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イイね!
2015年01月24日

シトロエン・グランドC4ピカソ試乗

 ということで、本当にディーラーさんにお邪魔しました!
 ちゃんと試乗するのならば冷間スタートが基本ということで開店一番狙い。常連さんがいたら譲るつもりだったけれど、どなたも居らずトップ試乗に。

 改めて屋外で見ると、先日、屋内で見た際の「ゴロン感」は皆無。

 エスティマ級サイズなのに小さく見えますね。大きく見せようとする国産車と対極的というか。

 恒例の「我が家で使う仕様」の1、2列目配置。

 1列目が「なんとか女性が脚組み出来る」程度。2列目は「成人男性の膝前拳2つ」といった感じにしても問題なし。2列目の横幅も大人が3人座って、ちょっとしたドライブ程度ならばぜんぜん問題ないんじゃないかと。今時、独立シートはマストアイテムですね。

 ところが、室内幅こそあれど、後部の狭さは国産5ナンバー級未満。

 3列目の居住性はシャランと比べて断然悪い。実質のライバルであろうトゥーランと互角か、あるいは2列目のスライドレールが足元にあるぶん、より狭くさえ感じてしまうかも。座面の外寄りに金属部品が剥き出しなっていたり、子供を乗せる場合にも安全面で微妙な部分が目立つ。
 天井に至っては……トゥーランよりさらに低く、約170cmの私が座ったらギャップ通過時に脳天ヒットします、確実に。
 また、アクセスもチップアップ方式なので手間取るうえに、2列目を元位置へ復元させるのも一苦労。このへんは何度も書いているけれど、国産ミニバンと思想の異なるところ。「移動する広い部屋」を望むのであれば選択肢から外れますね。

 運転席上のガラスエリア。

 前後可動式の天井部を後ろへスライドすれば、かなり広いガラスエリアが現れます。ただでさえ広いフロントガラス部が、より開放的に。写真は助手席側のみ天井部を後退させた状態。その広さが伝わりますか? 広大な三角窓ともあいまって、開放感は、いままで乗った車の中で最高かもしれません。
 ……あ、トヨタセラなんて車もあったかw


 いざ、試乗。
 運転席に座って感じたのがシートの柔らかさ。VWの堅さに慣れた身としては腰砕け感が心配になりつつ、いざ走り出すといやな揺れ方はしない。ディーラーから歩道を横切って車道へ入っても、柔らかさこそ感ずれど「フニャフニャなエセ高級感」とは縁遠い安心感。

 まず、田園地帯を走る。
 すこぶる快適。ギャップのいなし方が優秀で、田舎の交差点にありがちな「直交する轍」をまたぐときにも品がある。轍を踏み越えた感覚はあるのだけれど、ボディはほぼ水平に通過し、乗員の頭が大きく上下動することがない。このへん、積極的に路面の情報を伝えようとするVWとはまったく逆。それでいて、国産高級車のようなフェリーっぽい揺れとも違う。よく出来たコンフォートさ。

 その後、なんと峠を攻めても良いとの太っ腹なご提案。
 前方確保のため先行車を充分に送ってから、マニュアルモードに。
 パドルシフトを使い、峠道に入る。試乗車ゆえ「攻める」まではいかず、あくまでもスポーツ走行。感覚的に「70VOXY(ノーマル時)ならば、ちょっと怖いかなー」ってくらいの速度で。

 165馬力をトルコン6ATで伝達するので飛び切りパワフルとも感じないが、ミニバンとしては充分な動力性能は持っている。ターボも、どこからかかっているのか分からないほど自然で、アリガチな表現になるけど、まさに「2.4NA級」の加速が楽しめます。
 マニュアルモードにしてパドルシフトを使ってみると「あれ、どこかで乗ったことあったっけ?」といったシフトフィーリング。それもそのはず、ATは日本のアイシン製とのこと。

