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かわねこのブログ一覧

2025年07月26日 イイね!

十勝港へ護衛艦を見に行くツーリング

十勝港へ護衛艦を見に行くツーリング 無事「M2レイド」のミッションコンプリートができたところで、時計を見ると12時40分。
 ここから十勝港までは、およそ30分程度。「ひゅうが」の一般公開午後の部は、13時からなので、ちょうど良い時間です。
 昨年の「いせ」の時は、12時半くらいに行って、公開開始を待ったのですが、開始直後は混み合うので、ちょっと時間をずらすくらいの方がいいな、という判断でした。

 国道をのんびり走って十勝港へ行ってみますと。昨年同様、港湾倉庫の向こうにそびえる、巨大な艦橋部が見えて、テンションが上ります。

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 今回公開された「ひゅうが」は、昨年の「いせ」の姉妹艦なので、大きさも同じなため当然ですが、この巨大さは昨年を思い起こさせるものです。

 既に午後の公開は始まっていましたが、そのぶん程よく人がはけて、待つことなく艦内に乗り込むことができました。

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 昨年の「いせ」は、前甲板エレベーターに乗せてもらいましたが、今回は後甲板。このあたり、艦によって見せ方の違いを出しているのかも知れません。
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 昨年はエレベーターに乗って見上げると、艦橋構造物がそびえ立っていて、かなりテンション上がりましたが、今回は後部艦橋しか見えないのが、ちょっと残念。

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 広い甲板に出ると、甲板上の見学者数は、昨年と同じくらいでしょうか。
 するとアナウンスで甲板前部にある、20㎜機関砲ファランクスの実演が始まる、というので、見に行ってみました。

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 昨年の「いせ」では、稼動しなかったので、マニア的にこれは嬉しい。
 自艦に向かってくる、ミサイルなどの要撃を目的としていて、目標の索敵と補足、そして射撃開始までコンピューター制御で自動的に行われるものです。
 上下左右の砲塔移動のほか、もちろん空発射ですが、射撃実演もしてくれました。
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 解説の隊員さんの口上が上手で、挨拶を促し、見学者が「こんにちはーっ!」と挨拶すると、ファランクスがお辞儀するという芸?を見せてくれました。
 ファランクスの動きを「どうぞ動画で撮ってください」とのアナウンスも、映え意識の昨今らしい。
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 横には12.7㎜機銃も展示されていたので、隊員さんに実弾射撃の訓練は、それなりの頻度で行われるのか聞いてみたところ、ミサイル系と違って、弾系は単価が安いので、わりと実弾射撃訓練はできるのだそうです。

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 昨年同様、甲板にはSH-60Jが展示されており、パイロットの隊員さんに話を聞くことができました。

 最近はヘリもグラスコクピットなんですね、と言ったら「それでもSH-60Jは古い方なんで、パネルと操作ボタンが別ですが、最新型だとタッチパネルなんですよ」と聞いて驚きました。
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 格納庫内の写真展示で、コブラが着艦したものがあったので、これも聞いてみると「チヌークも降りたことがありますし、空自さんのヘリも降りてます。最近は陸海空の垣根が低くなって、連携が盛んになっています」とのこと。
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 ちなみにSH-60Jの航続距離を伺うと、満タンでだいたい4時間程度。ここからなら、ぎり、南関東くらいまで飛べるそうで、意外と航続距離長いんだなあと思ったり。

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 後部甲板のVLSは「いせ」と同じ。
 隊員さんが別の方に解説しているのを横で聴いていたら、当然ですがアメリカ製のために、マニュアルは全編英語なのだとか。そのため、取り扱いの習得には、留学する事が多いのだそうです。

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 そして今年も対岸には、かわねこイチ推しの、多用途支援艦「すおう」も来ています。
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 「ひゅうが」自力での離着岸は、スラスターがないので、できないのかと思って隊員さんに聞いたら、離着岸自体は自力でもできないことはないが、やはり専用の緩衝材がないと、岸壁のコンクリートで艦体に傷が入るからやらない、ということだそう。そしてその緩衝材の敷設が「ひゅうが」自力ではできないので、「すおう」の支援が必要なのだとか。

 ついでに気になったので、タービンエンジンの「ひゅうが」は、給油できる港が限られるのでは、と聞いてみたら「補給艦があるのでどこでも給油可能ですよ」との答え。そりゃそうか。一瞬、空港にあるフューエラーローリーを想像してしまいましたが、あれではとても追いつく給油量じゃないですね。(笑
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 ちなみに、母港舞鶴と北海道なら、無給油で往復可能だけれど、今回は仙台や苫小牧など、あちこちに寄っていて、7月はじめに抜錨してから舞鶴に帰港するのは、8月になるとのこと。そのため、帰りに大湊に入港して給油するらしい。
 給油以外にも、(おそらく食料品などの)補給のほか、乗組員の休養も兼ねての大湊入港なのだとか。本当にご苦労さまです。

