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2023年08月30日 イイね!

バルブタイミングを考える。Tマークはどれだけズレてるの?

バルブタイミングを考える。Tマークはどれだけズレてるの?先日、フライホイールにEXCELで印刷したお手製のゲージを貼り付けて簡易的にカムのプロフィールを測りましたが、興味が出たので正確に計測してみる事にしました。

で準備したのがこちらの360度ゲージです。



製図用?の360度分度器をフライホイールの凸の径でくり抜いて作成しました。直径はヨシムラのステンレスの物と同じ15cmです。

ドラパス 全円分度器15cm アクリル製 16-512 360度 https://amzn.asia/d/4IueMbO

もっと大型で24cmあればとても見やすいと思うけれど、高価。https://amzn.asia/d/6UQ3hzC

今気が付きましたがコスパの良い18cmがありました。https://amzn.asia/d/2SLQl3q




気合が入っていたのでピストントップを見てTDCを合わせます。ダイヤルゲージがボルトの影に入っているのは何か隠しているからでは無くて、ピストンの前後中心にゲージを当てたいから。ピストンが傾いても極力計測値に影響を与えない様に配慮しています。




TDCを見るときのダイヤルゲージは0.5度で10μmほどしか動かないので、1μmタイプのゲージの方が見やすかったです。TDCの手前と奥を見てTDCを推測(計算)する感じですね。0.5度までの精度を追うのは割と簡単ですが、それ以上にビッタリ合わせようと思うと難しくなる感じでした。
10μmのダイアルを使う場合はゲージの動きが大きくなる30度近辺までピストンを下げると良いみたいでした。
ダイヤルゲージのヒスが必要計測精度に対して大きめなので 、TDCに限ってはクランクを順方向だけでは無くて逆方向も使ってダイヤルゲージの上り?方向で見た方が正確かもです。


気になるのはフライホイールのTマークとどれだけズレがあるのかですが、




1度無いくらい、
3/4度、0.75度の進みって感じですね(1度かな?)。点火時期を考えるとアブナイ方向にズレているって事ですね。まぁこんなもモノって所です。


円盤は15cmなので150×3.14=471
471/360= 大体1.3mmで1度の精度です。計測時は0.25度毎、0.325mmの精度で読み取ろうと思います。


フライホイールの円周方向?外周の精度が確か実測で200μmくらいの振れがあるので、フライホイールの円周上に巻いた紙のゲージでは精度がどうなのかな?と思っていましたが、計算すると0.26度の精度不良って感じでした。
紙でもゲージでもそんなには精度は変わらないですね。もちろんゲージのセンターは回転させて合わます。
紙でもゲージでも、TDCだけ確認すれば精度に問題はない様です。

TマークとピストンのTDC実測でのTDCのズレはやや大きいかな?って感じでした。
2度が調整の刻みと考えているので、出来れば計測誤差はtotalで1度未満に抑えたいので少し気を使います。



ヨシムラのST-1Mのロブセンターと中心角のデータを入手しました。
製品中の取扱説明書には記載がある様です。

IN:ロブセンター=101° 1mmOPEN-CLOSE=25°-47°
EX:ロブセンター=110° 1mmOPEN-CLOSE=54°-14°

この数値でノーマルスプリング使用可という事だと、どういうプロフィールなのかな?気になります。

ST-1Mのデータは1mmリフトでの値ですが、純正5F0と純正ハイカムの583カムのサービスマニュアルの値は0.15mmリフトなので、今回は出来るだけ精密に計測を行ない3つのカムの作用角とロブセンターを横並びで比較できる様にしてみたいと思います。



今日はここまで。

バーイセンキュー


Posted at 2023/08/30 01:49:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年08月21日 イイね!

