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2013年11月09日

旧シュルンプコレクションの2台のブガッティ・ロワイヤル








 今回の出張では、短い時間ながらフランス・ミュルーズの自動車博物館『Cite de l'Automobile』に立ち寄ることができた。

 織物工場を営むハンスとフリッツのシュルンプ兄弟が1960年代に秘密裏にヒストリックカーを憑かれたように集めながらも破綻。コレクションは工場労働者の手によって封鎖され、「労働者博物館」と看板を掛け替えられた写真を今でもよく憶えている。紆余曲折の後に国の管理下に入り、現在では公開され、併設のレストラン「L'Atalante」まで営業している。

 2万5000㎡の広大な敷地に400台以上のクルマが展示されているが、このコレクションを特徴付けているのは兄弟が集めた123台ものブガッティである。レーシングマシンはもちろんのこと、ツーリングタイプや戦後型もたくさん見ることができる。中でも白眉は、全部で6台しか造られなかったロワイヤルの2台。長大なボンネットを持つ、セダンカ形式の「クーペ・ナポレオン」とリムジン。

 ブガッティはフォルクスワーゲンによって1998年に再興されヴェイロンを造ったが、ここには一時のブガッティのように栄光とともに消えていったイスパノスイザやイソッタフラスキーニ、ヴォワザンのような高級車も多い。ゴルディーニやタルボ、ファセルベガなど近年のフランスのメーカーのクルマも充実している。

 完璧を期した自動車メーカーの博物館には圧倒されるばかりだが、こうした個人コレクションが元になった博物館も趣深い。兄弟にしてみればコレクションはまだ完成途上だったのかもしれないが、だからがゆえにこうして公開された場に立ち合えなかった悲哀が内容に比してはあっさりとした展示やボディのくすみに表れているように見えて仕方がなかった。時間を作って、ぜひもう一度訪れたい。
ブログ一覧 | 世界のクルマ相 | クルマ
Posted at 2013/11/09 23:46:22

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この記事へのコメント

2013年11月10日 0:22
ミュルーズの自動車博物館はロケーションのせいでなかなか行き難いところですが、行く価値のある博物館ですね。

フランス・ミュルーズの空港は、スイス・バーゼルの空港と兼ねていて、同じ空港でありながら二つの名前を持つ珍しい空港です。ミュルーズはフランスの国内線専用で、バーゼルは国際線も飛んでいますから、フランクフルトやロンドンなどからのアクセスも便利です。

昔バーゼルに住んでいたときにミュルーズの自動車博物館を訪れてブガッティを飽きるほど眺めた記憶が甦りました。

ミュルーズはアルザスの端なので、アルザス料理やワインを楽しむツァーを兼ねて自動車博物館に行くプランなどが良いですね。
コメントへの返答
2013年11月10日 1:17
旧車王国さん、コメントと貴重な情報をありがとうございます。バーゼル行きに乗ればいいのですね。いいことをうかがいました。

あそこの展示車をじっくりと観覧されていたとは羨ましい!

次回はストラスブール中心部にでも宿を取り、ゆっくりとアルザス料理とワインも満喫したいです。
2013年11月10日 1:14
この有名な博物館、どこにあるのか調べたら、StuttgattからLyonに移動で通るところでした・・
機会を作って行ってみます・・(^^)

昨日は仕事帰りにアリゾナ航空博物館に行きましたが、来週月曜日の退役軍人の日を目前に、日本軍と闘った人たちが大勢来ていて少し居心地が良くなかったです・・(^^;
コメントへの返答
2013年11月10日 1:25
上記の旧社王国さんのコメントにもありますように、バーゼルからも行けるようです。僕は、この日はチューリッヒからストラスブールへ向かう途中でした。ローヌ川に臨みながらスイスとフランスとドイツが接していますから、交通の要衝になって経路が多様なようです。

ぜひ、訪れた様子をアップして下さいね!
2013年11月10日 1:44
こんばんは。

シュルンプコレクション良いですよね^^;
私ももう一度訪れたいミュージアムの1つです。

写真1枚目のGPブガッティが大量展示されているゾーンは感激ものでしたが、そのほかにも後部が荷台になっているタイプ40(CAMIONETTE)やフラッシュサーフェイス化を試みたタイプ57、戦後のタイプ101など個人コレクションですが、さながらブガッティミュージアムと言っても過言ではないクルマの数々に驚きました。

私が訪れた2009年にはロワイヤルの「エスデールロードスター」やその製作治具なども展示されており、ただただその巨大なロードスターに圧倒されたのを覚えています。
コメントへの返答
2013年11月10日 9:55
おはようございます。

2009年に訪れられたのですね。

おっしゃる通り、ブガッティ中心の博物館であることは変わりありませんでした。実数はブガッティ以外の方が多いのかもしれませんが、これだけ多種多様なブガッティが目にすることができるのは貴重だと思いました。
2013年11月11日 10:10
ヨーロッパには各地にすばらしい自動車博物館がたくさんありますね。
その多くが個人のコレクションと聞くと『どんだけ金もっとんねん!』と突っ込みたくなります。

一部を除いて日本の自動車博物館は、”物”として展示している感じが否めない所が多いのが残念です。
(確かに物なんだけど・・・)
コメントへの返答
2013年11月11日 11:51
企業の博物館には企業ならではの見どころがあって、個人コレクションには個人ならではの趣がありますね。

どちらも楽しみたいですね。

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