 ちなみに、今回は女性隊員があまりいないな、と思って、見かけた女性隊員に聞いてみると「ひゅうが」は20名ほどしかいないそう。「いせ」は30名と聞いたので、少ないんですね、と聞いたら「いせ」は居住区が改装されているからではないか、とのこと。

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 艦体横のゲートやハッチがあちこち開いているのは、展示もありますが、おそらく停泊中は艦内が暑いので、風を入れているのではと思います。

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 なんだかんだで、ツーリングのついでにチラ見でいいか、と思っていた「ひゅうが」でしたが、結局1時間半も堪能したのでした。(笑


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 そして当然、イチ推しの「すおう」も見ずにはおれません。
 連携とは言え、随伴して十勝港のほかに、今週は苫小牧にも行くので「すおう」も大活躍です。
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 今回、シェルパくんで来たからには、念願のツーショット、いや、背景に「ひゅうが」も写っているので、スリーショット成功です。

 ちょうど甲板に若い隊員さんがいらしたので「利尻島まで行かれるんですね」と聞くと「そうなんです。なんで利尻なのかなあ」とちょっと気落ちの様子。
 航海時間を含めると、「すおう」もたぶんひと月くらい帰港できないのではないかと思われるので、こちらも任務とは言えご苦労さまです。

 ちなみに今回は、艦内を歩き回る想定で、いつものゴツいオフロードブーツではなく、ガエルネのショートブーツを履いてきたのは正解でしたが、やっぱりけっこう動いたので疲れました。
 暑いこともあったので、この後は寄り道をせず、素直に帰投することに。

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 でも、途中でのソフトなう。は必須です。(笑

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 ひさびさのシェルパくんでのツーリングは、やっぱり楽しく、艦艇成分も補給できたので、いい休日となったのでした。





Posted at 2025/07/26 21:46:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | ふね | 趣味
2024年11月14日 イイね!

山と海成分補給の休日

山と海成分補給の休日 てなことで、わがエスクが長期入院となってしまいました。
 しかしだからと言って、基地に篭っていると、悶々として精神衛生上よろしくないので、お休みにはやっぱりお出かけするのです。

 向かった先は、十勝の南地方、道々987号線、通称豊似広尾線。そう、場所というよりこのルートを走ってみたかったのでした。
 広尾市街地から、山中を豊似地区に抜ける、7㎞程度の、なんてことのない道々ですが、この時まだ通行止めで走れなかったのが気になっていたので。

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 実は、9月はじめにも、シェルパくんでツーリングを兼ねて、再度行ってみたのですが、この時も事前の確認を怠ったので、大雨による通行止めだったのでした。今回は3度目の正直になるか。

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 昼食は最近、こちら方面へ来たからには寄らずにおれない、赤門のラーメン。今回は塩にしてみましたが、スープがウマウマで満足です。

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 旧車カレンダーは、ハンドメイド117クーペでした。(笑

 そしてこれまた寄らずにおれない、十勝港。今回変わった大型船などはいませんでしたが、海保の巡視船「とかち」が停泊していました。
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 2017年に配備された、比較的新しい船です。
 かなり大きく見えるのですが、調べると意外や650トンだそう。
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 目についた、このバウ側面に付いている装備が気になりました。どう見ても着岸時の防護装備ではなく、なにか戦車の防御装置を彷彿とさせますが、不審船に対峙する場合に、強制的に停船させるために、当てるのかもしれません。
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 スターン側を見て驚いたのは、ウォータージェット推進なこと。てことは、エンジンもタービンエンジンか。

 この「とかち」について調べたけれど、海自と違って、海保はあまり船舶の情報を詳しく載せてくれないので、はっきりとしたことはわかりませんでした。体験航海は行ったことがあるようですが、おそらく青少年向けのリクルート用で、一般向けではないと思われるので、来年は、十勝港で一般公開しないか、チェックが必要です。

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 そんなこんなで近頃枯渇していた塩成分も補給したので、広尾の市街から、山へ向かってみますと。事前にもちろん調べていましたが、うん、今回はちゃんとゲートが開いています。
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 と。あれれ、ゲートを通過してすぐに、道はグラベルになってしまいました。しかも対向車があったら、離合できないほどの狭さです。
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 しかし道はフラットダートで、ほんの数㎞ほどでした。夏の大雨の爪痕でしょうか。路肩が崩れていたり。
 もう少しちゃんとした農道だと思っていたので、路面と言い、これは全く想定外。
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 山は紅葉がきれいで、ちょうど見頃ですが、どんにょり天気なのが惜しい。
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 それにしても、事前にぐーぐる地図でも確認していたのですが、最近は、グラベルでもストリートビューを撮影するようになったようです。これまでは、舗装が切れたら乗り入れることがなかったので、ストリートビュー=舗装路と認識していたのですが。
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 狭く曲がりくねったグラベル路なので、ゆっくりと山を降りると、牧場が点在し始め、人里へ戻った感じがします。
 こんな林道だとは思っていなかったので、かなり予想外の道で、あっさり通ってしまいましたが、走れたので満足なのでした。