バルブタイミングについて考える。

バルブタイミングについて考える。バルブタイミングにおける中心角の通説って言うのがあるようです。

ツインカムエンジン 110°ー110°
シングルカムエンジン 105°ー105°

通常、普通と言われる中心角はこの辺りだそうです。


そこからハイコンプ化やハイカムにしたり、チューニングを施してハイパフォーマンスを狙うエンジンでは、2°~3°タイミングを早めるそうです。その際に少しだけインテークのタイミングの方を大きく動かすそうです。

例えば
ツインカムエンジン 107°ー112°
シングルカムエンジン 102°ー107°

これがバルブタイミングの通説の様です。
ここからプライベーター達は1°ずらし2°ずらしで美味しい所を模索したりするそうですが、大体2°変えると変化が体感できるみたいです。メインジェットに例えるならば2.5番の変更みたいなもの?1段階って感じでしょうか?


吸排気のバルブを開け閉めするタイミングの要素を簡単に考えると、

1,排気工程のクランク角度180°で排気バルブを、吸気工程の180°で吸気バルブを開けてシリンダー容積一杯まで吸排気を行う。

これが一番のキホンになるかと思います。

次に吸排気時に出入りするガスの速さ(ボリューム変化)はピストンの昇降スピードと共に変化する訳ですからピストンの昇降スピードを加味すると、ピストンの昇降スピードが一番高くなるのはコンロッドの傾きの影響があるのでATDC/BTDC共に70°~90°の範囲でMAXを迎えるようです。なので、

2,カム山の一番高くなるタイミングとピストンスピードがMAXになるタイミングを揃える。

そんな事も重要になるのかなと思います。

その次には吸排気のガスはシリンダー容積の変化に遅れてシリンダーやポート内を移動する訳ですから、

3,カム山の一番高くなるタイミングと実際にガスが移動するタイミングを合わせる

考えている事はあながち間違っては無いと思いますがこの見えない要素が有るのでバルブタイミングの設定は難しいのでしょうね。特にインテークではピストン下降による吸気が終わった後に混合気の質量で発生する慣性過給も働きますので「遅閉じ」が必要になります。

(カムとピストンのスピードと吸排気ガスの動きを具体的にイメージするのにまた時間を使ってしまいました。難しい理論は一切無いのでですが、頭の中に吸排気のイメージを作るのに労力を大量消費してしまいます。こんな事を考えているとエンジンの組み立てが遅々として進みませんwww.)


ここまであえて ”カム山の一番高くなるタイミング” なんて書きましたが、このカム山の頂点位置の事を ロブセンター(中心角) と言います。多くの場合はロブセンターと中心角はイコールとなっていますので、取り敢えずは、ロブセンター=中心角と考えます。
SR400/500のインテークの中心角はサービスマニュアルのデータから計算するとATDC102°に設定されていると分かりますので、ピストンの下降スピードが一番早くなるATDC約80°の位置からは約22°遅れた位置に設定されているようです。

ATDC約80°でピストンの下降スピードがMAXに到達するポイントから中心角を22°遅らせる設定ですが、その混合気の動きの遅れ22°を時間に換算しようとすると回転数によって変化する事に気が付きます。
1500rpmでは、1/(1500/60)/360*22=2444μS(0.00244s)
7000rpmでは、1/(7000/60)/360*22=524μS(0.000524s)
7000rpm/1500rpm=4.66倍 なので、当然1500rpmと7000rpmでの22°の時間の差も4.66倍違う事になります。
こう考えると吸気される混合気の流れのスピードとバルブの開弁位置が適切となるのは全回転域では無く、特定の回転域 と言う事に成ろうかと思います。(4輪エンジンでの連続可変VTCではこういう問題も解決出来るのでしょう)

では今回の目的に合わせた ”背圧が高い状態で少しでもトップエンドの伸び” を得ようと考えた時にどうすればよいのか?

それは、「吸気のタイミングを現状よりも遅らせる」 という事で成立するんではなかろうか??? と考えました。
当然それに合わせたダクトの短縮化などの吸気系の同調回転の変更も必要になります。


ドウでしょうか?理屈としては合っていると思いますが、、、でも実はこれ、セオリーとは逆の動かし方に成るんです。
でもIN・EX両VTCの最近の4輪エンジンでもセオリーとは逆の私のイメージと同じ動作になっています。


ドウナンデショウカ???



