慣らし運転をやれという明記は無い
86(穹)ですが、折角の新車なので
慣らし運転しています。長い付き合いになる予定ですのでしっかりと手を掛けて行きたい訳です。
1年半前にR6(蒼)の慣らし運転をしており、その時の距離/回転数を参考に86(穹)の慣らし運転をしていますが、R6(蒼)の場合は
1000kmまでは最大回転数の50%、
1600kmまでは60%の回転数になってました。
※R6(蒼)は慣らし運転の指定があった。
それを当てはめると
1000km/3725rpm、1600km/4470rpmになります。
で、86(穹)の走行距離が1000kmを超えました。(1087km)
1000kmを超えたらやらないといけない事があります。オイル交換です。
さて、
やらなきゃいけないオイル交換と言ったら何を思い浮かべますか?
って言って「エンジンオイル」ってだけ答える人は30点。
エンジンオイルをきちんと交換する人もある意味少ないっちゃ~少ないんですが、存在知ってる?って聞きたくなるのが
ミッションオイルとリアデフオイル。
ディーラーとかでも、ミッションとリアデフって省略され気味というか
存在しないような雰囲気にされてません??エンジンオイルはメンテナンスパックとかにも入っているけど、この2種は何時交換するの?ってくらい出てこない。
車検とかで「エンジンオイルどうします?」って聞かれることはあっても、「リアデフオイル交換しましょう」なんて言う営業は
まずいない。
まぁエンジンオイルに比べりゃ交換サイクルは長いのですが・・・。
エンジンと違って歯車が噛み合って力を伝達している部品ですから、きちんと交換しないとダメですよ。(基本的にフィルターもないですし)
って事でのっけから長くなりましたが
「エンジンオイル、ミッションオイル、リアデフオイル」の3種を初期交換します。
まずは
エンジンオイルから。
エアロの所為もあってかなり
下のクリアランスが少ない86(穹)さま。
どう見ても
家庭用ではない長崎ジャッキ様(笑)はそんな隙間にもスイっと入ってくれます。
86(穹)のフロントジャッキポイントはココ。カバーの隙間から顔を出している青い部分。
インプレッサよりも手前にあって目視しやすくて良いですね。
※インプレッサはアンダーカバーの後方にあった
純正で立派なアルミのアンダーカバーが付いてます。
固定も中々厳重でクイックファスナー7コ、ボルト12本で固定されています。
サービスホールがあるので、アンダーカバーを外さないでもオイル交換はできます。
まぁ外すんですけどね(笑)。下回りを見物しておきたかったので。
ミッションオイルの交換もあるので一緒にミッションカバーも外しておきます。(これはグラスウールを固めたような素材でできてます。)
で、しばらく下に寝っ転がってエンジン周りを下から鑑賞タイムです(爆)
あ~はいはい。殆どEJ20と同じですね。
大体どこを見ても見慣れた感じがあります(笑)
GT Limitedはフロアアンダーパネルも付いているのでかなりフラットな下回りになってます。
余談ですが、86(穹)の
エンジンマウント・・・インプレッサと99%くらい同じ部品っぽいんですよね。
インプレッサで使っていたカーステーションマルシェのロワードエンジンマウンティングキット。インプレッサ用の強化マウントと一式で
86(穹)に付くんじゃね?ってずっと思ってます。
唯でさえ重心の低い86(穹)。インプレッサよりも大幅に低いエンジン搭載位置を更に下げる事ができるとしたら・・・。
ぱっと見た感じ、10mmくらいは下げる余裕はありそうです。(でもフライホイールのクリアランスを見忘れた)
なんて。
※そして何の因果かGDB-Fで採用されていた液封マウントが86(穹)にも採用されている・・・。
インプレッサと大きく違う部品。ステアリングラック。13:1のレシオは同じですが、電動パワステなので油圧ラインが無いシンプルなラックが付いてますね。
スタビもどこに付いてるんだと思ったら、こんな上に付いてましたね。
インプレッサとパっと見の形がそっくりなロアア-ム。インプレッサはアルミでしたが、86(穹)は鉄折りですね。取り付け部分の形が違うので
流用はできなさそうです。
あんまり見すぎても先に進まないので、そろそろ本題のオイル交換へ戻ります。
エンジンドレンは14mmのソケットで回すだけ。
10W-50の粘度に見慣れた私にはサラッサラすぎるオイルが排出されます。
5W-30くらいでしょうか。
思っていたよりも綺麗ですね。金属粉が殆どというか全くと言って良いほど無いです。
R6(蒼)はがっつりキラキラオイルでしたけど、トヨタの・・・いやスバルの工作精度が良いのか、ヤマハの精度が悪いのか。
