1回目の日本一周旅行は、
1)大都会や都会が嫌いなのではずす(都道府県所在地は訪問しない)
2)娯楽関連、宗教関連は嫌いなのではずす
3)自然(人間を含む)の観察をモットーとする。
の原則。
札幌では、AV女優の金沢文子女史のイベント(お宿に向かう通りの信号待ちで、
角にあったビデオ屋の張り紙に、翌日彼女が来るとあったので、
「人間観察(AV女優と彼女を求める男たちと彼女の稼ぎをピンはねしている人たち)」のために出かけたくらいであった。
(この行動は3原則から逸脱していないと、今でも思っている)
なので、今回2度目の札幌が本格的な(一般的な)観光となる。
札幌を代表する歴史的建造物として旧北海道庁に立ち寄った。
展示物を見て驚いた。
北方領土や樺太支配時代の展示物があった。
北海道庁は観光客に対して、かような国粋思想を押し付けるようなことをするのかと立腹した。
北方領土の展示で、時間がないので、さくっとむすめに
千島樺太交換条約、日ソ不可侵条約、サンフランシスコ条約を出して歴史的経緯を説明した。
すると「ボランティア」の名札を掲げたおじさんが、
「私はここのものですから、その見解については何とも申し上げられません」と好戦的態度(僕にはそう感じられた)
別の観光的老人は、ロシアの悪さを証明しようと必死であったが、関わってられないので、
ボランティアさんに「有償ボランティアですか?だからそういうことをおっしゃるのですね」などと食って掛かりもした。
「法律条約はいかにあれど、ソビエト、ロシアが実効支配しているのには違いない。ここに住む人たちを
無理やり排除するわけにも行かぬ。日本の主張が通れば、苦しむ人がいる。ロシアの主張が通れば、
悔しがる人がいる。どちらも立たぬことだ」
ああ、銭を払って入館しているのに、何だこの仕打ちは。
立ち去って次の部屋に行けば、樺太開発の歴史の展示。
もういいって・・・とはいえ、鉄道史は楽しい。
棒の妄想鉄道では、宗谷海峡を渡り樺太を北上し、ハバロフスク~からモスクワへ至る
高速路線が轢かれたのだから(笑 テツオタって・・・)
宮沢賢治だって岩手の学生たちの新天地に樺太を考えていた。
(その前の龍馬は蝦夷地を旧藩士たちの新天地と考えていた)
(ああ、不景気な時代には、みな、新天地を求めたがるのだなあ)
もう出ようと思ったら、先ほどのボランティアさんが駆け寄って、
むすめに「石狩鍋その他郷土料理のレシピ」を差し出した。
意外といいやつ。
そう思いつつ北海道大学へ向かう道すがら、
20年以上前の、札幌旅行帰りの妹の忠告。
「お兄ちゃんは歴史好きだから、旧北海道庁に行きたいと思うだろうけど、いってはいけない。
展示物が北方領土などのもので、とても受け入れられないから」
そのとおり。
「北方領土は日本のものでも、ロシアのものでもない。アイヌのものだ。アイヌの民に返すべきだ」
僕の主張は最初から最後までこうだから、自分の正直にはき捨てて出てきたのには間違いない。
Posted at 2017/02/28 22:12:47 | |
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政府はいつも愚か | 日記