SRのノーマルエンジンの中心角の設定は102°ー110°とだいぶ進んだ設定に成っています。SRのエンジンは知れば知る程普通とは違う物が有ります。レーサーベース(レーサーそのまま)だからなんでしょうか?
これを105°ー107°や106°ー106°を狙って組むと良いのかも知れない。
なんてこんな選択肢が生まれると今度は初期583ハイカムなんて入れずに5F0カムで中心角の変更を行った方が良いエンジンになりそうとか、また選択肢が広がってしまいます。

今回も通説無視のオリジナル理論になりそうです。

ここ最近、バルブタイミングの事を考えていますが、慣性吸気、ピストンの移動スピード、などなど、色々な要素が絡み合う事に気が付き奥深いものだと分かりました。エキゾーストはインテークと同じに考えるとツジツマが合いませんがまた他の効果、要素が有る為です。

バルブタイミングはエンジンを組み立てる際の「ハイライト」になると思います。これを考えて組むか?マニュアル通りに組んで済ますか でエンジン組み立ての意味合いは大きく変わるのかな?と思います。



バルブタイミングが分かり易い、参考動画の紹介です。
↓↓↓




以上、バルブタイミングについて考える。でした。




No Limit ! SR.




Posted at 2023/08/21 03:56:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年08月16日 イイね!

(SR)車検整備、その後の整備。

(SR)車検整備、その後の整備。今日はこの前、お友達のSR400の車検用にリアフェンダーなどを付け替えましたが、車検が終わったのでショートフェンダー等の復元と他ちょっと整備してあげたいと思います。

では早速ステムベアリングの清掃とグリスアップから。



ここは中古車を購入したらまず初めに整備する所ですが、なかなか手を入れ難いので大変です。ココをヤルのとヤラナイのではその後のバイクライフが大きく左右される。と言っても過言では無い整備箇所です。




ステムを抜くと錆びたグリスがついてます。長年メンテナンスされてなかったようですが大丈夫かな?




打痕あり。でも打痕というよりも長年乗らずに放置された期間でベアリングが動かずに一旦錆びた感じです。大丈夫かとも思いましたが新品ベアリングに比べてゴロゴロ言うので交換しちゃった方が良さそうです。




続いて下側。こちらもベアリングのボールが当たるベアリングレースと言われるところに錆が発生していました。
上下のベアリング交換が必要です。




では交換。うちはバイク屋さんではありませんが、この位の部品だったら買い置きがあるので即日対応可能ですw。

ここのベアリングは下から長い棒を通して裏側からハンマーで小突いて外します。




外れました。



何と無く構造を理解できるかな?
作業を急ぐので説明は少な目になりますが、こんな感じで3つの部品で1つのベアリングが構成されていて、上下で2セットのベアリングでステアリングを支持しています。




ベアリングレースは車体に軽く肩口まで打ち込んだ後に自作の専用工具?で締め付けるように圧入します。フランジ面からの距離で打ち込みを管理してもいいのですが、下側のレースが年式によって10〜11.5mmくらいの間?でべアリングの入る深さが違うようです。なので締め込んで圧入が確実です👍

作業方法は今の所まだ進化中です




ミツマタ側のベアリングレースも自作の工具でナットを締め込んで圧入します。特に3型以降のミツマタでは締め込んで圧入した方が良いと思います。



どちらともDIY作業ではカチコム事が多いと思いますが出来るだけ叩く整備を減らすようにしています。
叩く作業は途中斜めになって入っても最後キチンと入れば成功。くらいの品質になりがちです。
DIYでも最初から最後まで斜めにならない様に圧入を出来たらなと考えています。




