
事の起こりは、30年近くにも渡って愛用していたテント、モンベル・ムーンライト3のフライシートが、ついにシームテープが剥がれはじめて、漏水するようになったことでした。
ご存知、ムーンライトは40年以上も販売されている、モンベルのベスト&ロングセラーのテントです。そもそもがこの30年、シームテープの剥がれすら起こらず、使用に耐えていたことが驚愕ですが、だからと言って使い続けるかわねこもどうかと。(笑
シームテープを貼り替えれば使える、とは言っても、貼り替えにはそれなりの技術を要しますので及び腰でしたが、モンベルではシームテープの貼り替えサービスを行っていることなどを、雑談でみん友のれいぽんさんに話していたところ、東川のモンベルショップに行く際に、持ち込んでくださったのです。
お店のスタッフも、モデルのあまりの古さに驚いていたようですが、お店では修復可能か判断できないため、工場に送るとのこと。結果、残念ながら、修復不可能で戻ってきました。
ま、ダメ元で出したので「やっぱり」というかんじでしたが。それにしても、モンベルショップ受付なら、たとえ修理できなくとも、本州の工場への往復送料すら取らない、と言うのはなんたるユーザーフレンドリーか。
ならばと、フライシートだけ買い換えれば、まだ使える(まだ言うか)とも思ったのですが、2020年に「ムーンライト2」にモデルチェンジしており、本体の大きさが少し変わってしまいました。
そのあたりをモンベルに問い合わせてみたところ、やはり現行の「2」と旧型の「3」のフライシートに互換性はなく、「3」用のフライシートも既に生産中止となってしまったそう。
現行の「ムーンライト2」を購入すればいいだろ、と言われそうですが、絶賛貧乏人のかわねこには、お財布事情が厳しい。
もうひと張り、この数年愛用していたテント、オガワのクローカー12もありますが、こちらは雨天での使用は考えず、撤収の速さを第一に、年越しキャンプ用に、フライシートのないシングルスキンのモデルを選んだため、雨に強いとは言えず、結露もしやすいのが弱点。
ムーンライト3は、その構造から悪天候に強く、キャンプでの天候急変に心強かったものです。
5月の連休には、
エスクにベッドキットを展開して車中泊をしましたが、これはこれで課題もあるのと、やはりテント泊には独特の心地よさがあるのです。
そんなこんなで、連休のキャンプ以降、どうしたものかと思っていたら、
こんなものを発見してしまいました。
当初はあまりの安さに、大丈夫なのかコレ?と思っていましたが、意外と評判も良さげで、何と言ってもムーンライトのフライシートにちょい足しするだけで買えてしまう価格は、貧乏人の味方です。(笑
モデル的には更に安く、5千円を切るドームテントもありますが、ムーンライトとほぼ同じ広さを持つことから、このミシックツーリングテントAGが良さそう。まあ、ひと張りでダメになるということもあるまいし、半分ネタとしても面白い、と、連休直後はまだわずかながら在庫もあったので、ぽちっとな。
さすがに人気があり、現在ブラックは7月中入荷予定、かわねこが購入したブルーは入荷未定になっています。
購入して以降、十勝は蝦夷梅雨のどんにょり天気が続いて寒かったのですが、先日のラリー・スナガワの前日、それまでの雨予報が一転、好天気の予報となったので、これは幕営しかないっ、と、土曜日の午後からどたばた準備をして、とあるキャンプ場へ向かったのでした。
収納状態は、かなりコンパクトで軽いです。普段使いのトップケース
E30TNにも入ります。(実際にキャンプツーに行くなら、E350を使いますが。^^;)
ちなみに重量は計測してみたところ、2.6kgでした。シングルスキンのクローカー12が2.4kg、ムーンライト3は3.8kgなので、フライシート付きにしてはかなり軽いです。
内容はこんなかんじ。
ホムセンで売られている激安テントだと、テント底面の素材は薄いブルーシート材ですが、これは1諭吉を切る価格にもかかわらず、ちゃんとした布素材。
ポールはすべてショックコードで繋がれているので、開けば形になります。形状はムーンライトのそれにそっくりですが、後部のポールが識別用に赤くなっていたり、組みやすいよう工夫がされています。
ポールは軽いぶん、ムーンライトはもちろん、クローカーに比べても細いもので、強風の際の強度が少し心配ですが、コスト上仕方ないでしょう。
価格ならではの部分も、随所に見られます。例えばポールとフライの固定は、この紐を結ぶ方式。これを安物、と取るかコストダウンの工夫、と取るかは人それぞれ。
ペグの細さもかなりのもの。ほぼ針金。(笑
もっとも、わたしは他のテントも付属のペグは使わず、頑丈なサードパーティ製を使用していますので、ノープロブレム。
縫製が荒いところもあり、こんなほつれも。
ただこれも、コストを考えると機能上は問題ないので、かわねこ的には許容範囲。
フライ前部の入り口は、巻き上げるだけではなく、別にポール2本を用意すれば(この日は忘れました)、簡易タープのように張ることもできます。
ネットでは、このポールが付いていないことを批判する書き込みも見受けられますが、値段を考えるとポールくらい別売りでも当然かと。
本体入り口にはメッシュスクリーンもちゃんと付いています。このメッシュは防虫機能も持っているとか。
フライと本体の間にはスペースがあり、靴なども置けます。

室内はひとりだとじゅうぶんな広さがあり、封筒型シュラフを敷いても、左右に着替えなどを置けるスペースもあります。
ちなみに今回、3月に購入した最近流行りのローチェアを使ってみましたが、なかなかに快適♪
テント後部。フライ後部には、エア抜きが付いていないので、風がないと蒸れるかも、と思いましたが、この時は快適でした。
この時は張っていませんが、張り綱も装備されています。
ちなみにグランドシートは、もともと持っていたロゴスのもの。
キャンプ飯の定番は、やはりカレーでしょう。(笑
某アニメのように「カレーめん」ではなく、「カレーメシ」ですが。お湯を入れるだけで、ウマウマのちゃんとしたカレーになるので、最近のお気に入り。
日が落ちると、駐車場に水銀灯が点いてしまいましたが、意外と遮光性もあるので、朝も眩しくなさそう。
天井にはランタンを掛けるフックが装備されているなど、細かな工夫が嬉しい。
静かなキャンプ場でぐっすり眠った翌朝、湿度が高く、夜露でフライはびっしょり。でも、室内は結露せず快適でした。
ちなみにこのフライは、ワークマンのレインウエアの素材を使用しているとかで、耐水性も高そう。
かわねこ的に、唯一の欠点。フライと本体にそれぞれ、このような通気口が付いています。が、なぜかメッシュがないので、虫が入ってしまいそう。絞って閉じることもできますが、それでは意味がありませんね。なにか工夫しなくては。
とまあ、ちょっとした欠点もありますが、そのコスパは驚くべきもので、従来のホムセンテントとは品質と機能がケタ違い。
細かな部分は、オーナーがDIYで工夫して楽しむ余地が残されている、と考えればよいかと。
これで今シーズンは、キャンプを楽しめそうです。^^