KANO~1931海の向こうの甲子園~ を観てきました。
●あらすじ
台湾から、まだ見ぬ甲子園、そして決勝へ。弱小チームが起こした奇跡の実話。
1931年、日本統治時代の台湾から甲子園に出場し、決勝まで勝ち進んだ伝説のチームがある。嘉義農林学校野球部。KANO。それまで1勝もしたことのなかった弱小チームが甲子園を目指し、大人たちや他校の嘲笑をよそに予選で快進撃を始める。その陰には、かつて名門・松山商業を監督として率いた近藤兵太郎の特訓があった。守備に長けた日本人、打撃力のある台湾人、俊足の台湾原住民。それぞれの強みを生かし、分け隔てない指導で育てられた彼らは、ついに甲子園への切符を手にする。
台湾がまだ日本の領土だったころのお話を、台湾の方が描いた映画です。台湾や日本にあった古い日本の風景はALWAYS三丁目の夕日の雰囲気にも似ていますが、時代的にはさらに30年ほど昔に遡ります。表現がとても素朴でかつストレートで、今の日本人が失った善良さのようなものを感じます。
当時の台湾は日本人と大陸からの漢人、原住民の高砂族など、異なる民族が住んでおり、チームはちぐはぐだったのが、甲子園を目指して試合をするうちに一丸となっていく姿には身震いを何度もするくらい感動的です。この映画のように当時を好意的に捉える孫の世代の台湾の方々がいてくれるということは、統治していた側の日本人にとって本当にうれしいことです。また台湾に観光で訪れてみたくなりました。
台湾の映画なのにセリフの大半は日本語です。台湾なまり?の妙な日本語なのがむしろリアルです。今でこそ日本語は狭い日本の国土内でしか使われていませんが、調べてみたところ現在世界約130を超える国と地域で日本語教育は行われており、約400万人の方々が教育を受けているそうです。日本人は実感が無いですが、世界中で多くの人々が日本にいい感情を持ち、いつかは訪れて、日本語を話してみたいと考えているのでしょうか。
かの中国や韓国も日本では反日国、敵国として報道されることが一般的ですが、この両国の日本語教育は世界でもっとも盛んで、旅サイトやブログで、日本を旅して日本人のマナーや日本の風景、食事の美味しさを絶賛し、人々が多くの憧れと親愛感情を抱いていることは何故か知られていません。
この映画を日本と台湾だけでなく、中国、韓国そして近隣諸国の人たちにも観てほしいなと思います。文化や風習、歴史や考え方などが異なる民族であっても、1つの同じ目的があれば、それに向かって心を一つにできることをお互いが感じることで、世界に平和な時代が訪れるような気がします。
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Posted at
2015/02/05 00:59:58