
暑くて夏らしかった大好きな夏は、とっくにどこかへ去ってしまい、冬の足音が、それこそドタドタと喧しく近づいているのを実感する、今日この頃。
そろそろあまり来てほしくない、白いナニカもやって来てしまう季節になってしまいました。
本来、北海道では雪が少ないはずの十勝の冬。その昔は「十勝の家には除雪スコップがない。箒で玄関先に薄く積もった雪を掃くだけだ(若干誇張があります(笑)」と言われていたものですが。
いや、降雪量としては平均すると、道内でも少ない方ですが、近年は降らない日も多いながら、降るとなったら一気にドカ雪になるのが困りもの。
昨シーズンを振り返っても、1月からの3ヶ月間は月1~2回ほどとは言え、降るたびに30㎝以上のドカ雪で、そのたび半日から1日除雪で仕事にならない状況に陥りましたし、実のところここ数年、毎年冬はこんな繰り返しなのです。
さらに、基地のある地域は残念なことに、自治体の除雪がかなり雑で、基地前の中通りを除雪する際、道路の真ん中だけ雪を押して終わらせるので、重機からはみ出た雪の塊がかなり基地側に寄せられてしまいます。
除雪は夜中に行われるので、重機で押されたり、タイヤで踏まれた雪は時間が経つと凍りつき、人力で避けるのにかなりの体力が要りますし、本来なら基地横の、道路脇のスペースに雪を捨てられるはずが、そこも重機で雪を積み上げて壁を作ってくれるものだから、まず壁の一部を崩して、雪を捨てるための通路を作らねばならない、など、降雪量の割に労力がかかるのです。
基地の周りは高齢者家庭も多いのですが、どうも昔からそういう状況なので、みなさんそれが普通だと思ってらっしゃるらしく、元気に雪かきをしておられます。ところがかわねこと来たら、寄る年波で現場で痛めた腰やら足やらを、除雪で悪化させる体たらく。
また、昨年までは、この時期にクルマを置くことがなかったので、今年になってわかったのが、第2ガレージやあ~るくんの駐車スペース周辺に雪を積んだままにしておくと、舗装されていないため、春先は融雪で、歩いただけで足が沈み始めるほどぐちゃぐちゃになってしまうこと。
そのため、この時期は駐車する際に、毎回タイヤで踏むラインを変えないと掘れてしまうほどです。
水はけがそれほど悪いわけではないのですが、駐車スペース側のほうが少し低くなっている関係で、残雪があると融水が流れ込んで来て地面がなかなか乾かず、土が乾いて締まるまでひと月ほどかかるため、最低でも冬の終わりには、あらかじめ広く除雪しておく必要があることも気づいたのです。
少し離れた数軒の方は、除雪機を持っておられて、通路も広く開けたりしているので、この数年、除雪機があればなあと思うことが多くなりました。
とは言え、当然除雪機は安いものではありません。新品ならどんなに安くても30万円以上するので、年にせいぜい数回しか使わないのに、そんなお金を出す余裕など、到底あるはずもなく。
しかし、昨シーズン中に腰を痛めてしまったこともあり、なにか対策を考えねばと、中古の除雪機を探したりもしてみましたが、そもそも除雪機ってあまり壊れないので、買い替えも少ないことから、中古がなかなか出てきません。あっても十勝の場合、郊外で使われたものらしく、やたらサイズがデカいのとか、新品並みに高額だったり。
オクなどにも出品はされていますが、安いものは安いなりの程度で、補修費がかなりかかりそうとか、そもそも道内であっても、小型でも100kg以上ある除雪機を引き取りに行ったり、配送したりするだけで、かなりの費用がかかります。
そんな状況なので、まあ除雪機なんて宝くじでも当たらない限り、夢のまた夢だよなあ、と諦めていたのですが。
ところが、今年春のことです。別件で訪ねてきた知人から「中古の除雪機を買わないか」という話が持ち込まれました。
以前会った時に、腰を痛めて除雪がしんどい、とこぼしたことがあったのを覚えていてくれたようで、話を聞くと知人のお客さんが、小型除雪機の買い手を探しているそう。興味あるなら、現物を預かっているから見においで、と言われ、さっそく行ってみたのです。
見てみると、ヤマハのスノーメイト・YT660Eというモデル。オートバイ乗りはこんな型式だと、660ccのビッグオフローダーとかを想像してしまいますが、もちろん違います。(笑
4スト空冷171cc、6ps、除雪幅60㎝の、ヤマハではミニマムモデルで、20年ほど前の古いモデルなので、静音型ではないエンジン音がちょっと賑やかですが、完動品。
聞くと高齢の女性が持っていたそうで、年式なりのヤレ具合ながらも意外と使いっぱなしではなさそうなのは、親戚の方がメンテナンスしていたらしい。市街地で使われていたので稼働実績も少なく、十勝の雪質は軽いので、古い割に消耗している感じではありません。基地周辺を除雪するのには、ちょうどこのミニマムサイズが良かったのと、格安だったことから購入することになってしまいました。
さすがにあ~るくんやエスクにこれは積めないのですが、話を仲介してくれた知人が、トラックで基地まで運んで来てくれました。ありがたや。
かわねこ的には、20数年前に所有していた、セロー以来のヤマハ製品です。その昔、若かりし頃乗っていたオートバイもDT50だったので、けっこう好きなメーカーではあり、このファラウェイブルーという青色も、ヤマハのオフロードモデルを連想させるので、ちょっぴり萌えるポイントだったり。(笑
ちなみにこれ、ヤマハブランドですが、製造はササキコーポレーションという、農機メーカー。実は除雪機はホンダにしろ、ヤンマーにしろ、ブランドメーカー本体が製造しているのはごくまれで、大概は農業機械で実績のあるメーカーが、開発製造を担っているのが一般的。夏に使う本業の農機具を冬に製造し、冬に使う除雪機を夏に製造するのが、セオリーになっていたはずですが、昨今はこのクラスだと、中国生産になってきてもいるようです。
蛇足ですが、季節商品のため、いわゆる見込み生産をしてシーズン中に在庫を販売するので、冬の後半に大雪が降ったからと、新品を買おうとしても、もう在庫がなくて買えない、ということもよくある話。
調べてみたら、YT660Eのデビューは1996年と意外に古く、おそらくはランニングチェンジだけで長年販売され、2014年にモデルチェンジしていますが、これもどうやら静音型エンジンへの載せ替えと、製造が中国に移管したことが主な内容で、除雪機構は現在でもほぼ同じらしいモデルが販売されています。
そのため部品の調達や、もともと比較的単純な構造なので、自分でメンテするのも問題ありません。
ありがたいことに、ヤマハの公式WEBでパーツリストが公開されているので、パーツNo.や価格の検索も容易です。
などと言ったところで、購入した時にはとっくにシーズン終了で、もちろんすぐ稼働することはないので、各部点検とグリスアップをして、さっそく冬眠ならぬ夏眠に入れたのでした。
将軍様の到来までには、まだ少し時間がありますが、油脂類の交換や、駆動ベルトなどの点検もこれからで、あまり寒くなると、外でのメンテ作業もキツくなるので、そろそろ目を覚まさせて、早めにメンテして備えようと思います。
これで今シーズンは、どんと来い、…などということはもちろん言うはずもなく、稼働せずに済めばそれに越したことはないのですが。聞いちゃくれないんだろうなあたぶん。(笑
てなことで、エンジン付きがまた1台増えてしまいました。
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散財シリーズ | 日記
Posted at
2024/11/22 22:11:07