グリスは見せるのが恥ずかしいほど山盛り。




レース側にもグリスを馴染ませます。



当然ボールも組み込む前にグリスを馴染ませます。




特に上側は軸の隙間を埋める様にグリスを盛ります。水の侵入経路を遮断して錆を防止する目的です。




カバーをつけてナットを仮止めした時にグリスが漏れ出て来るくらいでいいと思います。防水が効く証拠です?。




ダブルナットで締め込みます。かっくん病の予防のため標準よりも強く締め付けています。
この辺は経験と勘でやっていますが 2.5〜3kgくらいだと思います。少し渋すぎるくらいが狙いです。




ここのダブルナットの構造は弱く整備し難いので、この様なシングルナットに変更するカスタムパーツもあるので交換するのもいいと思います。こちらの方が増し締め時に手間が掛かりません。




トップブリッジを差し込んで元に戻したらステムのメンテナンスは完了です。

なんて簡単に言っていますが、走りはだいぶ変わると思いますのでご期待下さい。




こちらはお役御免のベアリングです。写真だけ載せておきます。


次回入庫の時はフロントフォークのオーバーホールをしたいですね。


続いてはリアフェンダー周り。




レンタルしていたチェーンカバーは外しました。しかしこのままだとチェーンのオイルがショートフェンダーとシートフレームの間に跳ねてしまいます。
そこにウインカーとテールランプの配線が通っているので汚れちゃうので、



何と無く汚れ難く?しておきました。
でもシートの裏にはオイルが跳ねるのでチェーンカバーはつけた方が宜しいかと。


あとカスタムしてあるテールとウインカーの配線ですが、配線の色が独特で今回間違って繋いでしまったためヒューズを飛ばしてしまいました。



テールは黒白がマイナス。



ウインカーは緑がマイナスで、黒がプラスです。

繋ぎ直しやカスタムする際はお間違いのないように。

(本当はボディーアースを使うのは点火系の電気回路だけにしたいので灯火類のマイナスをボディーに繋ぎたく無いですが、カスタム用の灯火類を使用する場合は仕方無しかな
)



因みにヒューズはバッテリーの配線のコネクターに付いています。

あとは



アクセルが少し重たかったのでアクセルケーブルの取り回しを変更しました。この辺り3型は少しコツがいるみたいで難しいです。


取り敢えずバイクを購入したら行った方が良い整備の

「序」

完了です。





記念撮影

1型仕様VM 400
2型CV SR500
3型TPS付き400
5型 夏はタンクが暑すぎて乗れない Fi
が揃いました。

5型に比べると3型TPS付き400は高回転がパワフルに感じます。しかも5型よりも実用でエンジンが掛けやすいです。よくネット上で女の子にSR400は勧められるか?みたいな話がありますが3型がオススメと思います。始動性が良くエンジンに変な癖がありません。その対局は1型VMになるかな?
始動に関してはBST34よりもBSR33の方が良く出来ているように感じます。BST34の良いところは負圧バルブ全閉時の開口面積がより小さい所で、(負圧のセッティング次第で)アイドリング回転付近まで負圧バルブでのコントロールが効きます。BSR33はその領域は捨てて他の性能を伸ばした様です。なので全閉時の開口面積が大きめに設定されています。
5型は私の愛車であるSR500CVの半分くらいの加速ですが、〜3000rpmのフィーリングがそっくりです。ベビーSR500CVって感じです。でも温まるといちいちエンジンが掛からないです。←ウチの5型だけかな?


オノオノ違うバイクで、似て非なる物と言う感じです。

エンジンが少し違うだけでこんなにも違うバイクになるんだな。



SR。 全然飽きません。



Posted at 2023/08/16 17:28:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年08月11日 イイね!

