2009年04月27日
今日は、これまで取り上げて来なかったクルマ関連の話題です。
それは「自動車教習所への疑問」。
ひとまず2つのネタがあるので、2回に分けて書きたいと思います。
現在あるネタはこの2つ。
(1)デイタイム・ランニング・ライト(DRL)を点けない教習車
(2)ヘッドレストの位置を合わせずに走る教習車
いずれも根底にある考えは同じです。つまり、
「自動車教習所は『免許の試験に合格する為の知識』を教えるだけであり、『実際の路上で安全に繋がる知識』は教えないんだな」ということ。
そしてそんな姿勢は何だか無責任だと感じる疑問であり、それを教えることが教習所の付加価値を上げるんじゃないかなんだか勿体ない、という疑問です。
さてデイタイム・ランニング・ライトことDRL。
デイタイム=昼間の走行中にもヘッドライト(※スモールランプに非ず)を点灯させてクルマを運転すること。
これによって、自分のクルマの存在を周囲に対してより強くアピールすることが出来て、交通安全に繋がる。
海外では、義務化されていてエンジン始動時には自動的にヘッドライトが点灯する所もあるとか。
日本では2輪車が自動的に点灯するようになっていますね。
ただ2輪車と4輪車のDRLには意味合いが異なる部分もあるみたい。
ライダーが剥き出しで事故の時の被害が大きくなりやすい2輪車は、自分の存在を周囲の交通、特に4輪車に知らせることによって被害者性を低減させることが目的かと。
一方、4輪車のDRLは周囲の交通、4輪車よりケガの影響が大きい2輪車、自転車、通行人などに「自分は走っている」と知らせることが目的、いわば「加害者性の低減」につながることかと思われます。
特に、複数の交通が錯綜する市街地では効果が大きいかと思われます。
ただし、JAFメイト(JAFの定期刊行物)によれば、4輪車のDRLが義務付けられている国では、かえって2輪車が目立たなくことにも繋がるという問題も出ているらしいですが。
しかしながら、DRLが普及しきっていない日本においては、少数派が故に、DRLをすれば自車の存在をより効果的に周りにアピール出来るかと。
日本の一般ドライバーにはまだ殆ど浸透していないこのDRL。
しかし中には、行っている人々がいます。
例えば、運送会社。例えば、路線バス。
そういずれも、「自動車の運転を生業とする業界」が率先してDRLを始めています。
はて…自動車教習所って正に、自動車の運転を生業としているような。
しかも、路上教習の教習車は、運転技術も経験も未熟極まりないドライバーたちが運転している。
なおさら、DRLによって自車の存在を周りに強くアピールしても良いと思います。
さて路上の教習車はどうか。
自分の家から、クルマで5分の場所に自動車教習所があります。
このため、自分は毎日、教習車とすれ違う生活をしています。また、平日は千葉市にも行き来していて、千葉市の自動車教習所の教習車ともすれ違います。
そして、自分の近所の成田市の自動車教習所の教習車も、千葉市の自動車教習所の教習車も、一台たりともDRLはしていません。
まぁ普及途上のDRLはまだしも、夕方4時や5時の薄暮時にすら、ヘッドライトを点けている教習車は半分にも満たない!
だんだん春になって太陽の位置が高くなってきたとはいえ、夕方には陽に対面するドライバーには視界が悪くなる。
そんな時に、太陽を背にして走っているクルマがDRLをしていれば、自分の存在を対向車に示すことが出来る。
悲しいかな、自分の近所の自動車教習所の教習車は夕暮れ時にもほとんどヘッドライトを点けていないのですね。
つまりは、教習所の教官がヘッドライトの点灯を指示していないということを意味しているのでしょう。
教習所に通う人たちは、当然、交通について右も左も分からないですもんね。
鉄は熱いうちに打てじゃありませんが、教習を受けている期間にDRL、いやせめて夕方のヘッドライト点灯の大切さを教えてあげれば、安全意識が高いドライバーが増え、路上の安全性も高まると思います。
なぜ教習所では教えないのか?
