志賀直哉と僕の共通点

志賀直哉は各地を転々としている。

住みよいところもあればそうでないところもある。

すぐに飽きるところもあれば、長く住んでみたいところもある。




尾道。



志賀直哉が、初めて東京から出てきたところである。



旧宅を見る。



やはり、日当たりのいい地。

南向きの斜面の尾道の町の中でも、

更に傾斜がきつく、尾道水道がよく見える開けた展望の或る土地である。



人から紹介された尾道ではあるが、貸家を探すにも、色々物件を探したという。



そして日当たりのいい物件。



すぐに思い出すのが、奈良の旧宅。



奈良の家だけは、「自宅」であったという。

自らの設計で、大きなサンルームがあるのである。

文人たちと親交を楽しんだ場所でもあるという。



それを思い出して、志賀直哉の、

「家に対する想い」を想像した。



我が家の三方に吐き出し窓のある居間も、思想的には同じだと。


（写真は志賀直哉旧宅からの眺め）