(SR)エンジンを抜いたバイクの移動時のチェーンの話

(SR)エンジンを抜いたバイクの移動時のチェーンの話今日は暑かったですね。もう金星に移住した方が涼しいのでは無いか?なんて思いました。
温暖化を通し越して「高温化」なんて誰かが言っていましたが、本当だなって感じです。


手狭の軒下でバイクを整備したりエンジンを組んでいたりしているんですが、狭いのに更にバイクを一台増やしてしまったのでバイクを出すのに先に他のバイクを出してからとか移動が発生するので面倒臭くなってしまいました。




今日はそんな中で「コレは有って本当に良かった!」
というアイテムを紹介します。

それはこちら。
↓↓↓



エンジンを抜いた時にフロントスプロケットの代わりにチェーンを支持してくれるチェーンスライダーになります。

こんな感じで装着します。
↓↓↓


ヒモを結んで引っ張るだけなので車種を選びません!。
コレがあるだけでエンジンを抜いて移動出来なくなってしまったバイクの車体を移動できる様になってしまいます!!(すごい便利なんだけど伝わるかな?)

動画でもどうぞご覧下さい。
↓↓↓
https://youtube.com/watch?v=2v59dd6OK6U&feature=sharec

良い感じじゃ無いですか? 撮影前にもう少し紐を引っ張っておけば良かったかな?とも思いますが、車体に傷を付けずに安全にバイクの車体を移動できます。

チェーンが邪魔で動かせない車体を押し引き出来るだけで、手狭の軒下ガレージの作業性がだいぶ改善されます。



メルカリにて販売中です笑 ↓↓↓

https://jp.mercari.com/item/m38892982500

https://jp.mercari.com/item/m13424061406


以上、宣伝でした。


Posted at 2023/08/11 23:05:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2023年08月06日 イイね!

(SR)583 カムプロフィールを調査した件(5F0との比較)

(SR)583 カムプロフィールを調査した件(5F0との比較)前回は5F0カムの、88年からfinalまでのカムプロフィールを調査しました。

今回は583 初期型ハイカムの調査を行いたいと思います。

前回のブログは
https://minkara.carview.co.jp/userid/2092714/blog/47132036/
↑こちらに成ります。


準備と想定する精度などは前回と同一です。
では結果からサラッと逝っちゃいます。




サクッとインテークのリフトを見てみました。
最大リフトは 10.24mmでした。新品の583カムと新品の583ロッカーアームの組み合わせでの結果です。(測定はn1)

5F0カムの最大リフトは9.69mmだったので、+0.55mmとなりました。
大きいのか? どうなのかは???

作用角はサービスマニュアルより
開き BTDC 44°
閉じ ABDC 68° となっているので 292°と算出できます。




作用角が292°となるリフト量を見ると大体250μmリフトの時でした。
今回もバルブクリアランスは0mmに設定しています。標準のバルブクリアランスが0.1mmなので計算すると、150μmリフト相当になります。
これは5F0カムの時と同じです。

1mmリフトでは、247°の作用角に成っていました。。。

5F0カムのサービスマニュアル上の作用角は284°
583カムのサービスマニュアル上の作用角は292° と+8°ですが、

1mmリフト時で比較すると、

5F0カム →245°
583カム →247° +2° しか変わりませんでした。

583カムはサービスマニュアル表記の作用角の割に、実の作用角が少なかったです。
新品を購入したのに残念な感じです。


ST-1は252°なのでその差は5°のなんですね。(5F0とST-1の差は7°)

1mmリフト時の作用角としては5F0と比較して大きくは有りませんでした。



次はエキゾーストカムです。




最大リフトは 10.31mmでした。

5F0カムの最大リフトは9.8mmでしたので、+0.51mmとなりました。


エキゾーストの作用角はサービスマニュアルより
開き BBDC 76°
閉じ ATDC 36° となっているので 292°と算出できます。




作用角が292°となるリフト量を見ると大体300μmリフト時でした。
標準のバルブクリアランスが0.15mmなので、150μmリフト相当になります。
これも5F0カムと同じくノーマルカムの作用角の表記は150μmリフト時の値という事が分かりました。どちらもランプの終わり、リフトの始まりの起点の所を基準としているようです。

1mmリフト時の作用角は、248°と成っていました。
ST-1が248° 、5F0は241°でしたので、ここはST-1相当で5F0から+7°で大分広い作用角に成っています。