 
 峠を降り、国道336号線近くまで戻ったところで、トイレに行きたくなりました。
 しかし国道沿いにはコンビニ等はなく、この後走る予定の東へ向かうルートも、何も設備がないところです。

 海沿いの公園に、確かトイレがあったはず、と行ってみると、季節的なものか、それとも施設そのものが老朽化したのか、閉鎖されていました。

 いったん、広尾の市街地まで戻るか、と思ったところで、道沿いの施設に、明かりが点いているのを見つけました。
 そういえば、ここ海洋博物館だったっけ。時間もあるし、これまで入ったことがなかったので、ついでに見学することに。雨が本降りになっていたので、外観は撮り損ねました。

 するとこの日が特別だったのか、なぜか無料開放中。
 受付の方には「無料ですが、2時で閉館になりますので」と言われましたが、まあ時間も1時間近くあるし、どうせ大した展示でもなかろう、と入ってみると。
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 入口付近には、海洋系らしく、魚や漁業についての展示。
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 トイレは奥か、と、進んでみると、なにやら船関連の展示がずらりとあるではありませんか。
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 おお、これは、と、トイレを済ませてじっくり見てみると、数々の船の模型や、船舶関連の装備など、なかなかの展示内容です。
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 これは、先ほど十勝港で見た、巡視船「とかち」の先代です。

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 釧路に見に行った、「そうや」の精密な模型。船首のペイントは現在の「PLH」ではない、旧版の「PL」時代のですね。
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 そうか、砕氷船の船首ってこうなっているのか。

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 さらには、漁船用のディーゼルエンジンも展示してありました。
 1960年代のもので、こういった地味な展示はなかなかされないので、逆に貴重。
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 三菱製の6気筒110馬力、5トン程度の漁船用とか。
 それにしても、この6DR-10という型式、自動車用のそれと酷似しており、例えばかつてのパジェロなどに積まれていたのは「4DR5」という型式だったので、型式の法則は陸海共通なのか。
 というか、これ、船舶専用ではなく、産業用や自動車用にも使われていたのでは、と思って調べてみたら、やっぱり同時期の三菱ふそうのマイクロバス、ローザなどにも搭載されていたようです。
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 前述の4DR5も、パジェロやジープのエンジンで有名ですが、自動車以外にも、建設機械などにも広く積まれて活躍していました。

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 船舶系展示の隣部屋には、生物コーナーがあり、主に剥製の展示。生物標本の中には、ウミガメもあり、これは広尾沖で採取されたものとか。いるんだウミガメ。暖かい地方の海にいるイメージだったので、ちょっと驚き。
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 さらに奥には歴史展示物も。開拓時代の古書など、珍しいものも数多くあり、中でも驚いたのがこれ。
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 明治時代の「地券」。現代で言う権利書です。こんなの、現物は初めて見ました。
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 戦時物資の展示も。
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 これも、太平洋戦争時のものかと思いきや、驚いたことになんと日露戦争当時のもの。

 思うに北海道って、内陸は開拓が困難だったので、例えば帯広あたりが大きな町になったのは、昭和初期以降でした。明治、大正期は、内陸はまだまだ未開拓の空白地帯で、人が集まる「街」は、船で移動できる海沿いに限られていたのです。
 なので、良港がある海沿いの地域が「街」であったわけで、その頃の広尾町は、さぞかし賑やかだったことでしょう。
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 そんな理由で、海沿いの地域ほど歴史が古く、また、ニシン漁などで富裕層も多かったであろうことから、古い展示物も多く残っているのだと思います。

 かわねこ、大規模な博物館より、ちょっと変わった収蔵品があることが多い、こういう地方の郷土資料館が好きですが、広尾はこれまでノーマークでした。
 しかし、大したことがないどころか、ここは他では見られない貴重な展示物が数多くあり、なかなかのものだったのです。
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 建物は、ドア取っ手の意匠などからも、おそらく昭和のものと思われ、今後の存続が少し心配ですが、素晴らしい展示物を引き継いでいって欲しいものです。

 てなことで、ちょっと寄るだけのつもりだったので、上着を着ずに入ってしまったのは失敗でした。身体が冷えてしまいましたが、閉館間際まで、しっかり1時間堪能。

 でもまあ、寒さを忘れるほどの展示品の数々を見ることができて、結果的には大満足な休日だったのでした。



Posted at 2024/11/14 21:49:31 | コメント(2) | トラックバック(0) | ふね | 趣味
2024年08月09日 イイね!

