
下船して、いつもなら山間の抜け道を通って実家へ向かうのですが、今日は夕方まで着けば良いので、もちろん遠回りをしてドライブ。
週末なこともあるとは思いますが、そもそも秋田って、クルマの数が多いような気がします。
旅の後半で北部へ行くことになっていたので、なんとなく南側へ向かってから東進して、北上あたりに寄ろうかなあと思ったところで、忘れ物をしたことに気づきました。
それは東北の紙地図です。スマホアプリとポータブルナビはありますが、古い人間のかわねこ、やはりルートの検討は、紙地図をじっくり眺めたいもの。
しかし忘れたものは仕方ないので、スマホでだいたいの方向を見定め、まずは大仙市へ向かうことに。
少し意外だったのは、国道13号が、秋田市街を抜けても4車線の立派な道路だったこと。そして意外に流れが速いのです。
ですが、ろくにウインカーも出さずに車線変更する輩が多い十勝よりも、きちんと合図して合流するなど、総じて運転マナーは良い印象でした。
天気の良い週末なので、郊外に遊びに行くひとが多いのだろうかと思いつつ、のんびり走りましたが、道の広さといい、町の雰囲気が、同じ日本海側のためか、なんとなく新潟と似ているなと感じたり。
で、飲み物を買うのにコンビニに寄りました。昔だと安い地図が売っていたりしたものですが、昨今は雑誌類しかないのは時代ですね。まあ、これだけスマホアプリが普及した現在では、わざわざ金を払って地図を買うひともそういないのでしょう。
また、その昔は道の駅や、高速のSAで、所在県内の道路地図が無料配布されていたものです。北海道では、毎年ホクレンスタンドが配布を行っていた道内地図が好評で、わざわざこれを集める旅行者もいたほどだったのは、もう昔のこととなりました。
大仙市に入ると、やはり有名な米どころ。郊外には、美しい田園風景が広がっています。
思わず国道を外れ、あぜ道に踏み入れて風景を眺めたりしました。
昨年夏の帰りに、横手市を通った際に広大な水田を見て、幼かったはるか昔、大仙市に来ていたことを思い出しましたが、遠い記憶の風景は、きっとこんなだったような気がします。
そんな昔のことを思い出すのは、やっぱり歳なんでしょうか。(笑
大仙からは山越えをして、東へ進みながら、もうひとつ行ってみたい地名を思い出しました。
東和町にある田瀬湖です。
もう20数年も前、かわねこは既に北海道に住んでいましたが、当時の仕事が東北も担当しており、東北地区販社の販売会議と親睦に、各県から集まってもらう場所として、田瀬湖を会場に選んだのです。
なぜ田瀬湖が候補に上がったのかは、もう忘れてしまいましたが、下見のために事前に現地を訪れ、当時の東和町(現在は花巻市)役場の観光課を訪ねたところ、若い職員さんが「ぜひに」と、それは熱心に誘致されて、決めたことを思い出しました。
近くにある民宿も紹介してくれ、この民宿がまた「ここは何もないので…」と言いながら、田瀬湖名産の鯉料理をはじめとする、美味しい夕食を振る舞ってくれたりと、とても良くしてくれたので、和気あいあいと、良い懇親会になったことを覚えています。
残念ながら、翌年は同一県ではなく、各県を巡るほうが良いのでは、というメーカー側の意向で、田瀬湖での開催は1回限りになってしまい、さらに業界の状況も変わって、東北の合同会議自体がわずか2年で終了してしまったのは、残念でした。
道沿いに当時の民宿も見つけましたが、既に閉館しており、あれからもう20数年も経ったのか、と感慨に浸れるのは、自分がそれだけ歳を取ったってことですね。(笑
と、道沿いに、なにやら船が置かれているのを発見して気になり、寄ってみました。
田瀬湖では、前述の鯉漁などが盛んなので漁船かと思いきや、なんとかつての渡し船だそうです。
田瀬湖はダム湖なので、完成後の昭和の時代、道路が整備されるまでは対岸の集落との交通手段がなく、対岸地区と往復していたそう。
操縦席の舵輪が年月を感じます。
しかしエンジン、むき出しなのか…。
それどころかフライホイールすらむき出し。怖ぇ。(笑
と思ったらば、実際に運航していた時代には、キャビンが付いていたようです。そりゃそうですね。
でも思い出すと、子供の頃に乗った小型の観光船などは、客室下にエンジンがむき出しで置いてあり、ロッカーカバーもなくて、バルブが動いているのが見えた記憶があるので、昭和の当時はそんなものだったかも。
しかし、こんな歴史があったとは。資料館を見たかのような楽しさでした。
途中見かけた、南部曲り家なども見学しつつ、ここからさらに北上。それにしてもあまりに暑いので、とうとう諦めて、エアコン嫌いのかわねこも、エアコンを稼働。とたんに、あんなにキビキビ走っていたあ~るくんが、ちっとも走ってくれなくなってしまいました。(笑
ここまでの途中で、大きめの本屋も見つけたので、地図を諦めきれずに寄ってみましたが、分厚い全国版の地図帳ばかりで、かわねこが愛用していた「リンクルミリオン」シリーズなどはありません。もっともこれは、出版元のミリオン出版自体がもうすでにないので、なくて当たり前ですが。
せめてB5のツーリングマップルを…と思ったけど、これも今はスマホアプリが主流なためか、在庫はありませんでしたが、なくてもまあ困り果てるものではないので諦めようと思った時、途中にイオンモールがあることを思い出し、そうだ、ここなら大きな本屋があるかも、と、寄ってみました。
そうしたら、ありましたよ。
ライトマップルシリーズという、ちょっと薄めの地図帳です。これ、各県別のものは他でも見かけましたが、これは東北6県版なので便利です。
蛇足ですけど、愛用している今はなきリンクルミリオンシリーズって、このようにリング綴じだったのです。そのため、ラリーのペースノートのように、見たいページを開いたまま置いておけて便利なので、未だに2014年発行のこれを、後生大事に使っています。
一冊1000円というリーズナブルさで、昔はコンビニで売られていたものですが、今はこういう需要もないんでしょうねえ。
と、今日は感慨にふけることの多かった日なのでした。
つづく
Posted at 2024/07/31 21:58:23 | |
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