
さてさて、僕の八ヶ岳DAYS 3話目です。
八ヶ岳にハマりまくっていた僕。お気に入りの八ヶ岳のご紹介。
行楽に、週末のチルに、なによりドライブに行って気持ちいい八ヶ岳です。
90年代初頭のころ、日本中イケイケでしたよね。リゾートとクルマの話です。
この頃、リゾート法なんてのもありまして、風光明媚な場所はリゾート施設を沢山つくって、格好いいクルマをドンドン買って、通いましょうと。
そして、往時のリゾートのトレンドは、
「
洋書に出てくる異国風」
「
異世界中世冒険風」
そしてなんといっても
「
あなただけの会員制」
です。
当時の商法で、いろいろな商品が満遍なく皆さんに行き渡ると、品質そのままバリューを出すのに「限定」「会員制」にしちゃえば、、というトレンド。売る為の稀少性。
同じモノ、同じ体験なんですよ。でも、限定にしちゃえば、価値が高く感じます。
後に「コスパ買い」の流行で企画された稀少商品の価値が無くなるのが興味深い
クルマだって、●●リミテッド、●●スペシャル、●●エディション、なんて売れましたよ。NAロードスターもたくさんの限定車がありますね。
この波は八ヶ岳にも来ました。ビブレクラブホテル小淵沢。
もちろん会員制ホテル。テーマがイタリアらへんの田舎街の路地風。
建築のデザインプランを巨匠マリオ・ベリーニ に頼んだのがウリ。詳細設計はIAO竹田設計室。
完成当時

当時は森の中切り開いていますね。まだ駐車場も整備されていません。
特徴的な街並み部分はちょっと曲げてあって

奥が見えない用にして、ずっと先まであるように感じられます。
この街並みの建物は実は客室で、
その内部

いやあ、色づかい。TVが当時ですよね。ブラウン管ですよ。
客室も2階立てメゾネット。ホテル客室なのに、別荘を一軒借りてるみたい。だけど、調度はカッシーナのソファじゃないです。マリオ・ベリーニ なのに。
プール

早々に会員になっちゃって、週末にここに通う友人が羨ましかった(笑)
会員の口利きで、ビジターも入り込むことができました。
当時の僕は建築にどハマリしてたので、もちろん行きましたよ。マリオ・ベリーニったら、イタリアンモダンの雄。カッシーナの椅子ですよ。
キャブチェア。
曰く、
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スケルトンだけでは椅子にならないし、レザーだけでも椅子にはならない、が、互いを組み合わせることで初めて椅子が成立する。今まで単に椅子の表面をカバーするだけだったレザーが、その構造において欠かせぬエレメントになるというこの考え方は、実はものすごく画期的なアイデアなんじゃないか?
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日本でもカッシーナの椅子はファンが多いですね。
このリゾートホテル、仕掛けたのはマイカルグループ。元々は大坂が拠点の会社。この時期は関東まで遠征してたんだよね。
覚えてますか?80年代の終わりに本牧に舞い降りた新感覚ショッピングセンターMYCAL本牧。テーマはやっぱり「アーバンリゾート」で異国調。

もしも、スペインに高級ショッピングモールがあったら、、。
そんな架空の街を作ったって感じの。非日常空間。
若い人に説明するなら。「早すぎたヴィーナスフォート」「速すぎたイマーシブ・フォート東京」
・・・脱線失礼。
んで、八ヶ岳には、イタリアの田舎街風のリゾートホテルを作ってくれました。
だけど、その後マイカルグループも斜陽化して、マイカル本牧は終了してイオンになったのかな。八ヶ岳の会員制ホテルは星野リゾートになった。
つっても建物自体良いからね、星野リゾートになってもまだまだ格好いいです。んで、敷居をうんと下げて、大衆化、カジュアル化が進みました。
名前は
ビブレクラブホテル小淵沢から
リゾナーレ八ヶ岳に。
最近のリゾナーレ八ヶ岳のご紹介
さあ、入ろう。駐車場からホテルに向かうところ。コンクリのガゼボだが、年月を経て苔むして迫力が凄い。

これをくぐっていく。
いきなりお出迎え。

おお!鮮やか!。大きな壁面があるといいねえ。
内部は花畑のマルシェ(市場)の雰囲気。

ピーマン通りと命名。
やっぱし微妙なカーブがいいよね。奥行き感が出てる。

デザインした時点ではイタリアの田舎街風の建築。
今は、無国籍な異世界風マルシェ?
おなかが空いた。陣取って。

パラソルのある空間っていいよね。外ごはんの感じがする。
このパラソルはウチのガレージのパラソルと同じ。うふふ。IKEAの製品。(つまり北欧デザイン)
注文はご当地自慢のベーコンカレーと。
腸詰めのピザ。
すんごい美味い。お天気も八ヶ岳らしい気温と風の塩梅も最高にきもちいい。
結婚式の披露宴をやっているヒトもいて、花嫁さんが歩いてる。いいなあ。
まるきり非日常〜。リゾート感たっぷりですね。
だけど、食器の類は、紙皿、紙コップ、プラスチック先割れスプーン、と味気ないモノ。料理は美味しいのに。
なんだろ、東京ディズニーリゾートっぽい、あの感じ。異国情緒はあるけど、無国籍ファンタジーランド。割り切っている部分はとことん割り切ってるね。
キレイな植栽。
鉢植えじゃなくて、鉢にスポンジを置いて、切り花刺しちゃう、みたいな。割り切り。勿論、割り切りが悪い訳じゃないよ。そのぶん、価格を抑えられるし、大勢のお客さんを裁けるもんね。
んなこと申しましても。
リゾートってあくまでもコロニアル、つまり、植民者が、被植民地に抱くエキゾチシズムを充足させるサービス、なんだよねえ。訪ねる人が現地の気候風土に合わせるんじゃなく、都心のお洒落なスニーカーのまま訪れることができるように、現地の気候風土を改造する。暖房の効いた部屋から雪山見たり、冷房の効いた場所からビーチ眺めたり。
んで、お客さんはコロニアルな自然っぽいエキゾチシズムを充足させる。それがリゾート。
悲しいかな、その地に暮らす人では、景観とか風土に対する値付けも出来ない。都市生活者たる植民者がエキゾチシズムを充足させる施設を作るって構造になっちゃうのは、仕方ないのかも。
ニセコ村、白馬村、宮古島、現地の人は全く利用しないリゾートの在り方って、どうなんだろね。
ただ、ボクも田舎で生活してても、やっぱり八ヶ岳って特別な空気感がある。
八ヶ岳大好きな僕としては、八ヶ岳のあの空気感、八ヶ岳クオリア、にプライスレスな価値を見いだしています。・・・じゃあ、リゾートが好きなわけじゃないのか、と問われたら、そうかもしれない。ナタ持って山入るのが好きかも。料理も、牡丹鍋一つでいいし。
八ヶ岳倶楽部は、八ヶ岳の植物を美意識いっぱいに作り込んだ大規模園庭リゾート
八ヶ岳ロッジは、自然を作り替えてどうよ凄いだろうって日本的リゾート
リゾナーレ八ヶ岳は、日本ではないどこか想像上の異国風情リゾート
アプローチがだいぶ違う3つのリゾート。
どれも、初期プロットは壊れて、第二世代としてスタートを切っています。
ただ、背景の八ヶ岳の風土だけは全く変わりません。
いいですよ。魅力いっぱい。