もしかすると最後の勇姿

もしかすると最後の勇姿 十勝港でいせとすおう、留萌港でくまたかを見学した、かわねこ的艦船ウィークでしたが、それを締めくくるべく、実はさらに翌週もお出かけしたのでした。

 今回の目的は、海上保安庁の巡視船「そうや」。1978年建造なので、実に船齢47年の海保最古参にして、唯一の砕氷船です。巡視任務のほかに、その砕氷能力から冬季、流氷群に閉じ込められた船舶の救出などに活躍しているのは、広く知られているとおり。
 そのそうやの停泊地が、釧路港だと偶然に知ったのが2年前でした。

 2010年に近代化改修を行って、就航期間を伸ばしていましたが、2022年に代替船建造予算が降りたことで、そうやは2025年で退役と言われており、その姿を見られるのも今年が最後かも、と、一般公開の機会を伺っていたのです。

 任務の関係もあり、一般公開の情報は直前まで公表されないことが多く、過去の実績から、8月初旬に行われる「くしろ港まつり」での公開が、唯一の機会のようです。そこで港まつりの情報をチェックしていると、開催一週間前に発表されたスケジュール表に「巡視船そうや一般公開」の文字を発見。これは行かなくてはいけません。(笑

 ほんとうは、前日に釧路の近くまで移動して1泊幕営を目論んでいました。しかし先週同様、無常にも明け方の雨予報に、幕営は断念。
 一般公開は午前と午後の部があるので、午後の部を目指してのんびりドライブで向かうことにしたのです。

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 せっかくの夏なら、やっぱり海です。いや、釧路へ行く際には夏じゃなくても海が見えるこのルートを選ぶことが多いのです…と思ったらば。道東の夏ならではとも言えますが、やっぱり海霧が出ています。

 結局、釧路市内に入るまでずっとどんにょりしており、これは幕営していたら、たとえ雨が降らなくてもテント干しが必要になったことでしょう。涼しくてこれも良し、と窓を開けて走っていたら、気温はともかく湿度がものすごいので、エアコン嫌いのかわねこも、さすがに窓を閉めてスイッチを入れました。

 さて、かわねこ的に釧路と言えば、お昼はやっぱり蕎麦です。今回は会場の手前にある、老舗らしい蕎麦屋さんに行ってみました。
 オーダーは、そうです。「ざると抜きで」。1回これ言ってみたかった。(笑

 かしわ抜きは、ひと口目は、もうちょっと塩味が濃くてもいいかなという感じでしたが、そばつゆとの対比で、これくらいの方がしょっぱくなくていいのだ、と、食べながら気づきました。蕎麦もいい味で、堪能できました。
 写真はしっかり撮り忘れましたが。(ぇ

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 のんびりドライブでしたが、意外と早く着いたので、市場近くの港を散策。知人に釧路出身の方がおり、事前に港まつりの情報を訊いたところ「駐車場は争奪戦ですよ」と聞いていたので、早めに現地へ行って状況を見たかったのです。

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 港には、いつものように、大型の漁業船が停泊しています。
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 これ、2年前にも見た、まき網漁船ですね。探索船を収納できる構造なのがかっこいい。これらの船は北海道ではなく、茨城県や鳥取県から来ているようです。
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 船体色が明灰色なので、なにか艦船っぽいかんじがぐっと来ます。
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 レタリングもそれっぽいし。(笑
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 実は、そうやはいつもこの奥の岸壁に停泊しているのですが、今日は展示のために、すぐ近くの旅客ターミナルへ移動しているのです。

 ここでちょっと違和感を感じたのが、港付近は混雑しているのかと思っていたら、まったくいつもと変わらず、釣人がいる程度。
 あちこち空き地っぽいところも多く、釣人がクルマを停めているもよう。駐車場難を予想して事前に手筈は整えていましたが、どうも近くの港湾関係らしい敷地に、地元のみなさんが駐車しているようで、しかもがら空きだったのでそこへ停めさせてもらい、祭り会場へ行きました。

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 旅客船ターミナルとあって、広い敷地にそうやが停泊しています。
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 まだ公開まで時間があったので、まずは会場を散策してみました。
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 ステージがあって、踊りを披露していたり。
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 露店の数がずいぶんと多いです。数十軒はあるでしょうか。
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 しかも昭和感あふれる、なんとも懐かしい露店が多いのです。
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 浴衣を着た女性や子供もあちこちにいて「お小遣いまだある?」なんて会話をしていたり。子供の頃にタイムスリップしたみたい。
 くしろ港まつりは、戦後すぐから行われて、今年で実に77回目。たぶん昭和の時代から、この風景は変わっていないのでしょう。

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 まだ時間があるので、そうやの外観をじっくり観察できました。
 PLHは「Patrol vessel Large with Helicopter」の意。
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 すおうもそうでしたが、ブリッジなど前部構造物のゴツさと後部がフラットデッキになっているデザインは、個人的にかなりソソります。(笑

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 公開時間が近づくと、人が並び始めました。最終日の午後なので、大した人数は来ないだろうと高をくくっていたのですが、意外や50名ほどが並んでいます。

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 そしてタラップを上って乗船。
 前甲板から見学スタートです。

