もともと「ふつうの赤」好みなので、全塗装もクラシックレッドでいいと思っていましたが、せっかくの機会なのでほかの候補も考えてみました。GG型アテンザでクラシックレッドの後継となったベロシティレッドと、新しいソウルレッドが念頭にありました。
この図は赤にこだわりあるマツダのブログで見つけたものです。陰影感と鮮やかさを座標軸として赤色を分類し、新しいソウルレッドの狙いを示していますが、これが役に立ちました。
私が考える「ふつうの赤」の典型がクラシックレッドで、この図では「ビビッドな赤」に入っています。ソリッドカラーゆえ陰影感はなく、鮮やかさも大したことがないようです。これに近いヴィンテージレッドはFD型RX-7の赤のようですが、今ではあまり見かけません。だいぶ年数がたっているので、今見たとしても変色している可能性があります。
この近くにあるベロシティレッドはRX-8で登場した色で、GG型アテンザもこの赤に替わりました。クラシックレッドよりも少し濃く、重くなった印象があります。左上のトゥルーレッドは、NC型ロードスターで登場し、DE型デミオにも塗られた赤ですが、「ちょっと明るすぎ?」と感じます。これに対し、右下のジールレッドやカッパーレッドは「赤茶色?」で、「ふつうの赤」からは大きく外れています。
新しい「ソウルレッド」シリーズはだいぶ暗い赤で、これは「ふつうでない赤」と言うべきでしょう。ボディの陰影を強調する色で、ND型ロードスターなどの抑揚をみごとに表現するものだと思いました。また、太陽光が当たったときの輝き方は驚くほどでした。普段は暗く見えるのに鮮やかさの指標が大きいのは、そういうことなのでしょう。ただ、
・私が好む「ふつうの赤」からは遠いこと。
・「アスレチックデザイン」時代の抑揚の少ないボディに似合うかどうかわからないこと。
・塗装にコストがかかり、修復も難しいらしいこと。
などから、今ひとつ積極的にはなりませんでした。
クラシックレッドはNA型ロードスターで登場した赤で、2005年頃まで長く使われていました。大きなMPVにもこの色があり、2代目プレマシー初期型あたりが最後でしょうか。2017年にND型ロードスターで限定復刻されたときは、注目されたようでした。写真で見るクラシックレッドのロードスターでは、ボディの陰影が表現されず塊感だけが強調されていて、全く違う印象を受けましたが、現物ではどうなのでしょう。メーカーのデザイナーに「ソウルレッドは赤ではない!」と意見し、そのあとこの限定復刻版を買ったという強者がいたようですが、わかる気がします。
その昔コスモAPやBD型ファミリアに使われていたサンライズレッドや、かつて乗っていたBG型ファミリアのブレイズレッドが、この図のどのあたりに位置するのか興味あるところです。
結局、一番「ふつうの赤」らしいクラシックレッドのまま再塗装することにしました。前後ウインドウの取り外しを省略したほか、外から見えないところや、ドアの隙間から見えるBピラーの下の方などは、同色なので塗装は不要としました。このようにして「省力的な作業工程」とすることにより、費用を抑えることができました。
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2021/04/27 12:35:51