
今夜もジュネーブショウ2017リターンズ!
スマートの親、メルセデスベンツのブースをご紹介!
メルセデスのブースなんですが、今回は創立から50周年を迎えたAMGの展開がやたら目立ったブースになっていました。
もちろん、メルセデスとしてパリサロンで発表された新しいEVのブランドEQや、Eクラス派生のクーペにカブリオレ、そしてルノー・日産アライアンスとの協業でメルセデス初のピックアップトラックもお披露目されました。
ではメルセデスベンツのブースをずずずい~とご覧くだされ!
50YEARS AMG

AMGは1967年、レース用自動車エンジンの設計会社として創業し、今年で50周年。創立者のハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Hans Werner
Aufrecht)、エンジニアのエアハルト・メルヒャー(Erhard
Melcher)、アウフレヒトの故郷であるグロース・アスパッハ(
Großaspach) の頭文字を取ってAMGとしたそうです。
ブースのパネルには、50年の歴史と数々のトロフィーなどが飾られ、1971年のスパ・フランコルシャン24時間レースでクラス優勝した赤い300SEL6.8が展示されていました。
AMG GTコンセプト

ジュネーブショウで発表されたAMG GTコンセプト。ベースはEクラスなどに供用されているMRAプラットフォームをベースにしているものの、Eクラスをまんま使用したわけではないようだ。
あくまでも先に市販されているAMG GTを補完する4ドアスポーツカーとしてAMG独立したモデルのようです。
AMG GTと同じパナメリカーナ・グリルなどのデザインキューを持ち、今高級車のトレンドになっているファストバック風のフォルムをまとっている。
パワーユニットはAMG GTと同じV8 4.0リッターターボにEQパワーという名前を持つハイブリッドシステムが組み合わされており、合計出力は600kW(805ps)と言われている。そのため駆動方式は、トルク・ベクタリングが採用された4Matic(4WD)になっているそうだ。
ちなみにAMGレーシングの色と言えば、シルバーアローのシルバーが思い浮かぶが、前述した300SEL6.8にならい、レッドのボディカラーに塗られている。
AMG GT-R
AMG GT Roadstar 50Edition

AMG GT-RとAMG50周年を記念したAMG GT Roadstar 50Editionも同時に展示。
E300クーペ

デトロイトショウでワールドプレミアムを迎えたEクラスクーペ。大きさは先代よりもだいぶ大きくなり、全長x全幅x全高は、4826x1860x1430mmとなり、先代比で123mm長く、74mm幅広で、32mm高いサイズとなった。デザインは、Eクラスセダンと同じヘッドライトに、SクーペやCクーペ、それにGLEクーペに共通するクーペ系専用のテールランプが組み合わされ、フォルムもSクーペやCクーペに近いものとなった。まさにメルセデスデザインの最適なマトリックスによって導かれたもので、Eクラスクーペとして唯一の特徴は、リアクォーターウィンドウに小さく配置されたピラーが先代に続いて採用されたことだろう。

インテリアは、Eクラスセダンと同じコクピットだが、ドアトリムのデザインは専用になり、さらにタンのコーディネートがクーペのパーソナルでゴージャスな雰囲気を盛り上げていますね。
E400カブリオレ
E400カブリオレ25th Anniversary

今回ジュネーブショウでワールドプレミアムを迎えたEクラスカブリオレ。ホワイトのボディカラーのカブリオレはテジーノのブラック/ホワイトのインテリアを持ち、もうひとつのワインレッドなE400カブリオレは、Eクラスカブリオレ発売25周年を記念したモデルのようです。
幌をかぶった状態もエレガントですが、オープンにしたときのスポーティーさがなによりもきれいですね。テジーノで凝ったコーディネートで選びたくなるモデルですね。
EQ

パリサロンで発表されていたメルセデスベンツのEV専用ブランド、EQ。
クロスオーバーのボディから始めたEQ。ジャガーのi-PaceのようなEVであることがわかるフォルムというよりも、一見するとあまり刺さらない非常にソフトでソリッドなフォルムだし、フロントマスクとテールランプでしかEVであることを主張していないようにも思える。しかし、このつかみどころのないデザインって、実は相当レベルが高いんじゃないかとも思う。面のふんわりした仕上がりは悪くない。
実際の市販車でどのようなディテールに仕上げてくるのか?これがEQのデザインキューとしていくんでしょね。

