
柳田國男氏の著作を読む事がありましたので、記念館のある飯田市へ行ってきました。
この日は、幸いに雨(笑)
新しいタイヤを使っての、雨天の高速道路を走行する絶好の機会を得ました。
中央道、春日井ICから長野方面、飯田ICを目指します。
登り勾配が続く経路ですが、巡航速度を崩さずに走り続ける事ができます。
これは気持ちが良いです。
お陰さまで感覚的には、「あっ」という間に、飯田ICに到着。
下道を少々走行して、目的地へ向かいます。
柳田國男記念館のある飯田市美術博物館は、名前の通り、美術館と博物館の機能を持った施設。プラネタリウムもあるそうですが、感染症対策のために未だ閉館中だったのが残念でした。
まずは博物館のチケットを購入して、展示物を見ます。
各地の博物館を見るのも、その土地の特色を見る、知る事ができるので好きですね。つい覗きに行ってしまいます。
柳田國男記念館は同施設に隣接しており、東京の居宅を移築したと紹介されている建物になります。
一階には、書斎として使われていたという部屋の壁四面に書棚が据え付けられて、部屋の中央にいくつか椅子とテーブルが置かれています。
書棚を眺めていると、興味を持つタイトルがあったので、記念館の関係者の方にこの書棚の本は手にとって読めますかと尋ねると、貸出はできませんが読んでいってくださいとのことでしたので、ざっと目を通しました。
「介護民俗学」
Amazonにレビューがありますので、興味がある方はどうぞ。Amazonレビューは、ちゃんと本を読んだ人が書いているので(謎)、私の中では信憑性は高い方です。
レビューも本もざっと目を通しただけですが、レビューに書いてあることと同じ印象を受けます。
著書を構成している階層の一つだと考えていますが、社会の下部構造に「資本主義経済」というシステムがあるという認識の深浅度合いが、レビューの方々の意見に見受けられるのも面白いのです。
この本の中で、利用者の話を聞いて驚きを持つことが現在の民俗学にも、介護業界の現場においても、その価値を置き続けるためには困難があることを指摘されています。
学問や介護という職業は、資本主義経済の競争原理に組み入れられない、社会の中間的な役割を担う職種ではなかったのか。新自由主義的な経済政策においては、人は資本主義経済社会の競争原理に疲弊させられていくだけであると、この学問と介護の社会を観察している文章から認識する事ができます。
本を自由に読む事ができる空間というのは、私にとっては大好物のようで(苦笑)、時間がどれだけあっても足りなさそうな気がしますが、時間もありますので目についたの本のタイトルに目処をいくつかつけて、記念館を後にしました。
図書館でもそうですが、本の背帯のタイトルを見ながら探す体験は、検索画面からでは得られない情報、興奮とも言えますが(苦笑)、そのようなものを実感してきました。
二次元と三次元から得られる刺激というものには、違いがあるのだろうと、自分の体験から考えます。
さて、帰路においても、雨足の弱まらない濡れた路面の高速道路を、何の不安もなく走り抜ける事ができました。
長距離運行をしたくなりますね。
ありがたいことです。

Posted at 2022/05/22 16:43:49 |
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