巡り会いと、所謂運命というかタイミングのような「縁」

縁、というものは面白い。


人間は分相応とも思うし、縁があるか無いかというものもある。
そも、自分のような人間は極めて自意識が希薄で、どこかに所属していたり自然の法則のような何かに身をゆだねることの方が多いのだけど。

縁がある、と言う言葉には極めてシンパシーを感じる。

どんなに頑張ってもすれ違う時、それは努力では絶対に縁がないということ。
放置してても向こうからすり寄ってくる縁もあれば、どうにか頑張れば手に入る縁もある。

んなもんだからさっぱり拘りは捨てて、とりあえずどうにかなるだろって言うスタンスもありだと思う。
今の自分が悪いのか？それとも今の縁が悪いのか？
だからといって、悪い状況を打破するのに努力を惜しむコトはない。

というよりは、悪い縁というのも逆にあるんで……それがぎしりときしむように重なったならもう丁寧に階段を上らなければならない。
薄皮を一枚づつ、これでもかというくらい丁寧に剥がしていくような、綿密かつ時間のかかる作業。
今、自分の仕事はそう言う段階にある。
全て八方ふさがり、でも、全ては終わらせなければならない。んだから、やるしかない。
逆の言い方をすれば、もうまっすぐ何も考えず丁寧に歩くしか方法がない。
なら全力でやるだけ。

逆に、ほっぽいといてもすり寄ってくる良縁は、ありがたく感謝とともに慈しむ。
そう言うモノなんじゃないかと。

んだから毎年神前で拝む訳だし。
ここは神の住まう地、いずこにも神がおわす国。
１０月には神は島根に集まり、酒を酌み交わしながら人間の「縁」を紡ぐという。
最もエントロピーの低い状態に世界が収束する、というのは「閉鎖的な時空間」における間違った解釈で、実際には自らが凝集することもあるのだ。
そうすることで宇宙が生まれたとする説もある。

エントロピーは常に増大するとは、限らない。

運が良ければ手に入るモノがあるのかも知れないと考えると随分楽なものだ。

車と共にあった縁は、間違いなく今の自分を支えている。
車に感謝をしたくても、感謝する相手は結局神様ってことになる。

日本の神は「絶対神」でも唯一でもないから、車を生み出してくれた神様に感謝しなければならない。

車を与えてくれたことに。
フルバケを与えてくれたことに。
高回転NAを、市場に与えてくれたことに。
キカイという別の生命体を生み出してくれたことに。

Amen