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 ブリッジ下には、60口径40㎜機関砲が据え付けられています。
 意外と大口径の機関砲を積んでいるんだなと思ったのですが、海自の艦船だったらもっと大口径の速射砲とかを積むはずで、武装した不審船の対応をすることを考えると、これでも防衛装備としてはちいさい方かもしれません。
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 上甲板に移動すると、機関砲を見下ろせます。
 資料を見たら、この機関砲も建造時からのものらしいですが、当初はこのほかに20㎜砲も積んでいて後に降ろされたので、写真の円形構造物が、20㎜砲架台の跡のようです。

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 ブリッジも公開されていました。
 人が居すぎて写真は撮れませんでしたが。(泣
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 海図台が、航海の年月を物語っているように見えます。
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 昭和デザインの時計、味があるなあ。

 ブリッジ下の船内通路が順路になっていて移動しましたが、造りがいかにも昭和の船の雰囲気で、なにか懐かしいかんじもしました。

 このあと通信室も見学はさせてくれましたが、ここだけは撮影禁止。
 通信設備は、任務上機密事項が多いからだと想像できます。

 ちなみに通信室脇にあったので撮影しませんでしたが、通路にやっぱり神棚がありました。官船の伝統なんですね。

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 サロンは乗組員の憩いの場ですが、スペースの都合上、あまり広くありません。
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 隅に置いてある電気ストーブが、冬の過酷な任務を思わせます。
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 壁にはそうやの絵が飾られていました。いい絵ですね。
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 隣の休憩スペースらしきところには、艦船マガジンが並んでいます。

 ちなみに、若い女性乗組員もいたので、訊いてみると現在36名の乗組員のうち、女性はたった3名とか。いせで女性は総員の1割と聞いたのと一致するのに気づきました。
 海保も転勤が多く、3年ほどで乗り組む船が変わるそうです。

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 ここから後部甲板へ出ます。ここは、ヘリ用上甲板の真下に位置します。初めてそうやを見た時、その独特の甲板構造に、なんで二重甲板なのだろうと思いましたが、上甲板はヘリ着艦のために広く開ける必要があるため、停泊用の巻き上げ機等の設備を下甲板に収めた構造なのだ、と気づいたことを思い出しました。

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 その後部上甲板は、イベント会場になっていました。なおヘリは常時搭載しているのではなく、任務に応じて搭載するそうです。

 ちいさな子供向けの、手作り感満載のアトラクション。「巡視船そうやお兄さん」だそうです。海保職員さんも大変だなあ。でも、ノリノリで楽しそう。(笑

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 ヘリ格納庫は、意外とこぢんまりしており、必要最小限なよう。見た感じ「ここにS-76C入るの?」という印象です。
 ちなみに子どもの相手をしているのは、海保のマスコットキャラクター、うみまるくん。ウェットスーツを来ているので、海猿か。あれ?うみまるくんって猿ではなくアザラシなのでは。(違

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 やはり船齢が船齢だけに、日常はサビとの戦いなのだそう。しかし、ところどころこういう、船齢を感じさせる部分はあるものの、ぜんたいはとてもきれいで47年も経っているようには見えません。
 乗組員のみなさんの日頃の手入れならでは、ですね。

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 満艦飾に彩られたそうやは、最後の勇姿なのかもしれません。いや、船って女性に例えられるので、晴れ姿か。でも艦船なのでやっぱり勇姿、かな。

 乗組員に「来年でいよいよ退役ですね」と伺うと「よくご存知ですね」と言われました。(笑
 「退役の予定なんですけど、まだわからないんですよ」と、ちょっと濁した回答が多かったのも、おそらくは新船もまだ建造中で、交代次期が公表されていないためでしょう。

 ちなみに海保の任務も機密事項が多いため、やはり航海日数などは海自同様、家族にも言えないのだそうです。

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 で、甲板のテントでグッズを売っていたので、買わずにはおれません。
 これと、バックプリントタイプの2種類があり、迷った末にこちらにしたのですが、いっそのこと両方買ってくれば良かったと、ちょっと後悔。(笑

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 来年のいまごろは、新造船が公開されるのか、あるいは本当にそうやの最後の公開となるのかわかりませんが、もし一般公開があるのなら、また来てみたいものです。

 そうやの姿をじっくり見られて、いい機会でした。 

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Posted at 2024/08/09 23:18:38 | コメント(2) | トラックバック(0) | ふね | 日記
2024年08月07日 イイね!

海の猛禽類を見に行く

海の猛禽類を見に行く 前の週末に、十勝港でいせとすおうを見学し、すっかり艦船モードになっていた、かわねこ。
 その翌週は留萌港で、ミサイル艦の「くまたか」が公開されるという情報が入り、これも見たくなってしまいました。
 実はその翌々週に、くまたかは十勝港へも来るのですが、公開日が平日なため、のこのこと留萌まで出かけることにしたのです。

