前回リポートした静的なところについて、ひとつ追加しておきます。
それはこちら。
ボンネット上とフロント・フェンダーのエア・アウトレットです。以前のランドローバー系のモデルではこれらは最低限働いていました。ちゃんと隙間のようなものがあったのですが、新型ではついに単なるダミーになってしまいました。ランドローバーのデザイン・フィロソフィには「ファンクション無しのデザイン無し」みたいなのがあったのですが、ファンクション無しのデザインパーツに”成り下がって”しまいました。
ジェリーの仕業ですね。まあイマの時代仕方がないでしょうか。
さて動的インプレッションです。
納車直後にも軽くリポートしましたが、まず感じられたのは3リッター直6ディーゼル・エンジンの滑らかさと静かさ。ランドローバー時代に英国ゲイドンのテストセンターで走らせたことがあるV8ディーゼルには適いませんが、直6でもそれを思い出させてくれる良さです。レンジローバーらしいまったりフィールを与えてくれます。
因みにそのV8は当時のレンジローバーに搭載されていました。本社がどうしても日本には導入してくれませんでした。
次に感じられたのはエアサス(とある意味オーバークウォリティレベルの剛性感のあるプラットフォーム)がもたらしてくれる、これも滑らかで上質なライド・クウォリティです。小さな凹凸は車内まで伝えず、大き目の段差も軽くいなしてくれ、こちらもレンジローバーらしいまったりとした走りを味あわせてくれます。
残念ながらこのふたつは前車ヴェラールではレンジローバーとして欠けていたところでした。
小さな三角窓ですが、安全面にけっこう役に立ってます。
そして、ライド・クウォリティの良さに貢献しているエアサスですが、当たり前ですが乗降時にも役に立ってます。
L494型の時もエアサスだったのですが(ヴェラールの時はディーゼル車はエアサスを選べず金属スプリング)、乗降の時に車高を下げて”アクセスモード”にするにはドアにあったスウィッチを押す必要がありました。でも今のでは”オート・アクセスモード”なるものを設定しておけば、止まってエンジンを切ったりパーキングをかければ自動的に下がってくれてシャコタンになります。
これ、乗り降りにはとても便利。
特にレディを乗せている時にはいいですね。
ただし、さっと道端に止まって乗せたり降ろしたりする時はドアのスウィッチを押さねばなりません。そのスウィッチが以前のは30x10mmくらいの独立したスウィッチだったのですが、今のは他のスウィッチと一緒になっていて、ブラインド・タッチでは押しづらいものになってしまっています。
これを始め、今のスポーツはテスラなんかほどではないにせよ、フェイシア中央の大型タッチ・ディスプレイでの操作に集中していて、物理スウィッチが極端に少なくなってしまっています。
運転中にブラインドタッチができず、ディスプレイに視線を移しボタンに正確にタッチすることは安全性の面から是非減らしてほしいもののひとつです。コストダウンとデザイン面でのことはわかりますが、運転中に特に必要なスウィッチだけは物理スウィッチを復活させて欲しいです。
音声認識が付いているじゃないか、とのご意見もあるのはわかりますが、隣にヒトを乗せていたりするとクルマとヘンなお喋りしたくないですから。
次回ではインフォテインメント系を中心にしたお馬鹿キャラ(笑)と、これまでのちょっとしたトラブルについてご報告しましょう。
Posted at 2025/01/24 18:54:30 | |
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