推測1…これを教えなくても免許はの試験は受かるから。
まあ合理的といえば合理的なのかもしれません。しかし、中長期的な思考ではないなぁと思います。
「免許を取らせる」ことは教習所の目的でしょうが、それにプラスアルファで交通安全の知識を啓蒙して然るべきと思います。
推測2…ケチっている。教習車はだいたいがハロゲンヘッドライト。ハロゲンヘッドはあまり点灯を繰り返すと寿命が縮まってしまうらしい。
教習車の部品代を節約するためには、敢えて教えない…なんて穿ち過ぎでしょうか。
しかし、経営のコストを下げるには、また合理的と言えば合理的かもしれません。
推測3…教官がDRLを知らない。重要性を認識していない。
これだったら一番問題かも知れませんね。
教習所は、ドライバーにとっては初めて「運転」に触れる場所。
だからこそ、たとえ免許の試験で問われないことでも、交通安全に繋がる事なら教える立場の人間はしっかり教えてあげて然るべきではないか、と思います。
ヘッドライトは対向車に眩しい、という問題もあるかもしれません。
しかし、数年前から新車には、ヘッドライトの光軸調整機構は装着が義務化されているはず。
また、同時にくれぐれもフォグランプではなくヘッドライトを点けるよう教えると。フォグランプはヘッドライトと違い光軸調整機構は無いし、幅広く照らすが故に対向車への眩しさに繋がってしまうので。
夕暮れ時には、スモールランプ+フォグランプという組み合わせで走っているクルマが多いですが、この辺りも初心者のうちにきちんと教えてあげれば、正せるのでしょうが。
ということで、自動車教習所にはたくさんツッコミ所、いや改善の余地がたくさんあると言えるでしょうね。
Posted at 2009/04/27 21:52:57 | |
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安全運転 | クルマ
2008年12月13日
自分が生活している成田市は、車が無いと何かと不便な地方都市。それが故に、老若男女様々なドライバーが同じ道を行き交っています。
そして今日は、なんとも嫌なドライバーさんを見てしまいました。
乱暴運転では有りません(それもかなり嫌ですが)。ある親子だったのですが、スゲー危うい運転だったのです。
片側二車線て中央分離帯のある国道を走っている時のことでした。時刻は午後3時過ぎ。
制限速度50キロの道の追い越し車線を走っていたのですが、前方に妙に遅いワゴンRがいました。40キロちょいで追い越し車線にいて、たまにふらつく。
変な運転なので近づきたくないけど、あまりに遅いので軽くパッシングしても反応なし。
そんな間にも、追い越し車線の流れの遅さに我慢できないと思われる車がビュンビュンと左側の走行車線から追い越しを掛けていきます。左側からの追い越しは危ないんですけどね。でも追い越し車線のワゴンRが全然どかないので、左側から抜いていく人たちの気持ちは分かります。
で、しばらくすると交差点になり、そこは右折レーンのある三車線になる交差点。
そこで前方のワゴンRは、ウインカーも出さずに、右側の右折レーンに移ったのでした。
「おいコラァー!」と思いながら自分はそのままのレーンで直進して交差点を抜けました。
で、追い抜きざまに隣のワゴンRの運転席に目をやりました。
…あーあ。そのワゴンRのドライバーは30代くらいのしっかりした男性。
が、左腕で娘さんらしき子供をだっこしながら、右腕だけで運転していたのでした!
パパに抱かれた三歳くらいの娘さんは、スヤスヤ穏やかに眠っている様子。
でも、それって全く穏やかでも何でもない、リスク有りありな危険運転ですよね!!
ツッコミ所が満載なそのワゴンR。
子供をチャイルドシートに座らせていない。
それどころかドライバーが片腕に抱いている運転。
ドライバーは片手でハンドルを操作。正確なハンドル操作もなにもあったものじゃないでしょう。緊急回避のハンドル操作なんて無理でしょう。
左手が塞がっているのでウインカーも使えず、右左折や車線変更の際には何の指示器も使わないことに。周りの車に対して、多大な危険性を孕んでますよね。
また遅いスピードで右側の追い越し車線に居座る運転も、周りの車の事故の確率を高めてしまってますよね。
イライラを増して、乱暴な運転を誘発しかねません。ドライバーもみんな人間なんだから。その結果、しなくても良い乱暴なレーンチェンジをしてしまうかも。その結果、ヒヤリとするドライバーが生まれるかも。
そして、一番重大なのはもし件のワゴンRが衝突事故を起こしてしまった時!
可愛そうな娘さんはフロントガラスを突き破り、車外に飛び出るんでしょうね。
そこに車が通れば死んでしまうのでしょう。もし重軽傷で命は助かったとしても、女の子の顔には傷が残ってしまうかもしれません。辛い人生になりそうですね。
このパパドライバーさんにしてみれば、愛する娘をゆっくり静かに寝させてあげたかったという愛情によったのかもしれません。
でもそれは、愛する子供を殺すというおぞましい可能性を孕む運転であるし、周りの交通に悪影響を振りまく迷惑運転でしかないですよね。遅いスピードで追い越し車線に居座っていたのも、左腕が塞がってウインカーを操作できないから、交差点の右折に備えて初めから追い越し車線に入っていたのでしょう。
以前、福野礼一郎さんの「クルマはかくして作られる」にあるシートベルト工場の章を読みました。
はっきりとは記憶していないのですが、時速40か50キロで衝突するクルマの乗員に加わるエネルギーは、高性能軍事ライフルから発射される弾丸のそれより遥かに大きいのだとか。
またJAFの冊子等でも、衝突時に膝に抱えいた子供を両腕で保持することは、人間の力でさ無理なんだと言われています。
とまあ考えると、あのワゴンRでパパの腕の中でスヤスヤ眠っていた女の子が可愛そうにも思えました。 大好きなパパに命を奪われるリスクに曝されていたのですから。
子供や家族への愛情のつもりが、命を奪う可能性を孕むこと。
教習所ではどんな教え方していたっけ。免許更新の時はどうだったけか。
クルマの安全性を発揮させるもさせないも、ドライバー次第なんですよね。
道を眺めているとドライバーはピンキリです。
まずは自分から、己を省みて安全性を意識しなきゃな。
Posted at 2008/12/13 18:20:42 | |
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