 一般公開は土日の2日間ですが、土曜日は野暮用があり、日曜に弾丸日帰りもできなくはありませんが、十勝からだとさすがにちょっとキツイ。

 ならば、土曜の野暮用は午前中に終わるので昼過ぎに出発し、どこかでキャンプでもして、翌日留萌港を目指すことを考えました。
 しかしなんとしたことか。この日の天気予報は、土曜の夜半から日曜の朝にかけて雨もよう。それもけっこうな雨量です。雨の日キャンプそのものは、それなりに楽しめますが、帰ってきてからテントを干すのが大変なので、躊躇してしまいます。
 寝るだけならエスクのベッドキットでもいいのですが、今時期は蒸し暑いので、これも快適ではありません。

 そこで、友人が営む民宿へ泊まることを思いつきました。思えばコロナ禍になってからというもの、遠慮してこの数年、すっかりご無沙汰になってしまっていたこともあります。

 さっそく電話してみると懐かしがってくれ、元気に営業していたので、向かうことにしました。

 どんにょり天気ながらも、気温は高めの夏らしいかんじで、のんびりドライブを楽しみ、友人の宿へ。
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 ここは昔ながらのいわゆる旅人宿。男女別の相部屋形式で、ユースホステルなど、昔はこういった宿も多かったのですが、最近ではドミトリーと呼ぶほうがわかりやすいでしょうか。
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 田園地帯のど真ん中にある、農家だった建物をリノベしているので公共機関はなく、クルマかオートバイでないと来られない不便さはありますが、そのぶん周辺の景色と雰囲気が抜群に良いのです。
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 夕食は、友人が栽培している自家製野菜がたっぷり。ふだん十勝でも直売所を利用して、地元野菜を好んで食べているかわねこですが、ここの野菜はまさに採れたてなので、さらに美味しく、ナスやシソなど絶品の味でした。

 夕食後、お互いの近況などを話し合い、ひさしぶりに旧交を温めていると、この時間に、もうひとり宿泊客が来ると言う。

 それも旭川空港からここまでタクシーで来るそうで、距離からおそらく料金は2万円近くかかるはず。空港に降りたら、近くてホテルの多い旭川市内で泊まるのが常識的で、しかもそんな高額なタクシー代を払うくらいなら、なかなかにいい宿に泊まることも可能です。なんだって、こんな不便なところにわざわざ来るのか謎で、友人は「予約だけして実際には来ない、無断キャンセル客なのでは」とかなり警戒していました。
 
 もし来るとしたら、よほど旅慣れていない若者なのでは、と予想していた通り、本当にやってきた彼はかなり若く、来月で20歳になるそうですが、一見高校生に見える童顔でした。

 金髪に派手なネックレス、というやんちゃっぽい外見と違い、にこにこして人懐っこい少年で、なぜここに?という、当然の疑問に、明日、隣町で彼女に会うために、わざわざ群馬県から初めて飛行機に乗り、初めて北海道に来たのだとか。
 しかも月曜は仕事なので、明日の夕方の飛行機で帰る、弾丸デートだと言う。

 我々のような、変なおじさんが珍しかったのでしょう。無遠慮にいろいろ尋ねても、にこにこしながら答えてくれたことから、彼にとっても新鮮な体験だったようです。(笑

 翌朝、友人は少年を最寄り駅までクルマで送り、途中、北海道ならではのコンビニ、セイコーマートにも寄ってあげたそうですが、無事彼女に会えたことを祈るばかり。
 その行動力に「若いっていいねえ」とおじさんふたりは、感慨に浸るのでした。(笑
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 そんなこんなで、正しい日本の朝食をいただいたあとも、この宿にいると居心地が良すぎて、ついつい生えてしまう根っ子を引き抜いて出発。
 どんにょり天気ですが、せっかくなので増毛稲田線を走って山越えをし、少しですが海沿いを走ります。
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 と、なんか沖に船舶の影が見えました。かたちから民間船ではなく、艦船のよう。というか艦型からこれから見に行くくまたかに違いありません。
 この時は昼飯を優先してしまったのですが、よくよく考えるとそのまま港に直行すれば、着岸の様子が見られたことにあとで気づきました。くまたかはガスタービンエンジンに、ジェット水流推進で、普通では見られない音と機動が見られたので、惜しいことをしたものです。

 お昼はこれも目的のひとつだった、カリー屋さん。混んでいたら諦めるつもりでしたが、12時前に到着したこともあり、ウエイティングは4人だけだったので、ひさびさに並んでご飯を食べました。ここじゃなきゃ、並んでいたら他の店へ行きますが。
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 今日のオーダーはキーマカリーに、揚げ納豆のトッピング。カレーと納豆って、実はすごく相性がいいんです。

 おなかいっぱいになったので、さっそくすぐ近くの港へ移動。そこにはくまたかが停泊していました。

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 おお。基準排水量200トンなので、かなり小柄なくまたかですが、さすが艦船らしい迫力があります。
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 背中に背負った3本の矢が、この艦最大の武装であるSSM-B1、90式艦対艦誘導弾。
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 そしてこれがウォータージェット。通常のスクリューではなく、強い水流を噴射して進む、ジェットスキーのような推進方式。そのため速度は44ノットを誇ります。海自の一般的な艦船では30ノット程度で、排水量と用途が違うとは言え、多用途支援艦のすおうが15ノットなので、その韋駄天ぶりが際立ちます。

