最初から)」とプチワープ状態。(笑
どうりでなにか風景が違うような気がしていたはずだ。そう言えば、さっき茶安別の集落みたいなところを通ったな。(←みたいじゃなく茶安別そのもの)根室方面など、なんども行っているのにここまで気づかないのは、よっぽど浮かれていたのか、なにかに化かされていたのか、単なる馬鹿なのか。(←正解は3番)
ICからすでに40㎞以上東へ走り、西春別まで来てしまいました。ここから浜中へ行くためには、内陸を突っ切って南下しなくてはいけません。
ふだん、ツーリングルートのログ保存のためにガーミンのGPSを装備していますが、今回ばかりはこれ以上道に迷いたくなかったので、めったに使わない、ナビ機能を使ってみたり。^^;
これ、正規のナビのように音声案内もなく、比較的ざっくりしたものですが、ないよりはかなりマシです。
しかしこの内陸の道々、農道ルート、これまで国道ばかりを走って、実は以前から走ってみたいと思っていたので、いかにも道東らしい広大な農村の風景の中を走るのは、実に気持ちの良いものでした。結果オーライってやつですね。^^
そして当初の予定より、40分以上もオーバーし昼時間もとうに過ぎた頃、目的地に到着。
そうここは、浜中にある牧場レストラン「ファームデザインズ」です。ここへ来るのは1年半ぶりくらいでしょうか。
それほど大きな店ではないので、週末の昼時ともなれば、混雑が必至。いつもは11時台に来るのが定番だっただけに、出遅れてウェイティングも覚悟でしたが、平日とあってか、数台のクルマが停まっているだけで、余裕がありました。もっとも、その先客もレンタカーや旭川、室蘭、札幌といった遠隔地ナンバーばかり。
実は先日、この浜中本店が、22年の長きに渡った歴史に終止符を打ち、来月で閉店になると聞いて、居ても立っても居られなくなったのが、今回のツーリングの目的でした。
牧場レストランと銘打つだけあり、豪快なステーキプレートなどの特長あるメニューに、繊細な味付けに多くのファンが魅せられたものです。
迷った末、今回のオーダーは「とろとろベーコンオムライス」。この店いちばんの人気メニューで、オープン直後に初めて来た時に、オーダーしてその美味しさに感動したものでした。
レギュラーサイズだと直径が20cmほどもあるボリュームで、さらに大きいLサイズも存在しますが、それだと飲み物すら入らなくなりそうなので、オーダーしたことはありません。^^;
飲み物、特にコーヒーが美味しいのも特長で、エスプレッソマシンは、オーナー自らがアメリカに買い付けに行ったという、こだわりよう。さらに牧場なので、ラテ類も抜群で、泡すらも美味しいほど。
そして食後にはこれ。牧場の魅力を最大限に詰め込んだ、でも濃すぎずさっぱりとした味わいのソフトクリーム。
穏やかなロケーションの、居心地のいい店だっただけに閉店は残念です。
と言っても、なにしろそれなりに遠いので、年にいちど来られれば良い方でしたが、それだけに浜中方面へ行く際には、必ずと行っていいほど寄っていました。
GSFを買った翌年夏のツーリングでは、キャンプ地を目指すのに遅くなってしまい、日が落ちた中を走っていてファームデザインズの灯り(当時はディナー営業もしていました)に、思わずUターンして食べに行ってしまったことも。(笑
店内に様々な牛グッズが小粋に飾られていたり、販売ブースがあったのも、楽しい特長のひとつでした。
なお、この浜中本店は閉店してしまいますが、帯広畜産大学店と、占冠村の星野リゾートトマム店は、ともにカフェとして営業継続してくれるので、スイーツやコーヒーは、これまでどおり楽しめそうです。
心残りのないよう、しっかり堪能したので、小1時間ほどもゆっくりしてしまいました。
本当は、帰りに霧多布岬でも寄っていこうか、と目論んでいたのですが、往路の混み具合やミスコースもあって、1時間はロスしてしまい、帰途につくことにします。
昔なら、ツーリングと言えば早朝に出発して、日付が変わる前に帰れたら上等、くらいで、夜間走行も得意とする(お馬鹿な)勢いでしたが、昨今は日没後は視力が追いつかなくなってきたお年頃なので、暗くなる前には帰りたいのです。
見上げれば、空にかかる雲はもう、秋のそれのよう。陽が落ちてから暗くなるのもずいぶん早くなってしまいました。
どうせ明日も休みなら、テントを積んでくればよかったな、とも当然思いましたが、この土日もなんだかんだと片付けねばならないことがあるので、今日は帰らざるを得ません。
そうは言いつつも、帰路は真っ当に国道を走るほど大人しくできるはずもなく、尾幌から道々へ乗り、海沿いのルートを堪能します。ここも以前から走ってみたかったルートですが、海を見渡せる絶景もあり、程よいワインディングもあって、去りゆく夏の名残を楽しめました。
海沿いの高台だけあって、下の集落に降りていく道も面白そうでしたが、さすがにそこまでの時間の余裕はないので、ここはまた次回のお楽しみですね。
十勝管内に入ってからの、最後の1時間ほどは風が冷たくなり、ジャケットのメッシュを閉めて走りましたが、それでも500㎞ほどの晴天のツーリングを楽しんだ1日だったのでした。