※R6(蒼)はバイクなのでエンジンとミッション兼用の所為だと思われるが。
オイルフィルターも上にあるので、交換が簡単です。
オイルの一滴も垂らさずに交換できるとか感動です。インプレッサは下でしたからフィルターを緩めるとオイルまみれになる。
入れるオイルはインプレッサで使用していた
ZERO SP 10W-50の在庫があるので使用します。
86(穹)に10W-50はちょっと硬いかも?と思いますが、まぁ同じ水平対向ですし。
86(穹)は
5.4L使うので、1缶(4.5L)だと足りないので2缶目をちょっと使います。
次は
ミッションオイルです。
フィラーとドレンの2つボルトがあるので、フィラー→ドレンの順番で開けます。
(ドレンを開けてからフィラーが開かないと悲惨です)
しかし、インプレッサよりも奥(車両後方寄り)にボルトがあるのでアクセスしにくいです。
インプレッサは上に投入口があってエンジンルームから入れますが、86(穹)はサクションガンでここから入れます。
ミッションオイルは想定してたくらいの感じでした。
結構キラキラしてます。そんなに酷くはないですけどね。
トランスミッションはかなり負荷の掛かる部品ですので、オイルはきちんと管理してあげたいですね。
エンジンオイルみたいにガソリン希釈やブローバイ汚染などの影響は無いですが、
単純なせん断力が強く働くので、オイルの分子構造が切れていき性能が落ちていきます。目で見てどうこうって分かりにくい劣化なので時間や距離で管理するべき所です。こうして金属粉が発生してよろしくないってのもありますし。
ドレンボルトの磁石には結構鉄粉が付いてました。
オイルはインプレッサでお気に入りの
WAKOS RG8090R 80W-90です。
ミッションとリアデフで4Lあれば余ります。
写真撮らなかったけど、オイルサクションガンでフィラーから溢れるまでオイルを入れます。規定量は2.2Lですが、2.3Lくらい入りました。
最後は
リアデフオイル。
ジャッキはリアデフに掛けますが、リアデフがかなり奥まったところにあるので、ジャッキがかなり刺さります。
基本的に上げ方はインプレッサと同じですね。
ジャッキアップついでの
鑑賞タイム。
前後ストラットが馴染みでしたが、86(穹)は
リアダブルウィッシュボーンです。
これキャンバーどこで調節するん?トーは偏芯ボルトがあったけど、キャンバー側に偏芯ボルトは無さそうだった。
後ろから下面を一望。
整備性を犠牲にすれば、もっとフラットにできる余地はありそうですね。
さて、リアデフに戻って。こちらもミッションと同様にフィラーとドレンの2つボルトがある。
まさかの赤いオイルが入ってました。
で、ドレンボルトにはすっごい鉄粉が。
トルセンLSDですが、歯車の化け物みたいな構造ですからね。
オイルパンに受けた廃油は底に汚れが沈殿してました。
オイルサクションガンで注入。
リアデフはオイル容量が
1.15Lと少ないので、気にしてあげないといけません。
ということで、エンジン/ミッション/リアデフのオイル3種を新車1000km時点(1087km)で交換しました。
エンジンオイルが思いのほか綺麗だったのは意外でしたが、ミッションとリアデフは思っていた通りの状態だったので交換して正解でした。
「初期交換が特に推奨されていないから」ってミッションとリアデフのオイル交換をしないでいるとどれだけ負担を掛ける事になるのか・・・金属粉だらけのオイルをギアで磨り潰してギアを磨耗させて次の金属粉を出して~って無限ループ。研磨剤で潤滑してる状態ですよ。
エンジンオイルもそうですが、自分の目でどういう状況なのかを見て知っていないと危機感も管理しようと言う気も起きないですからね。問題意識がなければ何もしないのが人間というものです。
まぁみんカラ見てるような人は大体大丈夫な人達なので、ここで私が言っても肝心の大丈夫じゃない人達は何も変わらないのですが・・・。
何もしないで車を壊すのも自由ですが、「知らないから対応できなかった」のと「知ってて対応しない」のは意味が違うと思ってます。「知ってて対応できる」が一番ですね。
ま、
知らない人も知ってる人ももうちょい油脂類に目を向けてあげましょう。ってことで。愛車のコンディションを維持するのは他人ではなく自分です。
→OMEKE→
2017年に買った長崎ジャッキ。小汚くなってきたので拭き掃除しました。
ちょっとは買った当初の鮮やかさに戻ったかな。
狙った訳ではなかったのですが、図らずともジャッキと車が同じ色になりました(笑)
このジャッキで整備してる所をみられたら、「この人どんだけこの色好きなんだよ」って思われそうです(爆)
※ジャッキは色で選んだ訳じゃないですよ