86/BRZではあるあるネタと言われるクラッチ異音についての予防対応です。
クラッチを切るためのレリーズフォークのピボット部のグリス切れによりクラッチペダルを踏むとギコギコと異音が出るケースがあるようです。
とはいえ後期型では対策されたのか、あまり異音発生は聞かない気がします。
しかし部品が変わっている訳でもない(フォークもピボットも部品品番は同じ)ので、グリス塗布量を増やした。…とかだと思いますが。
まぁ、機械的に考えてみれば定期的にグリスアップは必要な部分ですので、異音が出る前にグリスアップしてみようかという訳です。
部品はこれ。
上側はレリーズシリンダーの先端(プッシュロッド)が当たります。
下側はクラッチハウジング内部のピボットが当たります。異音がでるのはココのケースが多いようです。
実車でどこにあるのかというと。ココにあります。
近づいて。ココです。
広いエンジンルーム。何処からアクセスしても最も遠い所です(爆)
真上には退かせないホースもあって作業性は非常に悪い。
レリーズシリンダーを外してみるとグリス自体は結構盛ってあったっぽい。
ここはグリスアップが簡単な所ですね。
ダストブーツをはずして中の確認準備です。
鏡で中のピボット部を確認。(レリーズフォークは遊び分動かしてピボットとは少し隙間が空いた状態です)
黒いモコモコが古いグリスですね。
で、ここにグリスを塗りたいわけですが、今古いグリスがあるピボットの外側に塗っても意味がありません。
ピボットとフォークの当たり部分に塗布しないと。
指とか棒とかの先端にグリスを乗せて塗ろうとしても、奥に入っていかないのであまり意味ないんですよね。
ピボットとフォークは殆ど隙間ができないので、グリスを詰める。ってのが難しいクリアランスです。
一応、指と棒の両方試しましたが、場所も作業性も悪くイマイチでした。
どうやろうか考えた結果、プラスチックシリンジで注入することに。
これが大正解。そもそも目視できない所なので指とか棒だと目的の場所に触れるのも大変ですが、シリンジならレリーズフォークに沿って突っ込むだけ。
簡単かつ無駄なく目的の場所にグリスを注入できました。
レリーズシリンダー側もグリスをたっぷりと付けて復旧しました。
※使ったグリスはWAKOSのハイマルチグリースNo2。
これで作動確認してみると、動きがよくなった(滑らかに)感じです。
異音は有りませんでしたが、3年半で新車時のグリスも効果を失いつつありました。
ここは定期的にグリスアップした方が良い所ですね。
しかし、こんな作業でも場所が悪すぎですね。
どこからアクセスしても遠い、狭い、目視できない、と素晴らしい環境(笑)
※インプレッサも似たようなところ(インタークーラーを外してアクセス)にありましたが、レリーズフォークの上に何も無い状態になる事と、車幅が少し狭いのでアクセスはもう少し楽でしたね。
ミラー、ライトで両手が塞がると「どうやってグリスを…」って状態。手が2本では足りません。
なので、ミラーを固定してライトとグリスに集中しましたが、そもそも手を伸ばすとミラーが自分の手で見えない…(爆)
シリンジでいけるじゃん。ってなったらミラーで見る意味もなくなりましたが。
ということで、クラッチレリーズフォークのピボット部のグリスアップでした。
<おまけ>
インプレッサ(GDB-F)のやつ。
レリーズフォークの支点はそもそもピボットではなく、しっかりシャフトが通ってます。
クラッチ容量が大きかった事もありますが、やはり力のかかる所は一点集中になるピボットではなくシャフトが良いですよね。
ちなみにインプレッサはプル式、86はプッシュ式なのでレリーズシリンダーの向きが逆についているのが大きな違いですね。
※プッシュ式が多数派、プル式は一部ハイパワー車が採用する事が多いです。
Posted at 2023/07/01 19:59:07 |
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