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森川オサムのブログ一覧

2018年03月14日 イイね!

エンジンのバルブ・バイ・ワイア

今日は、有楽町の外国特派員クラブへ行って、興味深い話を聞いてきました。


イギリスにあるCAMCON AUTOという会社が開発した、Intelligent Valve Actuationというエンジン技術です。

ひとことで言ってしまえば”デジタル・カムシャフト”です。


皆さんご存知のように、普通のエンジンの燃焼室には吸気と排気のバルブがあり、シリンダーヘッドに組み込まれてクランクシャフトの回転がチャーンやベルトで伝えられて回転する”カムシャフト”により動かされます。それにより、燃焼室の吸排気がなされますね。


今回の新技術は、このバルブの駆動を、従来のカムシャフトではなく、電子制御されたモーターで行うというものです。各シリンダーに配置されたバルブの上部にシリンダー毎の短いカムシャフトがあり、そのカムシャフトの回転を、これまた各シリンダー毎に配置されたモーターで行います。

そのモーターの回転角度はソフトウェアで制御されるので、クランクシャフトの回転に対して自由なカムタイミングと開閉ができる、というものです。極端には1サイクル中に2回も3回もバルブを開け閉めさせることだって可能。


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これにより、より自由なエミッション・コントロール(例えばCO2削減)と燃費向上が達成できる、ということです。スロットル・レスポンスも向上するらしい。そのうえ、普通のメカ式のカムシャフト駆動より静かでもあるらしい。


いわゆるアトキンソン・サイクルやミラー・サイクルも自由自在ということになります。


既に4年も前から英ジャガー・ランドローバーのエンジン開発部門と協働していて、試作エンジン搭載の実働車もあるとのこと。

日本のホンダ、日産、トヨタには売り込み済で、今週には三菱とマツダにもプレゼンするんですって。


そのプレゼンに使う動く模型も持参していました。


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が、パソコンとの連携がなかなか巧くいかず・・・


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苦労していました。


キャムコン・オート社としては、4~5年以内に市販車搭載エンジンに使われることを目論んでいます。

特に機構上のウィークポイントは無く、コストだけだそう。私が質問したところ、製造上のコストとパテント料は同じくくらいなんだとか。

社としては、日本のメーカーでは、最近新思想のガソリン・エンジンを鋭意開発試作したりしているマツダが有望だとのこと。

さあ、実用化なるか?!


Posted at 2018/03/14 22:27:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | クルマ
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「昨日ジュネーヴが今日東京で! http://cvw.jp/b/951168/39425567/
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