「RDP III」とも呼ばれているそうですが、富士フイルムのリバーサルフィルムのスタンダードです。
いつもは安価な”ネガフィルム”を使っているのですが、はじめて”ポジフィルム”を使ってみたので、何枚か上げたいと思います。
といっても1月から2月くらいに撮ったものを、ようやく現像してきたわけですが、、、
ポジフィルムはネガフィルムより値段が高く、扱いも(露出など)難しいといわれていたのでなかなか手出ししていなかったのですが、どんなものか見てみたかったので使ってみました。
カメラはニコンF3です。
まずは
1月に東山動植物園で撮ったときに同時に撮っておいた写真です。
これは東海モデル林のエリアで撮った一枚です。
うろ覚えですが、トキナー17mmF3.5の開放で撮った記憶があります。
そして比較のためにDf+同じレンズで撮ったものが↓です。
1/250 F3.5 ISO100
三脚に固定して同じ位・置同じ露出で撮っていると思います。
なかなか興味深くありませんか?
プロビアはフィルムらしくコントラストが高いですね。
Dfの写真を無理やり加工してみました。
コントラスト上げ 彩度上げ
ちょっとやりすぎですが、加工すると似せた感じにできますね。
しかしポジフィルムには加工したデジタルデータとは違った魅力があります。
それは写真が形として残るということです。
現像してもらったフィルムですが、
ポジフィルムは目で見たその色がそのままに写っています。
あの時 目の前に広がっていた光景がこの小さなシートに閉じ込められている、という感じです。
ちなみにネガフィルムの場合はこのように、
フィルムの色が反転してしまっているので、人間の目で見たその色にはなっていません。
ただ、ポジフィルムのデータ化は値段が高いので自分でやる必要があります。
そこでニコンから出ているES-1というアダプター、ガラス製のネガキャリアを買いました。
ES-1は、カメラの先端に取り付けてフィルムを撮影することで、フィルムデュープやデジタライズを可能にする機材です。
カメラ側に52mm径ネジが刻まれているので、等倍マクロのDX 40mmF2.8の先端に取り付けることができます。
ネガキャリアにフィルムを入れて、
これを光にあててシャッターを切れば、
フィルムをデジタルデータに変換することができます。
↑こんな感じです。
一枚ずつ微調整する必要があるので面倒ですが、一枚一枚をよ~く見返す機会にもなるので、とても楽しい作業です。
写真に戻りますが、紅葉した葉。
これはトキナー90mmF2.5で撮りました。
同じレンズでDfで撮ったもの。
1/500 f2.5 ISO100
上の2枚に関しては、デジタルとフィルム、どっちがどっちか見分けがつかないです...驚
これプロビアの画質高過ぎでは??
もう一枚 比較用に撮っておいたものです。

1/250 f5.6 ISO100
合掌造りの建物を17mmで撮りました。上がプロビア、下がDfで撮ったものです(Dfのほうはピントが甘いです...)
コントラストの違いがありますが、色味や解像感は近いものがありますね。
こうやって比べてみると、プロビアの色再現性の凄さが良く分かりますね。
ということで他にもいくつか。
まったくピントが外れた写真も撮ってみました。
絵の背景のような綺麗な写真です。
東山だけでは撮りきれず、余ったコマで名鉄を撮りました。
レンズはトキナーの300mmF4です。
トリミングできないフィルム写真ではミスが許されません。しかしミスして切れてしまっていました...
しかし最新の9100+9500系、フィルムで撮ってもカッコいいです。
プロビアは鉄道写真のスタンダードでもあったようです。
つづく3500系、こちらはちゃんと撮れました。
プロビア越しの名鉄の赤が美しいですね。
パノラマスーパーを撮ると、昔撮ったみたいな感じになりますね。
しかしこの塗装は数年前に塗り替えられたものなので、最近撮ったものだとわかります。
6500+6000系はまさしくイメージ通りの写りです。
ちょっとあせた朱色のような車体、これぞ記憶色の再現という感じです。
遠くからやってくる6800系を縦位置で撮ってみました。
ヘッドライトがレールに反射する様がファインダー越しに見えて、とてもかっこ良かったのでこんな感じに撮ってみました。
最後は西尾線の急行。
逆光で撮ったときの色っぽい感じが良く出せました。
ということで、はじめてリバーサルフィルムというものを使って撮ってみました。
ネガとポジの違いも割と最近知りましたが、実際に撮って、現像されたスライドを見て、それをデジタライズしてモニターでよく観察して、やっとその本当の違いが分かりました。
色味、諧調、解像感、粒子感、何もかもが違う感じです。
ポジの方が綺麗な写り、しかしネガの方がフィルムっぽさは出る、というふうに思います。
もちろんそんな簡単な話ではなく、細かく見ていくと違いや良さがあって、比べることで奥深い写真の世界を味わうことができそうです。
艶の表現が上手、ヘッドライトの表現が上手、解像度が高い、という特徴がありそうなので、鉄道の写真とは相性が良さそうです。
ちょっと値段が高いのが難点ですが、本当に綺麗な写真が撮れるので満足感が高いです。また使ってみたいと思います。
プロビアの他に「ベルビア」というものもあるのですが、そちらも使ってみました。
次回はそちらをアップしたいと思います。