 なるほど、キックダウン時の感覚が国産車風味なのは、そこに理由があるのかもしれない。
 ちなみに、エンジンはBMWからの供給。他にも電装系に「YAZAKI」など見慣れたタグが付いていたりするあたり、信頼出来るパーツを組み合わせて製品化しているということですか。ブランド時計のムーブメント供給方式に似た考えかもしれません。マニファクチュールを標榜して故障だらけなより、ユーザ思いかも(恨み節w)。
 良くも悪くも、そんな凡百な印象が頭をよぎりつつ、深めのコーナーへ飛び込むと、予想外に外側のサスペンションが粘ってくれる。ある深さでボトムが留まり、そのおかげでライン取りがしやすい。正直、トーションビームには期待していなかったが、キツめのキャンバー角も手伝ってか、狙ったラインを本当にナチュラルにトレースしてくれる。
 試乗車は冬タイヤでインチダウンもしているので、本来のグリップ性能が発揮されていないはず。しかし、怖さは感じませんでした。営業さんと笑い話をしながら流せるほど余裕が残っていたしw
 あと、VWより良いと思ったのは、パドルがコラム側に付いていること。ステアリングと一緒に回ることなく、常に正位置でパドルが待機しているので、積極的にシフトコントロール出来る点が嬉しい。
 剛性もとくに不安なし。コーナーでは多少ヨレているんだろうなぁ、と思いながらもサスペンションとボディが協調しているのか、ノーマルVOXY当時のような「ねじれてる!?」という怖さはありませんでした。

 ということで、かなり長い距離を試乗してデーィラーに戻ったときの燃費計は「13.4km/㍑」を表示していました。あれだけブン回しておいて本当か!?w
 シャランとトゥーランの中間サイズで重量はトゥーランとほぼ同じなのだから、軽さがもたらす恩恵もありそう?

 シトロエンといえばボビンメータ。

 グラスコクピット化しても譲れないらしいw
 賛否両論のあるセンターメータもVOXYで慣れていたせいか、違和感ありませんでした。ナビは、もう少し高い位置でも良かったかもしれません。トゥーラン乗りがなにを言うか、って話ですがw


 では、まとめ。

 トゥーランと方向性はまるで違えど、家族が快適に移動する手段としては、ピカソのほうが勝っている部分が多かったと思えます。柔らかくも粘る乗り心地は、たいしたものです。
「特急電車に乗っている気分」と喩えたら営業さんが「?」っぽかったので「バスほどグワングワン揺れないので酔いもせず、直線路ではペットボトルの飲み物がこぼれない程度に上品」と説明したら、妙に納得してくれましたw
 あと、似たような値段のハイラインとピカソがガレージに並んでいたら、車に興味のない人の目線で見た際に後者のほうが高級車にみえるでしょうね。そういう、ちょっと違った感を醸し出すのも上手なメーカだと思いました。「モデル末期vsローンチ直後」というハンデがあるとしても、装備の充実さで大きく水を開けられていますし、このへん、FMCでトゥーランの巻き返しを期待したいですね。

 ぶっちゃけ、トゥーランより先に出会っていたら、ピカソを所望していた可能性も高かったです。現在ではだいぶVWに洗脳されているので、すでに時遅しですが。

 私が試乗時に注視する部分の一つがドアヒンジなんですが、シトロエンやプジョーはプレス成型でした。工業製品を作るというコスト面で、国産車に近い思想が見えます。そうでもしなければ、輸入車でこれだけの豪華装備を奢っておきながら、国産上位クラス以下の価格設定は難しいのかもしれません。
 逆に、こういうところをゴツく頑丈に造るあたり、ドイツ車の質実剛健さが嫌いになれなかったりもw 私は、そんなVWの無骨なところを気に入っているので、今回で乗り換えを悩むまでには至りませんでした。

 とかカッコつけてますが、まぁ、財政的にも当分悩む余地ナシなんですけどねw


 あと、対応してくださった営業さんの真摯さが素晴らしかったです。シトロエン――というより車――が本当に好きなんだと伝わりました。当方に買い替えの意志が薄くとも、面倒な顔一つせずに、対応して頂けました。
 しかも、
「同じフランス車でも『魔法の絨毯』といわれるシトロエンに対して『地面をしっかり掴む猫の脚』と評されるこちらにも試乗しませんか?」
 とプジョー308の試乗まで勧めてくれるし。

 遠慮もせず、乗りましたけどねw
 こちらは、まさにゴルフの対抗馬的存在で楽しかったです。乗り心地も、近からずとも遠からじ。細かいインプレ書くと長くなりそうなので、この辺にしておきますがw

 しかし、スポーツモードのやる気満々エキゾーストノートがサウンドジェネレータ製かと思ったら、本当の意味での「音響演出」だったのには、目からウロコでした。ありゃあ、速度違犯推奨機能ですよw
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Posted at 2015/01/24 17:17:51

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