
前日まで寝不足だったのか、やっぱり爆睡していたようで、耳元でアラーム代わりの音楽が微かに流れ始めた瞬間、目が覚めました。
時刻は1時。外へ出てみると、サイト内は静かですが、まだ起きているひともいるらしく、ひそかな話し声も聞こえてきます。
見上げると、月も沈んで星空が広がっていました。ただ、思ったほどの降るような星空ではなかったのは、沈んだ月の残光が残っていたからでしょうか。
せっかくなので、撮影してみましたが、なにしろ◯眼のお年頃。もはやマニュアルで星にピントを合わせることが不可能で、遠くの灯台の灯りでオートフォーカスにピントを合わせてもらう始末。
さらに、星を撮影するなら、50㎜F1.8を持ってくるべきだったなあ、などと先に立たない後悔を。さらにEOS70Dのバルブ機能を使うには、リモコンレリーズも必要なことを、ふだん星の撮影などしないので忘れていたのでした。
仕方ないので、露光時間いっぱいの30秒を使って撮影。まあどうせまともな写真は撮れないのでテキトーに遊び、あとは椅子に座ってぼんやり星空を眺めます。
さっき騒いでいた親子の会話からすると、数日前に流星群が来ていたらしいのですが、さすがにそんなに流れません。2個の流れ星と、4基の衛星を見たあたりで寒くなってきたので、撤収してテントに入りましたが、それでも1時間以上は夜空を眺めていたようです。
寝直して明け方5時過ぎ。快晴なので、外が明るく目が覚めました。テント内もぐんぐん暑くなってきたので、前後メッシュにして風を通します。
今日は水平線上に雲がかかって、利尻岳の姿は見えません。それでも海を眺めながらだけでも満足して、朝食。
ここはチェックアウトが12時と遅いので、ゆっくりすることができます。のんびりと大まかな片付けをして、今日も小1時間ほど「堕落装置」でダメ人間になりました。(笑
とは言え、ここから十勝まではそこそこの移動時間がかかるため、チェックアウトぎりぎりまでいると遅くなるので、意を決して腰を上げます。
前のおねいさんは一向に出てこないので、最初はよくこの暑いのに寝ていられるなと思ったのですが、どうも早朝からツーリングに出かけたようです。今日1日走りを楽しんで、夕方またここに戻ってくるのでしょう。ツーリングのスタイルとして、それもいいかも知れません。
撤収をしていると、後ろで設営していた女性ふたり組に声を掛けられましたが、友人同士かと思っていたこのふたり、若いお母さんと高校生くらいの娘の母娘のようでした。なんでも虫が苦手らしく、蜘蛛が数匹テント内に入ってきたとか。
蜘蛛は基本大人しいので、よほどのことがないと人間を刺したりすることはなく、むしろ益虫ですよと告げましたが、娘は苦手のよう。
そんなこんなで、初山別村に別れを告げ、十勝への帰路につきました。
晴天で海がよく見えて、夏らしい気分を味わえたのと、盆も後半とあってか、思ったほど道も混んでいなかったのが幸い、気持ちの良いドライブです。
せっかくなので浜益まで海沿いを南下し、そうだ、昔エゾサマーラリーの時に、なんどかご飯を食べたレストランで昼食にしようと、楽しみに行ってみましたらば。
なんとお店の前には、10人ほどもウエイティングがいるではありませんか。盆をナメてました。恐れをなして通過してしまい、豪勢に海鮮丼を食べるつもりが、セイコーマートのサンドイッチになってしまいました。(笑
ここからは内陸に入ります。
すると夏らしく、通り雨があったり。
以前から通るたび気になっていたこの看板。
今回、時間もあるので行ってみることにしました。
道中は人気のない、なかなかな山道です。
それでも途中には、驚くほど広大な蕎麦畑がありました。広さから元は牧草地だったところを、転作したものと思われます。ここは新十津川町の米どころですが、蕎麦も生産されていたとは。
そして徳富ダムに到着。
山中に、まさにひっそりとあるダムでした。
完成したのは2013年と比較的新しいのですが、着手は1979年。竣工まで実に34年を要したダムだそう。洪水調整と農業用水、水道水確保の目的で造られたとのこと。
ちなみに読み方は「とくとみ」ではなく「とっぷ」。
このあたりがアイヌ語語源のトップという地名で、堰き止めているのも「徳富川(とっぷがわ)」。
なにせバッチリ圏外のうえ、いつ山の主がいてもおかしくない雰囲気だったので、とっとと退散します。(笑
国道に戻り東進すると、横を通るたび、これも以前から気になっていた、吉野公園キャンプ場に寄ってみました。
周りにコンビニなどがないこともあり、盆も後半のためか、キャンピングカーが1台と、奥にテントを張っているキャンパーがふた組ほどいるだけ。
トイレもきれいだし、静かそうなところなので、こんど来てみるのもいいかも。
出発すると、車内にはいつの間にかヒッチハイカーがいます。おまえ、十勝まで一緒に行く気か?
窓を開けて走っていたせいか、これまたいつの間にか勝手に降りていってしまったようです。(笑
芦別の道の駅では、トイレ休憩のついでに、ソフトならぬ、今日はジェラートなう。うーんでもちょっとイマイチの味でした。(写真はありません
富良野からは空がどんにょりし始め、らしからぬ涼しい気温。案の定、狩勝峠はかなりの濃霧で、リアフォグを点灯させて下りました。
十勝は晴れてはいないものの、やはり少し涼しく、盆ももう終わりだなあと実感します。
さすがに今日は夕食を食べてから帰ろうと、ひさびさにカツカレーを堪能。
これで今年の盆旅は、いつものようにああっとゆうまに終わりました。
でもまあ、初山別でのあのなんにもしない、正しい1日を過ごせたので満足なのです。
で。
テント下でなるべく直射日光を浴びないようにしていたと言え、足がすっかり日焼けしてしまいました。
しかも撤収中だけでもかなり焼けたらしく、一週間ほどお風呂に入る時に、足が痛かった。まあこれも、夏の思い出ってことで。(笑
Posted at 2024/08/29 21:15:36 | |
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