583カムと5F0カムのプロフィールを1枚のグラフに重ねました。
濃い赤が 583カム、薄い赤が 5F0カムに成ります。
エキゾーストカムの7°の優位点を赤の両矢印で指示しましたが、フルスケール720度のグラフ上では僅かの差に見えます。
ですがこれで5F0から+7°でST-1相当です。




583カムのインテークは、5F0に比べるとリフトの始まりから急激に?立ち上がってリフトの面積(左右の幅)が拡張されていて、吸気のリフト面積で言うとかなり拡大されている事が分かります。
先程までのエキゾーストの+7の作用角拡大との比較をすると、インテーク側の拡大のさじ加減が大きな事が分かるかと思います。

583カムは、インテークバルブをガツンと立ち上げる(リフトさせる)特性の様なので、1mmリフト時の作用角の表記以上に実際の開弁面積を得られる特性の様です。
5F0カムでエンジンを運用していてもインテーク側から異音が始まりますが、583カムはインテーク側のプロフィールが更に過激なので?異音には悩まされるかも知れません。バルブクリアランスは限界までツメツメで調整するのが良さそうです。


纏め

一覧にするとこんな感じ



ここまでやって、やっとYOSHIMURA ST-1と、5F0と583カムが横並びで見れる様になりました。(それでもスペック上だけですが)


ここまで記述はしていませんでしたが、バルブの中心角のズレはSRの場合ロッカーアームタイプなので、作用角の1/2として最大リフトで確認するとリフトが非対称の為に2°程ズレるようです。
なので開き始めと閉じ終わり?のタイミングを確認する必要がありました。
ノーマルエンジンをサービスマニュアルの組み方で組んだ時にバルタイのズレは有るので調整するのですが、どれ位ズレているか?は内緒ですw。エンジンを組む時に確認してみて下さいね笑。



比較グラフ




1,5F0カムから583カムへの変更はハイカムとして使用するに値するプロフィールの変更がある。(のかも知れない。。)

考察、
583カムは 5F0カムに比べてバルブのリフトのグラフの立ち上がりが急激に立ち上がる。どういう作動になるかというとリフト初めから高い加速度でバルブを開くと言える。
よって、リフト量と開弁時間を掛け合わせてTOTALの開弁面積を求めると、5F0から大きく拡大されている。特にオーバーラップ時の1mmリフト以上の開弁面積で比較すると大きく変化があるように見える。

カムプロフィールが5F0に変更に成った88年は厳しい騒音規制が導入された年なので、性能の低下を最小限に、バルブの打音を低くしたいと言う目的があったのか?オーバーラップを少なくして吸気音の低減を狙ったのか?
特に5F0はインテークバルブの開け始めのスロープがなだらかに改善されているように見える。逆に583カムはそこが原因で音が出るのかも知れない。
85年に583カムとロッカーアームに材料の変更があり、85-88年までの1JNカムと言うのが存在していたけれど、多分摩耗対策での材料変更なので、カムプロフィールには変更が無かったんじゃないかな? サービスマニュアルを見る限りではそのように感じます。


ST-1のプロフィールも重ねてみたいですね。ST-1は583カムより1mm以上リフトが高いので、さらに急激なグラフの立ち上がりをしていると予想がつきます。

どなたか私にST-1M奢って下さいwww。




蛇足ですが、5F0カムから583カムへの変更で出力にどの位影響があるんでしょうね?



カムのプロフィールの重ねグラフからイメージして、何の根拠もないフリーハンドのパワーカーブを作ってみました。



このリフト量の絵に合わせた感じで作っただけですが、大きさからザックリで計算して6%の影響代でした。そんな事しなくても10mmくらいのリフトが0.5mmくらい増えたので5%の向上しろ?かも知れないですね笑。
ドオなんでしょうか? やって見ないと分かりませんね。




Enjoy!SR



Posted at 2023/08/06 14:51:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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「[整備] #SR500 輸出用ハイコンプと言われる「583-02」ピストンの上手な?使い方 https://minkara.carview.co.jp/userid/2092714/car/2422595/7482416/note.aspx
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