
なんかアラームの音がする。…なんでだ?と、寝ぼけたアタマで思った次の瞬間、ああ、ラリーじゃないか!と一瞬で覚醒しました。
昨夜は、ラリーショーのあと、ばったり会ったみん友さんらと、夕食をご一緒させていただいた後、基地には帰らず、音更で温泉に入ってから、陸別まで移動して、道の駅でエスクのベッドキットで車中泊でした。基地から陸別へ向かうと、3時起きになってしまうので。
さすがにテンション爆上がりのラリーショーの後に、2時間の移動で、陸別到着は23時半。ベッドキットに横になったとたん、スイッチが切れたのです。(笑
リクベツSSへは、駐車場開場と同時の6時半に着いてみると、なんと既に30台ほども並んでいます。おそるべしラリー1によるデモラン効果。
駐車場前の広場には、なにやらあまり見たことのないピックアップトラックが。これ「タンドラ」のFCEV仕様で、プロトタイプなはず。ちゃんとナンバーが付いているとは言え、これをなにげに持ち込んでくるのが、すごい。牽引しているキャンピングトレーラーは、モリゾウさんとユハ・カンクネン氏の休憩スペースでしょうね。
後方の大型トレーラーは、ルーキーレーシングのトランポなので、ヤリスRally1を搬送してきたものでしょう。なんて贅沢な積車なんだ…。
ステージへ上がってみると、既に貼り物組合の方々も集結していて、顔なじみのみなさんと会えたのも、嬉しいことでした。
昨年は、奥のEエリアに陣取ったら、お昼を買いに行く時間がなくなったので、今回はおとなしくFエリアで観戦。
ありがたいのは、午前中から降る予報だったのに、この青空。よほどの晴男/晴女がいたのか、アイセロチームの「天晴Tシャツ」効果か?(笑
今回の00カーは、なにかキャリアとアンテナらしきものを積んでいます。中継用なのかなあ。
0カーはおなじみ、大井こずゑ姉さん。
最初は国際クラスから。全日本戦なのに、国際クラスがある理由がよくわかりませんが、でも、ないとこんなシトロエンC3-R5なんて希少車や、いつもの方々の走りが見られないので、ありがたい限り。
毎度おなじみフユネン選手は、息子さんと親子クルー。そういう時代になったんですねえ。
そしてJN-1クラスは、なんと言ってもこの方。ヤリ・マティ-ラトバラ監督…ではなく、今回は選手。
ちなみに同日、ギリシャではWRCアクロポリスをやっていたんですが、それを放り出して北海道に来るってすごい。…チームオーナーのモリゾウさん自ら誘ったと言え、そのモリゾウさんごと来ていたことからも、どれだけ力が入っていたのかわかります。
絶賛開発中のGRヤリス・ラリー2は、勝田選手のそれと仕様が違うのでは、という噂ですが、それにしても同じGRヤリス・ラリー2で、キロ1秒以上の差をつける、ぶっちぎりのタイムを出してしまうあたり、 元WRCトップドライバーの走りは、さすがという他ありません。
北海道はあまり得意ではないらしい、ヘイキ・コバライネン選手ですが、フィンランド対決となった、今回は迫力の走りを見せてくれました。コドラの北川選手、ギャラリーコーナーでは、いつものようにしっかり手を降っています。(笑
そして負けじと激走する勝田選手。熟成も進んでいるようで、スピードも乗ってきており、今後が楽しみな1台です。
新井選手もニューマシンで、インギリギリを突く、渾身の走り。
奴田原選手は、得意なリクベツとあって、相変わらずJN-2では図抜けたタイムを出しています。まだまだ切れ味鋭いドライビングは健在のようで、ラリー2に乗せたら面白いだろうなあと思う、ドライバーの筆頭です。
我らがたくろー選手/山田選手。得意のリクベツで、魅せてくれます。
今回、個人的に琴線に触れた1台が、これ。XCRクラスの70ランクルです。全日本戦に70ランクルって。ふつーはオフシャルが引き上げ用に使っているくらいしか見ないけど。(笑
2本目のSSが終了し、この隙にと陸別名物鹿カレーを買い込んで、食べ始めた時です。ゴール地点で、図太いエンジン音が聴こえたと思ったら、なんの予告もなしに、いきなりデモランが始まったではありませんか!しかも、これまで見たことのない、リクベツロングの逆走です!
かわねこだけではなく、周りのギャラリー全員が気を抜いていただけに、みんな大慌てでカメラを用意。「ないわー、アレはないわー」の声があちこちから上がります。(笑
直前までMCをしていた、まのめっちも何もアナウンスしなかったので、おそらく本人も聞いていなかったのではと。モリゾウさん、サプライズが過ぎます。
先行は、ユハ・カンクネン氏。写真見て気づきましたが、こちらのヤリスはWRカーなんですね。考えてみれば、WRカーが走るところを見られる機会は、そうないことなので、実に貴重だったかも。
後行のGRヤリスRally1のステアリングを握るのは、モリゾウさん。これもおそらく、初年度モデルではと思われる、ダクトを外したらしい跡があり、これもまた、めったに見られないものです。
上がって行ったと思ったマシンは、すぐに戻って来ました。考えてみれば、競技車と違ってナンバーのない、デモラン車は公道を走れないので、スタート地点まで、コースを逆走するしかないわけですが、それもまた、ファンサービスになっているあたりがにくい。
それにしてもカンクネン氏。現役だった頃のマシンは、GrAだったはずなのに、見事に乗りこなすあたりは、さすがレジェンド。あの時代は、現在のようにキッチリレクチャーと練習を経ての走行ではなく、予備知識ゼロでいきなり「乗れ」と言われて、乗りこなす対応力が必要だったと聞くので、このくらいは朝飯前なのかもしれません。
1往復して終わりかと思いきや、2往復も走ってくれたうえに、なんとその後ギャラリーエリアまで移動して、そのままトークショーまでしてくれる大サービスぶり。
ちょっと残念だったのは、音響が不調で、離れたこちらまで声が届かなかったことですが、そんなのはちいさなことに思えるほど、やはりラリー1の迫力は別格と言って良いものでした。
かつてのラリージャパンを知っている世代にしてみれば、あのリクベツに世界最高峰の咆哮が響き渡り、マシンが疾走すると、あの当時の興奮が鮮やかに蘇ります。こんな日が再び来るなんて。
選手のみなさんには申し訳ありませんが、これでもうお腹いっぱい。
3走目がスタートする頃には、さしもの空も怪しくなり、時折ぽつりと落ちてくるものがあります。
なので、JN-1の数台を見たところで撤収。もちろんカッパは持ってきているのですが、もう既にエネルギーを使い果たした感があるので。(笑
しかし帰りには、名物のダンボール看板を見なくては気が済みません。
タイミング的に悪く、XCRクラスの方々がスタート待ちをしているところだったので、じっくり撮るわけにいかなかったのですが、ボード健在なのを確認できただけでも満足です。
そして案の定、帰途についた頃には、しっかり本降りに。雨が降ろうが雪が降ろうが、夜討ち朝駆けで観戦していたのは、若い頃の話になってしまいました。(ぁ
-つづく-