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2015年01月30日 イイね!

人間パイロットの運動感覚にマッチする操縦応答性

マクラーレン・ホンダの新型車が発表されました。

「ドライバーに優しい車」ということが、「新哲学」とされていることに
強く引っ掛かりを覚えます。

マクラーレンが勝てなかった理由がそこにあり
昨シーズン、メルセデスとウィリアムズが躍進できたのも
PUの能力だけではなく、マクラーレンの言う「新哲学」が
大きな要因だった、と、考えてみることもできます。

わかりやすい表現がされていて
ダウンフォースの理論上の最大値を目指すのではなく
有効なダウンフォースを最大限利用しよう。
750Kgのダウンフォースを80%しか活用できない、ではなく
700Kgのダウンフォースを100%活用しようということだそうです。

机上の空論のような理論上のダウンフォース量を100%受けなければ、
性能を発揮しないような車にはしないということだと解釈しました(笑)

計算以上のことが現実で起きていて
その現実をクリアしなければ結果が出ないのに
計算と現実が違うからおかしい、現実の方が間違っているんだ、なんていう事を
普通に考えている人たちもいるということです。

でもこれも、分業化が進んだ世界からすれば仕方がない事情なのかもしれません。
今自分が線を引いている部品が、どこでどのように使われるのか分からないまま
部品設計をさせられているとすれば、現場での声を聞こうにも聞こえませんし
聞こうという考えも生まれてくることはないのでしょう。

机上と風洞の中では完璧にダウンフォースが得られて
間違いない性能を発揮するはずだと鼻息荒くしていても
実際のサーキットで走らせると、そうは上手くいかないのが当然ですし
そのうまくいかないのを、あんばい良くするのが人間の役割だったはずですが
人間の役割は、いつのまにか数字だけを突き詰めていくだけになっていた模様です。

つまり、このことからも、昨年までのマクラーレンの車が
(車載映像を見てもそうでしたが)
ドライバーにとって、ピンポイントにはまらなければ、速さを出すことができない車、
ということだったのでしょう。

そりゃ、車の後ろについてバトルをして、追い抜く、なんてことは、できるはずがありません。

だって前の車についたら乱気流を受けて、計算された綺麗な空気の流れを受けることなんて
まずありえませんから。

でも計算した人たちは、おかしい、結果が出ないのはドライバーのせいだとか何とか
真面目に考えていたであろうと思うと
同じ理由でトヨタがF1で勝てなかったのは、至極まっとうな事だとわかります。

零戦を設計した堀越二郎は、著書「零戦 その誕生と栄光の記録」で書いています。

これで、飛行試験の最大の問題はかたづいた。
私は満足だった。世界で類例のない細かい神経をもっていた日本のパイロットとともに
飛行機を飛ばせ、彼らの言うことを分析、研究して、いま、人間パイロットの運動感覚に
マッチする飛行機の操縦応答性をあみだすことができた。
「零戦 その誕生と栄光の記録」124頁

F1が人を引き付ける魅力は何かと聞かれれば
どれだけ速い車になろうがなんであろうが、人、が、そこに関わってレースをしているからだと
私は考えます。

速い車が走るのを観たければ、
速く走るようにインプットした自動運転の車を走らせればいいのです。

そういうことが可能になる時代だからこそ
わざわざ人が、車を組み立てて、車に乗ってレースをする、
そのことにもう一度、焦点があてられるのではないかと
F1ファンでもない私は考えるのです。
Posted at 2015/01/30 22:33:56 | トラックバック(0) | F1 | 日記

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