ハイブリッド車やプラグインハイブリッドは、現在モデル名の末尾に、ハイブリッドなら
h、プラグインハイブリッドなら
eがつくが、これらのモデルもEQブランドとしてまとめて展開していくと思われるEQのブース。
CLA AMG45ナイトイエローエディション

イエローのアクセントでコーディネートされたGLAのナイトイエローエディション。
いずれ日本でも限定車として発売されるのか?
E220d 4Matic オールテイレン

EQ同様、パリサロンで発表されていたEクラスのオールテイレン。
Eクラスステーションワゴンをベースに、プロテクションモールに専用のフロントグリル、上げられたロードクリアランスを持っている。
ライバルは、ボルボのV90 CROSS COUNTRYになるだろう。
エアサスが装備されていれば、全高を可変できるので、路面状況に応じてコントロールできる。
Xクラスコンセプト

ルノー日産アライアンスの成果として、日産NP300ナバラをベースに、メルセデスベンツ初のピックアップトラックが開発された。一見するとどこをどうみてもNP300の面影はなさそうで、かなりメルセデスオリジナルのデザインになっており、シャーシのラダーフレームくらいしか供用されていないんじゃないの?と思わせる出来である。サイズもNP300より大きそうだ。インテリアも完全にオリジナルで、CクラスやGLCなどに近いレイアウトを持っているようだ。
エンジンは、V6のディーゼルなんかが載るようです。
Vクラス マルコポーロ ホライゾン

でっかいミニバン、Vクラスに特別仕様マルコポーロホライゾンが展示されていました。
ただし、どこがどう特別装備されたものなのか不明です。
メルセデス-マイバッハG650ランドレー

Sクラスセダン、Sクラスカブリオレに続き、今度はGクラスでマイバッハを設定してきた。
エンジンは、6.0ℓV12ツインターボで、最高出力は630ps。Gクラスのロング・ホイールベース・シャシーをベースに、ボディサイズは、全長5345mm、全幅2110mm、全高2335mm。ホイールベース3428mmを誇る。
外観も高貴ある仕上げだが、インテリアはさらにマイバッハらしく、ブランド品のようなキルティングのレザー仕上げでさらに高貴な仕上がりになっている。
Gマイバッハの近くには、マイバッハのアクセサリーも展示されていました。
総評
とにかく今年のジュネーブショウでのメルセデスの展示は盛りだくさんすぎで、秋口開催のフランクフルトショウ並みの凝縮感がありましたね。
AMGは今後、より独自のブランド展開をしていく決意が現れた50周年記念の展示で、AMG GTコンセプトは今後、メルセデス本体でフルモデルチェンジが予定されているCLSとどのようにすみ分けていくのか気になりますね。AMG GTだけの大変ニッチで小さい展開が、より量販が狙える4ドアモデルでどこまで展開できるのか?確かにAMGの人気は、メルセデスベンツ本体のグレードでも人気が高いだけに気になりますね。
あとはEQが、BMW iやVW IQなどのドイツメーカーで進むEV単独ブランドとしてどのように展開していくのか?VWは、比較的コンパクトなクラスでの展開を考えているようだし、BMW iは幅広い展開を狙っている。そこにEQはミドルクラスのクロスオーバーモデルで展開をし始めた。コンパクトは、スマートに任せるとして、それ以上のクラスをメルセデス本体で行くようだが、なかなか見えにくいものだ。そこに来て、既存のクラスで展開しているプラグインハイブリッドをEQとして見せているのはどうなっているのか?
今後、メルセデスは技術提携しているルノー・日産アライアンスとともに、どう生き残っていくのか?
日産のCEOを退任してルノー・日産アライアンスの統括に本腰を入れるMrゴーンの野望は、意外とメルセデスを狙っていそうな気がする。メルセデスをものにできれば、単独で世界1位を手中に収めることができる。それをしそうな気がプンプン臭うのは、気のせいだろうか?