
てなことで、将軍様の襲来に備え、迎撃用武装がかわねこ基地に配備されました。
しかし何しろ中古機なので、そのまま使うには不安があり、確認を含めてメンテナンスすることにしました。
と言っても、かわねこレベルなので、大したことをするわけではありません。
油脂類の交換と、燃料フィルターの洗浄、駆動ベルトの点検と、電気系の小修理くらいです。
ちなみに春先の夏眠前には、ワイヤー類はグリスアップし、キャブのガス抜きをして、燃料タンクにはガソリンの劣化防止剤を入れておきました。
まずはなにはともあれ、エンジンオイルの交換は必要なので、覚醒させてエンジン始動。
もともとバッテリーは、前オーナーからダメになっている、と聞いていたので、とりあえず充電器に掛けましたが、前日夜にやるつもりがすっかり忘れてしまいました。当日の朝に掛けましたが、2時間ほどでは復旧しません。
しかし、YTにはリコイルスターターが付いているので、バッテリーがなくてもエンジンはかかるのです。
7ヶ月ぶりなのでぐずるかと思いきや、意外なことにリコイルを2回引いただけで、元気良くエンジンはお目覚めしてくれました。
各部の作動状況を点検し、暖まったところで、エンジンオイルを抜きます。
まーしかし、発電機などでもあるあるですが、こういう汎用エンジンを載せた機械のオイル交換は、とにかくやりづらいです。
専用設計ではないので仕方ないのですが、狭かったり、変な位置にドレンが付いていたりで、これはまだかわいいほう。
それでも今回も、フレームの上にドレンがあり、そのまま外すとオイルだらけになってしまうので、ティッシュの空き箱で樋を作って受けましたが、ドレン部分がフラットなので隙間から少しオイルをこぼしてしまいました。
こぼれたオイルは、パーツクリーナーとウエスできれいに拭き取っておきます。これをサボると、古い機械は後にオイル滲みを見つけた場合、交換時にこぼれたものか、後から漏れてきたものなのかの判別が難しくなるのです。
出てきたオイルはけっこう真っ黒だったので、交換はされていなかったよう。
オイルを入れるのもちょっと面倒。注入口が奥まっているので、そのまま漏斗が入りません。オイル缶を買うとよく付いてくる、蛇腹のノズルも、先端の太さが合わずNG。
なので、水道のホースを切って、ノズルを作りました。
エンジンがちいさいぶん、0.6L程度しか入らないので、ゆっくりゆっくり入れます。ちなみに指定オイルは5W-30なので、ホムセンで安いのを買ってきました。
事実上の注入口寸前まで入れるやつなので、ゆっくり入れてあふれてきたらOK。
いちおう、キャップにゲージが付いていますが、汎用エンジンだからでしょう。
続いて、オーガオイルの交換。
オーガケースの2箇所に、ドレンと注入口ボルトが付いています。
飛び出していると引っかかるために、沈頭式の六角ボルトです。
オーガのブレードに当たるので、レンチの位置を変えながら回す必要があり、ちょっとだけ面倒。
こちらも、抜いたオイルは真っ黒でした。
指定オイルは10W-30のエンジンオイルなので、シェルパくんに入れた残りの、補充用に取っておいたカストロール10W-40で代用。
ただ、抜いたオイルはにおいからすると、エンジンオイルのそれではなく、ミッションオイルが入っていたっぽい。
指定量は0.07Lですが、注入口がこれなのでそのままでは入りません。どうしたものかと思いましたが、ガレージにシリンジがあったので、それを使いました。オイル量も測れるのでシリンジは正解かも。
もちろん、オイルなんか入れたらシリンジはダメになってしまいそうですが、どうせ100均モノなので、惜しくはありません。
そして、取説の部品名称には「エアクリーナー」がありました。
が、除雪機って埃のない雪の時期に使うもなので、エレメントは付いていないのが一般的。
果たしてケースを外してみると、やはりスポンジ状のエレメントはなく、金属製のレゾネーター兼用と思われるプレートが入っていたので、パーツクリーナーで、プレートとケース内の埃を拭いて完了。
燃料コックの下には、フューエルストレーナーがあるので、これも外して洗浄します。
外してみると、案の定ゴミが溜まっていました。
カップとストレーナーが一体なので、パーツクリーナーでゴミを飛ばし、ガソリンで洗ってこれも完了です。