 蛇足ながらかわねこはその昔、ゾディアックボートで40ノットを経験していますが、この速度だと海面は表面張力で、荒れたグラベル路面の如し。波頭に弾かれ続ける、とにかくものすごい揺れで、何かに掴まっていないと振り落とされるほどの凄まじさでした。

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 訊くと、先ほど沖合で見かけたのはやはりくまたかで、午前中は体験航海をしていたのだとか。
 乗れるものなら乗りたかったですが、体験航海は年齢制限があるのです。リクルートのためなので当然ですが、「大きなおともだち」のおぢさんはNG。(笑

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 どうやら体験航海が少し長引いたのか、13時公開開始の予定が30分ずれるとのアナウンス。と言っても、外観を見ているだけで飽きないので、退屈ではありません。
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 並んでいたのは、地元の方とおぼしき、子供連れの家族がほとんど。まあ、海自としてもそこがメインターゲットなので、ありがたいことでしょう。子供限定で、ゲームや射的を用意していました。

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 いよいよ乗艦すると、まずは前甲板の速射砲に目が行きます。62口径76㎜なので、さすがの迫力。
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 マニアなかわねこ的には、なにかの制御が油圧らしいのがちょっと意外。砲を動かすのは、油漏れによる事故を避けるため、水圧が多いと聞いていましたが、技術向上で昔の話なのかもしれません。

 続いて艦内も見せてくれました。
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 スイッチ類がいかにも艦船用。
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 と、その上にはちゃんと神棚があるのが微笑ましい。
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 さすがに艦底は入れてくれませんが、機関室、兵員室などがあります。でも、かなり狭そう。

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 ブリッジも見せてくれました。もちろん撮影もOK。艦齢20年以上なので、アナログ機器も多いですが、モニター機器も目立ちます。

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 ブリッジ後方にCIC(作戦室)がありますが、さすがにここは公開するわけがありません。(笑
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 SSMの発射筒はでかいので、間近で見ると武器というより設備に見えます。外から見たほうがわかりやすいかも。
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 と言いつつ、こういう表記に反応してしまいます。(笑
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 一発2億円近くするらしいので、訓練の際は模擬弾を使い、まず実射することはないそうですが、模擬弾でもかなりの高額だとか。

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 重要なことですが、こういう記載があるのは、生々しいなあ。

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 この船にも信号旗が。意味を訊いたらやはり「WELCOME」だそうです。

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 くまたかは母港が余市なので、任務海域を訊いたところ、北海道全域を担当しているそうですが、僚艦のわかたかと分け合っており、くまたかは北海道北部、ことに日本海側を中心にしているそうです。
 「44ノットだとものすごい振動ですよね」と訊いたら「そうなんです。だから時化ているとそこまで出せませんね」とのこと。

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 艦がちいさいのと、そこそこに混んでいて、待っている方もいたので、30分ほどで退艦しました。
 このちいさな艦ながら、北海道を防衛する重要な任務に就いているわけで、本当にご苦労さまです。

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 ちなみに。
 留萌港では「艦艇ウィーク」と称して、この3週、くまたかのほかに掃海艇などが公開されたそう。
 さすがに遠いので、この後は行けませんでしたが。

 のんびりドライブを楽しめて、艦船成分もガッツリ補給できたので、楽しい週末だったのでした。



Posted at 2024/08/07 22:27:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | ふね | 日記
2024年07月27日 イイね!

いせとすおうに魅了される -3-

いせとすおうに魅了される -3- 前日に、艦船を堪能したかわねこ。
 翌日は真面目にお仕事に取り組んでいた、のですが。

 当初、移動を含めて1日がかりと思われていた、十勝北部の現場が、事実上の打ち合わせ程度で、午前中で終わってしまいました。
 なのでいったん基地に戻り、午後からはデスクワークをしようと、お昼を食べながら、いせのネット記事などを読んでおりました。
 すると、いせは今日の16時に十勝港を出港するとの情報が。

 これを見たら、昨日の興奮が蘇り、出港風景をぜひ見たくなってしまいました。
 この時間ならば、今から行けば間に合うはず。仕事…ももちろん頭をよぎりましたが、今日の作業がほとんどなく、機材の片付けとメンテが不要だったことと、つくるべき資料は既に8割方できていて、翌日に行う写真の整理が主だったものなので、コ、コレハ、行ッテモイインジャナイカナ、という、悪魔かわねこの囁きに負けてしまったのです。(笑

 てなことでさっそく着替え、エスクを出動させました。走り出してから、晴天だったので、シェルパでも良かったな、と気づきましたが、折しも34℃の猛暑。さしものかわねこもエアコンを稼働させるほどだったので、翌日の影響を考えるとエスクで正解だったかも。

 そんなわけで、十勝港に来てみますと。一般公開は終了しているので、埠頭には入れないんだろうな、という予想に反して、近くに駐車できるうえ、埠頭での見学もオーケーでした。ほとんどが自衛隊や地元の関係者らしき人ですが、中には自分と同じ、一般のマニアらしき姿も。(笑

