
先週はちょっと風邪気味だったので、外出を控えていましたが、無事復調しまして。
さて、先日覚醒させた、夏の足、ちびくろ。
ちびくろは、今年の7月末で27年になる個体です。走行距離は7000㎞あまりなので、走ってはいない方ですが。
個人的にはずっと手元にあることと、ほぼ同じデザインのモデルが、現在に至っても販売されていることから、そんなに古くは感じていないのですが、ご老体であることは疑いのない事実なのであります。
そんなご老体といえども、わたしにとっては大事なコミューター。今季も活躍してもらわなくてはなりませんので、老体に鞭打つためには、飴も用意しなくてはいけないのは、人間様と一緒です。(笑
本当は、レストアレベルでがっちりオーバーホールしてやりたいのですが、そんな余裕はないので、できる範囲でちまちまと手をつけています。
そんなこんなで、昨シーズン懸念となっていたのが、ドライブチェーンの劣化。
走行距離は少ないとはいえ、以前はその多くが林道走行だったこともあり、こまめにメンテしていても、チェーンにサビが浮き始め、グリスも固着したりでもう限界。チェーン自体は原付の規格だけあり、安いものなので、交換することにしました。
どうせチェーンを交換するなら、もののついでで、ドライブ(一次側)、ドリブン(二次側)ともスプロケットも交換するのが得策です。
ドライブスプロケットのカバーを外すのは、もしかするとこの27年で初めてかもしれません。
裏側には、泥とグリスがごっそり固まっています。(汗
もちろん、取り付けの際には、きれいに掃除しました。
ドライブスプロケットの交換は、スナップリングを外す必要があるのですが、ここへ来て、なんとスナップリングプライヤーが行方不明。
ツールチェストやボックス、果てはガレージ内の段ボールまで捜索しましたが、見つからず。(泣
基地移転の時に失くしたのかなあ…。外さないことには作業が進まないので、裏技を使って外し、さくっと交換。すいません、写真は撮り忘れました。^^;
続いてドリブン側。シャフトを抜いて、リアタイヤを外します。こういう作業の時、ビールケースは便利です。^^
と…なんと!ボルト穴が合わないではありませんか!
このスプロケット、適合がカブ用だからなのか…。(ボルト部分に段差が付いているのも、カブ用のためです)
「合わぬなら、合わせてみせようボルト穴」ってことで、秘密兵器の登場。(笑
電動ドライバーにリューターを付けて、穴を広げます。ビバ!電動工具ッ!
ほーらもうできた。(笑 ものの5分ほどで作業完了♪
しかし、スプロケットを組んだ時に、見てはイケないものを見てしまいました…。
シャフトが通るセンター部のシールに傷が入っています。これは換えねばなりません。
昨年、タイヤを交換した際に、見落としたようです…。(反省
ベアリングも触ってみたところ、ゴロゴロ感までは行きませんが、手応えが重いので、これも換えた方がいいですね。
てことで、これらは部品がないので、やむなくいったんこのまま組んで、部品入荷後、再度修理です。
とりあえずは、古いグリスを落として、新しいグリスをたっぷり詰め込んでおきます。長距離を走るオートバイではないので、当面は持つでしょう。
さてホイールを組む前に、もうひと仕事やることがあります。
スイングアームと、ユニトラックリンクの分解です。
これはチェーンやスプロケの交換とは無関係ですが、ここもこれまで分解したことがなかったので、今回バラしてオーバーホール。
…と言っても、金属カラーにボルトが通っているだけなので、掃除とグリスアップのみなのですが。
ネットには、KSR愛にあふれた方も多く、このリンクを改造してベアリングを仕込むチューニングも割と一般的らしい…です。本当はわたしもやりたいのですが、ベアリングはさて、そのために専用のカラーを鉄工所などで製作する必要があり、それがかなり高いものになるために、涙をのんでガマン。
アーム類とホイールを組み込んだら、新しいチェーンの取り付け…ですが、そのためにコマを切らなくてはなりません。
KSR-Ⅱは、リンク数が108リンクですが、このサイズはあまり多くはなく、むしろカブ用などの120リンクの方が、同じ規格のチェーンでも断然安いのです。
というわけで、コマ切りをするべく、安っすいチェーンカッターも同時に購入したのですが…。
サイズが合わないとゆーオチが。ネタの神光臨。^^;

まー異様に安かったんで、ダメ元、で買ってみたらダメでした。(笑
まあこれは自転車のチェーンにも使えるので、まだ使いようはあるのですが。
でもコマ切りをしないと、装着できません。ではどうするか。
サンダーでぶった切る、という荒技もあるのですが、残る方のコマに傷を入れたくなかったので、こちらも
インチキ技秘技を繰り出します。(笑
バイスプライヤーでチェーンを固定し、大きめのソケットのコマの上にチェーンを載せて、ポンチを当ててハンマーでぶっ叩き、リンクピンを抜くのです。
打撃式チェーンカッターの原理ですね。こういう
悪知恵アイデアだけは浮かぶのですよ。わははは。
と言うことで、無事に新しいスプロケットとチェーンが付きました。
古いスプロケは、それほど減ってない、と思っていたのですが、リンクの当たり面はやはりそれなりにえぐれていたので、換えといて正解でしたね。
リアスプロケは、キタコの安物ですが、黒くなったので精悍さも増し増しです。^^
試運転を兼ねて、買い出しにちょこっと乗ってみましたが、まあ、チェーンやスプロケの交換は体感できるわけもなく。というか、体感できるくらいなら、交換前が危険な状態だったわけで。^^;
ところが、スイングアームとユニトラックリンクのグリス給脂は、思った以上に効果がありました。
組み終わってから、走らせずにシートに座ってみた感じでは、むしろ少し硬くなった印象だったので、ボルトの締め付けトルクが強すぎたかな、などと思っていたのですが、実際に走らせてみると、意外なほどギャップをいなすようになっていました。
リアショックなぞは、言うまでもなく新車からのものなので、それ自体が本当は交換した方がいいくらいなのですが、各リンクがちゃんと働くようになったと見え、わざと段差を通ってみても、意外なほどお尻にかかる衝撃が減って、乗り心地が良くなっています。
うーん、いかに今まで手を抜きすぎていたのか、ですね。(汗
バージョンアップが無理なら、定期的にメンテしてやらなくては。
最初に書いたように、車齢が車齢なので、手をかけ始めると際限なくなってしまうのですが、とりあえずは機嫌良く走ってくれるのを、祈るばかりです。^^;