タイヤのインチアップやワイド化による適正空気圧をどのようにしたらよいかについて気になっていた。
標準タイヤの空気圧のままで良いという情報が多い。
しかしながら、接地面積が変わるので、面積当たりの荷重が異なってくるし、グリップを良好に保つためとタイヤの寿命のためにトレッドの適正圧を保つ必要もあるが、そのあたりを考察した情報を知らなかった。
ブリジストンのホームページに空気圧別負荷(荷重)能力対応表というのが掲載されており、タイヤサイズを変更したときの適正空気圧を算出する方法が掲載されているのに気付いた。
https://tire.bridgestone.co.jp/about/tire-size/pressure-list/index.html
たとえばAK12型日産マーチ12SRの標準タイヤは185/55-15 82V 直径φ585ミリは、推奨空気圧がフロント 230kPa、リア 210kPaである。
対応表を参照すると、この場合の空気圧別負荷能力はフロント445kg リア415kgとなる。
これを205/50-15 86V直径φ586のタイヤに交換した場合はフロント445kg リア415kgの負荷に対応する空気圧は対応表を参照するとフロント200kPa、リア180kPaが必要とわかる。つまりワイドトレッド化して空気圧は少し少なくても良いとわかる。
明快な表で、ストンと納得。
タイヤのサイズ表示の最後の2桁の数字がロードインデックス(LI) を表している。
なお、ロードインデックスの数値と、タイヤの空気圧の関係は単純ではないので、タイヤサイズ毎にロードインデックスを調べ、空気圧別負荷能力対応表を参照して適正な空気圧を調べる必要がある。
なお、同じサイズのタイヤでも普通のタイヤ(JATMA規格のタイヤ)とエクストラロード(XL)/レインフォースド(RFD)規格のタイヤでは負荷能力と適正空気圧が違うので、ETRTO エクストラロードタイヤまたは、レインフォースドタイヤの空気圧別負荷能力対応表を参照する必要がある。
タイヤメーカーのホームページに空気圧別負荷能力対応表が掲載されている。
●JATMA規格のタイヤの空気圧別負荷能力対応表 (負荷能力kg)
●ETRTOエクストラロード(XL)/レインフォースド(RFD)規格のタイヤの空気圧別負荷能力対応表 (負荷能力kg)
ちなみにポルシェカレラ3.2の標準タイヤはフロント205/55R16 91V 直径φ632 空気圧 230kPaであるが、同じサイズのエクストラロードタイヤ205/55R16 94W 直径φ632 にすると空気圧は 240kPaになる。もし、普通のタイヤで225/50R16 92V 直径φ632のワイドトレッドに交換した場合は空気圧は205kPaで良い。
リアの標準タイヤは225/50R16 92V 直径φ632 空気圧は250kPaだが、エクストラロードの225/50R16 96W 直径φ632に交換しても同じ空気圧 250kPaだ。
普通タイヤでワイドトレッドの245/45R16 94W 直径φ626にした場合の空気圧は220kPaである。
トーヨータイヤの下記のサイトでもエクストラロードタイヤの空気圧の設定方法が紹介されている。
https://www.toyotires.jp/support/faq/tire/s_tire_24.html
Posted at 2019/11/27 21:08:45 | |
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