
人類最初の時計は、太陽が空のどの位置にあるかで判断したものと言われています。
写真はウィキペディアから拝借したベルギーのビュートゲンバッハに設置された精密日時計
忙しない現在と違って、夜明け、真昼、日暮れの区切りくらいしか重要な周期は無く、真昼からどれ位過ぎたか、日が暮れるまでどの位の時間があるのかなどを太陽の位置から判断してたんですね。
太陽が時計の針の役目をしたんです!
その後、太陽を直接みるのは眩しいし角度も正確には判断できないということで、影を利用することになります。
地面や板の上に棒を立て、その影によって時刻を測るようになり、その影の示す所に目盛りを付ければ時計になります。これが日時計と呼ばれる物です。
エジプトのピラミッド自体が日時計として利用されていたとも言われています。
そして、季節変動による影の長さや方向の差異を修正する為、棒を地球の自転軸の方向、つまり北極星の方向に向け1年中使えるものに改良されます。
現在も公園などによく設置されいる日時計の原型です。
その後、機械時計が作られるようになっていくんですが・・・
でも、 何故なんでしょう?
・ この様に原型は一日24時間を現していたのに対して、一般的なアナログ時計は半日12時間表示
・ 位置だけで単純に現していたのに、短針・長針・秒針などの組み合わせ表示
と、疑問が湧きます。
まあ、後者は、より正確に細かな時間表示の必要性が技術の進歩とともに進んできたと予想はされるのですが、前者は???
24時間表示はガラパゴス化してしまったのでしょうか?
と言うことで、前振りが長くなりましたが、このガラパゴス表示である24時間表示時計は以前から持っていました。
過去にも紹介したこちらの時計です。
24時間表示時計というよりも、針が同軸に無く独立している「レギュレータ」としてのご紹介でした。
時間を示す「短針」の方は一周24時間を示すローマ数字がふられています。
分を示す「長針」の方は通常と同様に一周60分で回転します。
天が「0(24)時」、地が「12時(正午)」を示しています。これはこれで一般的なアナログ時計の表示割付と同じなので違和感はありませんね。
そして、もう一つ!
『最古の時計』そのままを形にしたものがあります。
1針のみで24時間を表示する究極の時計!
まさに24時間の"時"を表示する針は、「短針」ではなく「単針」!
しかも、針の示す位置を太陽の位置に一致させる為に、真下が0時、正午は真上となります。
6時と18時を示す(通常時計では9時と3時)横位置は線が結ばれ上下で微妙な色の違いが示されています。
6時が夜明け、18時が日暮れとなり、上半分が昼間、下半分が夜間を表示してます。
そして、文字盤中心から真下(0=24時)に向かって線が・・・
何と、この線が日付変更線となっています。
しかも、針がこの線を越えると、日付カレンダーの表示が変わるという凝り様!
すごいですね!
また、心配される「分」の認識ですが、1時間の間隔が6つの目盛りで区切られてます。
1目盛り10分です。細い針先と相まってその一目盛りの半分であれば5分、更に少なめであれば3分と思った以上に認識は良好です。
Botta Design (ボッタ・デザイン)の Uno 24 です。
元々Uno と言う12時間表示の1本針時計があったのですが、その24時間版となります。
ボッタ・デザインはドイツの腕時計ブランドですが、デザイン力には定評があり数多くのデザイン賞も受賞しています。
Uno 24 は2008年12月に米国で発表され、日本でも2009年2月頃から発売されていますので既に3年以上前経過していますが革新性はまったく失われていませんね。
今年2月には最新版の Duo 24 が発売されています。
こちらは同じく24時間表示時計で同様に1本針で時間を示すのですが、名前の通り2つの時刻を示すことが出来る高性能になっています。
時差のある国を行き来する旅行者にはメリットが大きいですね。
しかしながら、結果として2つの針が出てしまうことになり一見24時間表示の普通の2針時計に見えてしまいます。また、日付変更線の醍醐味を味わえるカレンダー機能も省略されてしまっています。
やはり、車のマイナーチェンジ同様、最初のインパクトを越える改良は難しいのでしょうね!
色々いじりすぎると折角の・・・・・
さて、日本での販売ですが唯一の取扱店が専属的に取り扱っていますので定価販売です。
革新的とはいえ所謂デザインで売る一般的にはマイナー製品であるため平行輸入品販売もほとんどありません。
既に泥沼にははまっていますが、できるならば浅い沼にと今更ながらの悪あがき、昨年と同様オランダに発注し国内価格の2/3程で入手が出来ました。
なぜか、国内では7.000円も価格差が有るステンレスベルトタイプも同価格で、悩んだ結果こちらを選択!
先に紹介した
JNGHANS Max Bill の方は海外から購入するよりも国内で自分が入手した方が安価でした。
と、一応 ちゃんと考えて購入先を選んでいます。
「たしかに沼には填まっているが、闇雲に填まっているのではなく身の丈を自覚しながら抜け出せる範囲の沼だけに填まっている。」 との自己弁護の書き込みをしながらの、
またまたの泥沼報告でした。
Posted at 2012/04/25 21:21:13 | |
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