
夜が更けるにつれて冷えてきたので、テント内でシュラフにもぐり込み、ゆっくり読書…と思いましたが、やっぱりものの30分ほどで寝落ちしてしまいました。
明け方、テント内が少し明るくなった頃に、なんだかフライシートに落ちる雨粒の音が。
ああ、また今日も雨か…。と、若干うんざりしましたが、それをいいことに、そのままシュラフ内でごろごろ。今日は特に急ぐわけではなく、明日までお休みはあるけれど、とりあえず帰ろうか、というかんじなので、のんびりなのです。
6時に起き出してみると、空はどんにょりしているものの、雨は上がっています。
しかし山が近いことから、上空の雲の色は暗く、あまりいい感じではありません。撤収時に降らないことを祈るのみ。
のんびり朝食後は、少し辺りを散策。これまでは、早々にスナガワに移動したりであまりゆっくりしていなかったのですが、周りを見ると改めて環境の良いところです。
奥にはこんな穴がいくつも空いていました。たぶん、モグラの穴かと。
西側にある池は意外と広く、南側の端は掘削された跡があるので、米どころであるこのあたり、農業用水用にもともとあった池を拡幅したのか、あるいは全体が人工池なのかもしれません。
堰も整備されているのが、米どころらしいところです。
山にはまだまだ残雪があり、おそらくは水環境が良かったことが、ここが開拓地として選ばれたような気がします。
場内には桜の木が植えてあり、いくつかは咲き始めていました。
風が少しあり、時折日も差すのですが、フライシートがしっかり乾くほどではないので、ウエスで拭って適当に乾かし、あとは基地に帰投してからテントを干し直すことにして、ぼちぼちと撤収にかかります。
エスクを停めた駐車場が近かったのが幸い、のんびり撤収も完了し、9時半に出発。
今日は山間の道々を走り、あとは東進して夕張を経由し、十勝を目指すことにしました。
岩見沢で給油してから、栗沢の西側、万字集落を抜けて峠越え。
なかなかのワインディングなので、かつてはGSFで走りに来たものでした。
夕張へ降りると、観光客らしきクルマが意外なほど多くいます。
そう言えば、2019年の坑道内火災以来、長らく一部が閉館していた「石炭博物館」が、完全再開したと新聞に載っていたのを思い出しました。
せっかくなので、ちょっと寄ろうかとも思いましたが、駐車場のクルマと人の多さにパス。この近くには旧車の私設博物館もあるので、それと合わせて空いている時期にまた来るのが良さげです。
夕張はご存知のように炭鉱の歴史がある街ですが、2007年の破綻以降、かなり寂れてしまいました。かつての観光ホテル街の裏側にあった飲み屋通りは軒並み廃屋となり、ゴーストタウンになってしまっています。
この街はその構造上、あちこちに迷路のように、ちいさな集落へ向かう道があって面白そうなのですが、狭いのでエスクではちょっと走りづらく、探索するならシェルパくんで来る方が良いかも。
ちょうど昼なので、以前出張で来た時によく行っていた食堂へ行ってみますと。
なんと店の外までウェイティングの人が。さすがに今日は待ってまで食べたいわけではなかったので、別の近くのレストランに初めて入ってみました。
…しかしメニューを見ると数種類しかなく、しかもどれも1000円越えのなかなかのお値段。
どうせならと、ヒレカツ定食にしましたが、味はまあ…不味くはないけど……のレベル。
この近辺はなんども来ているけど、ここがいつも空いている理由が判明したり。(笑
とは言いながらも完食して、ひさびさの石勝樹海ロードを越えます。わりと路面が荒れ気味だったり、逆バンクが多かったりと、ふだんなら、特に冬はあまり通りたくないルートなのですが、この時期の日中ならいいか、と、走ってみると、連休だけにクルマは少し多いものの、意外なほど流れも良く走れました。
日高からはお馴染みになった日勝峠を越えます。
こちらもあまり遅いクルマもおらず、スムーズに峠越えができました。
十勝に入ってこの光景を見ると、「帰ってきた」と思うのは、馴染んできた証拠でしょうか。(笑
かなり雨にもたたられ、当初の予定も大きく変更した、まさに迷走旅でしたが、裏を返せば、その自由さが幕営旅や車中泊のいいところ。
ひさしぶりに3日間、1,400㎞あまりを走れたので、良しとしましょう。
Posted at 2025/05/12 21:54:48 | |
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