ちなみにプラグは、始動性があまりにも良く、頭もきれいなことから比較的新しいらしいので、あえて外していません。
アイドリングでバラついたりするのであれば、キャブクリーナーを吹こうかとも思っていましたが、安定しており、キャブも好調なようなので、そのままです。
そしてYTには走行用と、オーガ駆動用の2本のVベルトが付いています。
念のため点検してみると、どこかのタイミングで換えたらしく、きれいだったので、これもそのまま。
Vベルト交換は、オーガユニットを外したり、結構バラす必要があり面倒な作業なので、換える必要がなくて助かりました。
そしてここからはちょっとした修理。
パネルには、こんなのが付いていて、最初はパイロットランプかなにかかと思いました。
しかしよく見るとこれ、スイッチの折れたやつです。
パネル下を確認みると、ヘッドライトのハーネスを直結させた跡がありました。
確かにエンジンを始動すると、ヘッドライトが点灯し、消灯はできません。
どうやらスイッチが壊れたので、ハーネスを直結させて常時点灯にしたようです。
そこで工具箱をあさると、使っていない2Pスイッチがあったので、ハーネスをつくり、結線。
これでライトのON/OFFができるようになりました。
ところが古いスイッチを外した時、取り付け穴が妙に汚く、ギザギザだったので、気になってパーツリストを確認してみました。するとリストにはスイッチなどありません。取説を見直すと、ノーマルは常時点灯なので、スイッチは後付だったらしい。
なので、何らかの理由でスイッチを付けたけれど、壊れたので、ノーマルに戻していたようです。これならスイッチ付けなくても良かったのか、と思いましたが、まあ、あって困るものではないので、これはこれでいいかと。
ちなみにノーマルのヘッドライトは、白熱電球なので行灯の暗さ。なのでこれはLEDに換装する予定です。
もっともジェネレーターが小さいので、あまり大光量のは付けられなさそうですが。
細かいところでは、スロットルのグリップが割れて、操作するとぽろっと取れてしまうのが困りもの。
パーツ代はさしたるものではありませんが、送料の方が高そうなので、とりあえずハーネステープでぐるぐる巻きのインチキ修理。
これでも外れることはなくなったので、当面これで凌ぎます。
バッテリーは結局、12時間充電しても満充電にならず。
でも実はこの状態でも、繋ぐとちゃんとセルは回りました。ただ、置いておくとたぶんあっという間に放電してしまうと思われるので、素直に交換したほうが良さそう。
いくらリコイルがあって、割と楽にかかるとは言え、セルがあるなら使ったほうがいいに決まっています。
ちなみにバッテリーは、イントルーダーなどのオートバイ用と同じもの。
オートバイ用のバッテリーはお高いので、軽自動車用の小さめのバッテリーの方が安いのでは、と、調べてみましたが、あまり値段は変わらなかったので、オートバイ用を購入しようと思っています。
実はYTを購入した時、バッテリーのフタがグラグラしていたので調べると、バッテリーを押さえるステーの、長ボルトが片方なくなっていたのでした。
なので、これもパーツを取り寄せて修理しています。
本当は、オーガの内側なども少しサビを取って塗装してやると、雪が引っかからず効率が良くなるのですが、日が暮れてきたので、今日はここまで。
まだ稼働までの時間はあるので、近々ペイントを買ってきて、塗装してやろうと思っています。
予備の部品も、Vベルトとプラグ、なにはなくとものシャーボルトは買い備えました。(缶は今回使ったエンジンオイル)
この日はプラス気温とは言え、5℃程度でも風が冷たく、手が冷え切ってしまいました。
と言って、まだ暖かい秋早々にやるものでもありませんし。
このあとはさらに気温が下がってくる予報なので、メンテにはギリギリのタイミングだったかもしれません。
今はまだ早いので、第2ガレージ内に収めていますが、冬本番になったら外に置いておくことになるので、板でも用意して機体の下に敷こうかと考えています。
機体カバーは今のところ、GSFに使っていたオートバイ用を流用していますが、使いにくいようなら、これもホムセンで専用のが売っているので、買ってきてもいいかも知れません。
備えはしておくべきですが、できるならば使わずに済むのがいちばん平和です。なにしろ防衛装備なので。(笑