
名工とは、すぐれた工芸品を作る職人。名高い職人。名匠。
見学と体験、展示や販売、ものづくりの現場を巡るスタンプラリー「名工探訪」という企画がありましたので、その一部に参加させてもらいました。
人の手によるものづくりの伝統があります。
ものづくりの現場を巡り、技を磨き、本物を追い作り続ける人や、拘りや信念、遊び心に溢れたものに出会う。
なお、今回のブログは地味な画像の連続となりますことを予めご了承ください。<(_ _)>
ものづくりの現場を巡る2日間のオープン・アトリエ 匠の技が息づく工房めぐりの旅へ

陶芸、木工、和紙、刃物、革細工などなど、参加全22工房の中から自由に選び巡るスタンプラリー。
スタンプラリーで応募券をげっとして、当選すれば参加工房手作りの一品がもらえる。
数ある参加工房の中から訪問先にまず選んだのは、なんと醤油蔵の見学ツアーです。
実は、醤油蔵の見学は過去にも他の蔵で経験があります。
本格的な見学は5年前(ブログ:
醤油蔵見学)と、軽めの見学は4年前のまちあるきツアーの一部で(ブログ:
城下町 まちあるき)。
見学ツアーは10時開始のところを、9時半に醤油蔵現地に到着の図です。
創業1903年、昔ながらの製法を守り、国産の厳選した原料を使い、麹造りから熟成までを自前で行う、老舗醤油蔵の正面玄関前に堂々と停める。

直後に臨時駐車場を案内され、そちらのほうに停め直しました。
臨時駐車場に停め直したところで、猫がいたのでパチリ。
見学ツアーの受付を済ませますが、まだ少し時間があるので周辺をぶらぶらします。
すぐ近くに包丁や農具などの刃物製作所があるのに気が付き、そちらにお邪魔してみました。
たたら製鉄・玉鋼が生まれた地で、型を使わず熱した鉄を叩いて形作る伝統製法の総火造り。

古来日本刀の製造に用いられ、日本刀の製造技術と軌を一にするものです。
醤油蔵の見学ツアーが始まるまでの僅かな時間でしたが、見学させて頂きました。

帰り際、缶コーヒー(直火?!)と奥出雲「鉄師」!という名の饅頭をお土産に手渡されました。
ありがとうございました。 もちろん、スタンプラリーの台紙に訪問スタンプも押させてもらった。
醤油蔵の正面玄関前に戻りまして。 テーブルの上に主力商品が並べられている。

純正・丸大豆こいくち・三年熟成・本醸造さしみの各種醤油とその派生商品のポン酢・ゆずポン酢。
見学ツアーは、老若男女18名もの参加者がいる大変な人気ぶりでした。

配布された資料を手元に、醤油の製造工程(丸大豆醤油、再仕込み醤油)の説明を受ける。
醤油メーカーは全国に1600社あるが、自社で仕込みをして製造しているのはその1割ほど。
さらに国産原料使用に拘り製造するのは、そのうちのごく僅かであると説明を受けた。
ご存知でしたか?

醤油というのは、麹、天日塩、小麦、大豆を原料に作られています。
こちらの蔵で醤油1本に使われる天日塩、小麦、大豆の原料配分はこんな感じでびっしりと。

これが儲け重視の量産メーカーでは、原料スカスカの薄められた感じになるという。
商品の飲み比べもあり、丸大豆と再仕込み、生と熟成、ポン酢とゆずポン酢、

その違いを確かめるテイスティングもありました。 ふむふむ、なるほど、ほほう。
醤油蔵では、なんと甘酒も作れるようで。

醤油のお口直しに冷やした生の甘酒も振舞われた。
それでは、いよいよ本格的な見学ツアーの開始。 醤油蔵の内部へと足を踏み入れます。

見学用の帽子を着用し、靴底を消毒水にピタピタしてからお蔵入りです。
こちらは、小麦を煎る機械なのだそうです。
こちらは、煎った小麦を惹き割る機械なのだそうです。
そして、奥にある宇宙船みたいなのは、大豆を蒸す機械であるとのこと。
このようなタンクがたくさんありました。
中身はおそらく醤油が入っている。
蔵の中を見上げています。

土壁、柱、梁、天井には醤油造りに欠かせない酵母菌が住み着いている。
醤油蔵の一番奥にある仕込み蔵に入りました。
コンクリートに囲まれた中での仕込みもあれば、
古来伝統の木桶で仕込んでるものもあります。

商品のラベルで通用するのは「木桶仕込み」です。 (敢えてコンクリート仕込みとは書かない。)
仕込み中の醪(もろみ)を接写。

醪は麹菌・酵母・乳酸菌の働きによって、ゆっくりと発酵・熟成させ、1~2年かけて仕込みます。
こちらは、仕込んだ醪(もろみ)を搾り、醤油を造り出すところ。

なんと、手作業でした。
搾る布みたいなものをひいてから、仕込み蔵からポンプで流れてくる醪を注いでいます。
繰り返し注いでたっぷりと貯めて。 あとは自然に重力で?
搾り落ちてくる醤油。

出来立ての生醤油を味見させても頂きました。
以上で、醤油蔵の見学ツアー本編は終了です。
事務所内にある販売コーナー。

この場で商品を買い求める見学ツアー参加者が殺到!
雰囲気的に・・ 自分もせっかくなのでお醤油を1本購入しました。

普段使いにちょうどいい丸大豆醤油こいくちです。
見学ツアー本編は終了しましたが、ここからはオプショナルツアーが用意されていました。

車で5分ほど離れた第2工場に移動します。 参加希望者のみ各自の車を運転し連なって移動。
天気も良く絶好のツーリング日和でした♪
第2工場に到着の図です。

第2工場は、蔵というより工場というのが相応しい広く大きく近代的な建物でした。
こちらにも仕込みの木桶がたくさんありました。
この木桶というのは、現代では作っている職人さんが殆どおらず、

もし新品を買えても1つが300万円もするのだとか!
そのため、ここにある木桶は廃業した蔵から譲ってもらったものばかりで、

中には江戸時代に作られた木桶もあったりするとのこと。
木桶の中味は、もちろん仕込み中である醤油の醪(もろみ)です。
原料や商品の倉庫も見学。

醤油蔵の見学ツアー(オプショナル)はここで終了、解散となりました。
醤油の製法について教わり、実際に蔵の中に入り生の現場も見学出来た。
とても貴重な経験をさせてもらいました。 大変ありがとうございました。
スタンプラリーは、工房訪問3箇所で1口、または体験か購入で1口の応募券がげっと出来ます。

醤油蔵と刃物製作所の2箇所を訪問し、訪問スタンプは応募券げっとまであと1箇所。
購入スタンプは醤油を買ったので応募券げっと。 現在のところ、応募券1口げっとです。
この後、工房をもう1箇所訪問してみます。 ブログ続きます・・。<(_ _)>