
タイトルの漢字、一発で読めるひとは少ないと思います。
これ「びんろう」と読みます。
びんろうって知ってますか?
先日の台湾出張の際、車窓から時々見える、妙に派手なつくりの店が気になりました。
全面ガラス張りのちいさな店で、中には若い女性がひとりで店番をしています。
そのおねいちゃんの格好がまた、妙にセクシー。ミニスカートはいい方で、中にはビキニ姿の子も。
風俗の店なら夜しかやってないと思いますが、真っ昼間でも普通に営業しているようです。
思わず「何の店なんだろうなあ」と日本語でつぶやいたのが聞こえたらしく、同行の台湾人エージェントが「あれね、ガム売ってるんですよ」と言う。
「ガム?」とわたし。
「そうガム。この辺には多いですよ。ビンランって言うの」
それを聞いた瞬間、ひらめきました。
「ああ!ビンロウかっ!」
「そうそう、それね。日本語で言うとビンロウ」
驚きました。びんろう売りがまだあるなんて。
「びんろう」とはタイトルのように「檳榔」と書くのですが、ここで売っているのはそのビンロウヤシの実のことです。
石灰を混ぜたものを口に含んで噛むと、興奮作用があるそうで、一種の噛みタバコのようなもの。
インドから東南アジアにかけて、昔は広く一般的な嗜好品だったそうです。
わたしは本などでその存在を知ってはいましたが、もちろん、見るのは初めて。
実の中身が赤く、飲み込むと胃に良くないことから、噛んでは唾を吐き出します。
それが、真っ赤な血のように見えるので、景観上非常に良ろしくない、と、現在台湾では公共の場で唾を吐くと、即罰金だそうです。(ちなみに喫煙も同様)
ただ、びんろうそのものは違法ではないため、こうして普通に売られているというわけです。
近年では、先の景観問題と、発ガン性があることが指摘され、さすがの台湾でも廃れているそうで、残っているのは台中近辺なのだとか。
これらの店はいわば、街道の煙草屋であり、彼女たちはさしずめ看板娘ってとこでしょうか。
日本では麻薬扱いになってしまうため、持込みは厳禁なのと、味は非常にまずい、という話を聞いていたので、買おうとも思いませんでしたが、わたし個人的には「南国」という単語を強烈に連想させる風景なのでした。
ちなみに帰国後、職場のひとに「びんろう」の話をしてみましたが、誰もが「なにそれ?」という反応。
「何でそんなもの知ってるの」から、しまいには「そんなもの知ってるアンタの方がおかしい」という言われよう。^^;
でも、その週末、外遊び仲間と野営をしていて、同じ質問をしてみると速攻で数名が「えっびんろうってまだ売ってるんだ」と、わたしと同じ反応をしてくれたので、安心したり。(笑
やはり類友なんだろうか。^^
というわけで、長文すいません。
台湾フォトギャラリー後編もアップ完了しました。
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台湾風景オマケ編(ネタともいうw)
Posted at 2010/09/29 23:32:41 | |
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