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 2隻のタグボートが来ているということは、いせには、水平方向に船を動かすスラスターは付いていないらしく、牽引で離岸するようです。
 出港まであと数分とあって、タグボートの接続が始まり、いせの主機が稼働を始めていました。

 てか、艦首下のあれ、アンカーだったんだ。
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 昨日は格納していたせいで、兵装の一種かと思ってました。

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 広尾町の役場か、商工会の方でしょう。暑い中、コスプレで見送る準備をしています。ちなみにサンタコスなのは、広尾町がサンタの町だから。なぜかは長いので、検索してください。

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 いせは通常の船舶と違って、タービンエンジンなので、船舶用ディーゼル特有の「ズォォゥ…」という、重低音ではなく、まるで航空機のような「キィーーーン」という甲高い音が響き渡ります。この巨大な船舶がこんな音を出しているのが、とても不思議。

 そして係留索が解かれます。
 考えてみれば当然ですが、出港に際しては、誰か地上の作業員が係留索を解く必要があるわけです。青色迷彩の隊員が作業をしていたので、もしかしてと聞いてみると、やはりすおうの乗組員でした。なるほど、こういう支援もあるのだと知りました。

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 すおうも同時に出港するのかと思っていたので聞くと、緩衝材を回収する必要があるそうで、あれは海自の装備だったとは。

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 出港ラッパが響き渡り、海自伝統の「帽振れ」でいよいよ離岸です。
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 港口まで後退したいせは、タグに艦首をプッシュ、艦尾を牽引されて90°転回します。この風景も、スラスター装備がふつうになった、フェリーでは見られないもの。

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 タグが離れると、長音の汽笛を鳴らして、出港していきました。
 ちなみに汽笛の音は、どんなだろうと思っていたら、「ボォーッ」という、低音のフェリーのそれと同じものでした。

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 そして、いせが出港すると、対岸の埠頭にいたすおうが、すぐにこちらへやって来ました。
 着岸すると、こちらの埠頭に待機していた、大型のラフタクレーンが動き出します。緩衝材の回収は、すおうに搭載されているデリックで行うのかと思っていましたが、考えてみれば埠頭なので、陸上からクレーンで釣り上げたほうが効率が良さそうです。
 ラフタは帯広の大手業者だったので、地元への経済貢献もあるのではないかと。

 そしておそらくこの埠頭は、通常大型船舶が停泊しないらしく、フェリーターミナルにあるような緩衝装備が付いていないので、そのままだといせは岸壁に艦体が接触するので、着岸できないのです。

 それまで、すおうの支援業務はいせと随行して、海上でなにか合同訓練でもしていたのかと思っていましたが、北海道には支援艦が常駐している基地がないため、すおうが大湊から来たようです。多用途支援艦の役務は、資機材運搬、浮遊物の回収から、射撃訓練の標的曳航などなど、その名の通り実に多岐に渡るものですが、こんな支援もあるとは。

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 着岸してタラップが掛けられると、すおうの乗組員が30名ほどもわらわらと降りてきます。

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 艦尾の日章旗を降ろしていたので、なんでだろう、と思っていたら、緩衝材の積み込み時に、クレーンの邪魔にならないためでした。
 クレーンの旋回半径からすると、さしたる邪魔にはならなさそうですが、事故防止に細かな配慮をしているようです。
 若い隊員が、降ろした日章旗をとても丁寧に畳んでいたのが印象的でした。

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 緩衝材は、ロープで岸壁に繋がれていたようで、クレーン近くまでの移動は、人力。女性隊員も、長い棒を一生懸命押していました。

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 数トンはありそうな巨大な緩衝材が2個積まれると、すおうの艦長らしき人が降りてきて、埠頭の陸自隊員に「ありがとうございます。(17時)サンマル出港です。」と、告げています。
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 そうです。すおうの出港に際しても、当然誰か陸側で係留索を解く必要があり、今回の場合は、広尾近辺に海自基地がないため、いちばん近いのが、帯広の陸上自衛隊だったようで、支援に来ていたのです。
 いせは大型艦だけに、入出港には、さまざまな支援が必要なのだと実感。

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 民間の定期船ではないので、時間ぴったりに出港するわけではなく、17時30分に出港ラッパと「出港用意。配置に付け!」と艦内放送が響き渡り、出港作業にかかりました。係留索が解かれると、すおうは岸壁を離れます。ちなみにすおうには、バウ、スターンスラスターが装備されているので、自力離岸、転回が可能なのです。

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 長音一声、こうしてすおうも、大湊へ帰って行きました。

 こんなに艦船をじっくり眺める機会は初めてでしたが、実に興味深く、堪能できました。
 いやあ、船成分をたっぷり補給できて、満足です。(笑 



Posted at 2024/07/27 11:10:01 | コメント(1) | トラックバック(0) | ふね | 日記

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