
9月に入って、もうお盆の話なんて、記憶の彼方と言える昔のことになってしまい、まったくもっていまさらですが。(笑
まあ気は心で、お盆のぶらり旅の話など記してみます。
この何年か、北海道の盆休みと言えば「雨」がついて回っています。
振り返ると、盆休み中に降られずに済んだことのほうが記憶になく、盆中ずっと雨、とか、そのため仕事に駆り出される、なんてことも多いここ近年。
なので、もうあまりアテにはしなくなってしまいましたが、それでも基地でゴロゴロして、この連休を逃すのも耐えられないので、やっぱり旅に出ることにしました。
かわねこは今回、11日から16日までお休みで、15~16日は千歳に行くことが決まっていたので、11日は上士幌町に、みん友さんとバルーンフェスティバルを見に行き、12日から出発。
本来であれば、シェルパくんにテントを積んでツーリング、なのですが、とうとう盆前に修理から帰ってこなかったので、相棒がエスク一択なのがちょっと残念。(さすがにあ~るくんでは行かない)
とは言え、出発時は小雨が降る中だったので、若い時ならさて、この雨の中なら、たとえシェルパくんがいたとしても、日和ってエスクで出かけていた、に3000点、なんですが。(笑
案の定、狩勝峠も濃霧です。まあ、今回天気は二の次、このところ出番が減ったエスクで、ロングドライブを楽しめればいいので、それでも良し。
行き先は、ぶらり旅なのでいつものことですが、決めていません。ただ、なんとなく北へ向かい、稚内に行ければいいかな、くらいの漠然としたもの。ラゲッジルームにはテントを始め、野営ギア一式を積んであるし、車検後にベッドキットも復活させているので、宿泊の心配はないのです。
その昔、GSFが現役だった頃は、盆休みによく稚内を目指していました。当時、仕事でほぼ全道を回っていたので、どこへ行っても仕事がらみの場所が多く、唯一仕事で行くことがなかったから、というのが、稚内を目指す理由でした。
今回は相棒がエスクなのと、ぶらり旅なので出発前にろくに天気予報をチェックしておらず、どうやら台風が北上しているらしい、くらいで、好天は期待していなかったのですが、北上するにつれ晴れ間が見えて、夏らしく暑くなってきたのは、やっぱり嬉しいものです。
滝川から、かつてはエゾサマーラリーの開催地だった浜益を目指すと、懐かしい思いがこみ上げました。浜益時代のエゾサマーラリーは、ギャラリーのホスピタリティが地区戦と思えないほどの高さだったのに加え、海沿いで夏らしい雰囲気がたっぷりのラリーで、とても楽しかったですね。
そう言えば11年前、エスクが就航して最初のドライブも、浜益から羽幌まで北上したのでした。
そう、日本海側に出ると、ここから稚内までは、ほぼ海沿い。水平線を眺めつつ、夏の雰囲気を楽しめるのも、ツーリングに出ていた理由のひとつでした。
順調に北上して、留萌でお昼になりました。せっかくのお休み、ちょっとだけいいものを食べたいなと、知っている店を訪ねたものの、1軒は店外に10人以上の行列(この田舎ではふだんあり得ない)にびびり、もう1軒も、入り口の張り紙に「スタッフが休みのため、メニュー限定」とあり、ここもまたウエイティングだったので、パス。
しかたないので、小平までさらに走り、海沿いにあるお店へやってきました。駐車スペースには20台ほどもオートバイが並び、看板が置いてあったので、入れないのかと思ったら、お店利用者以外駐車禁止の看板でした。ここのすぐ裏の海側がビーチなのです。
実はここ、以前、仕事関係の方に連れてきてもらったことがあるので、寄ってみたのでした。
ラーメンが評判だそうですが、なぜか限定10食で、それ以前に30℃超えの気温に、エアコンのない店内では、ラーメンはもとより、カレーもちょっと遠慮したい。
なので、味噌カツ定食をオーダー。
分厚いのに、柔らかくて味わい深いとんかつに、味噌ダレがよく合います。忘れていましたが、ごはんもデフォルトで大盛りなので、すっかりお腹いっぱいになってしまいました。
ただ、食べ終わってからも汗が止まらず、今日イチ汗をかいたのがここ。(笑
食べていると、後から来たお客さんに女将さんが、もう完売したので閉店なんですと告げていたので、どうやらラッキーにも滑り込みだったよう。
お店を後にし、気分良く海沿いを北上していると、このあたりで昔、野宿したなあ、とか、冬にテラノで来たっけ、など、思い出がよみがえるのは、年なんでしょうね。
ドライバーだけでなく、エスクにも給油したので、あとは走りを楽しんだせいか、気づくと天塩町に到着していました。
時刻は16時過ぎ。夏の陽はまだ高く、もう少し走ることもできました。
しかし町外れにある、鏡沼海浜公園キャンプ場がちょっと気になっていて、行ってみることに。
実はこの近くにも、以前仕事で年に2回ほど来ていたのですが、その時に、このキャンプ場の雰囲気が良さそうだなあと思っていたのです。
すぐ横は天塩漁港なので、海沿いだけれどあまり海っぽくはありません。別に海水浴をするわけではないので、それよりもサイト内の雰囲気が良かったのと、広大なテントサイトは7割方埋まっている印象でしたが、それでもテントを張れそうなスペースはじゅうぶん残っていたので、ここに泊まることにしました。
町営のため、ひと張り500円とリーズナブル。管理人の老夫婦も親切に対応してくれました。
管理棟のすぐ上は温泉ホテルで、歩いてお風呂にも行け、その気ならご飯を食べることもできます。
隣接ではありませんが、テントサイトと駐車スペースが比較的近いところも選べるのが嬉しい。
水場もきれいで、水洗トイレがサイトに2箇所。管理棟近くの公共トイレを合わせると3箇所もあります。
そんなわけで、さっそく展張。
昨年、車中泊でかなり暑い思いをしたので、雨さえ降らなければ、テント泊の方が快適です。
今回、テントはオガワのクローカー12も考えましたが、積み込みスペースに余裕のあるクルマなので、いつものミシック・ツーリングテントを持ってきました。これをちょっとアップデートし、ポールとガイロープを準備してフライシートを上げ、簡易オーニングにしてみましたが、これが大正解でした。
ここ、海沿いとあって風が強く、展張作業の際はTシャツでちょうどいいくらいだったのに、日が傾くと長袖を着ても寒いほどだったのです。
最初はテントの横にローチェアを置いていましたが、寒いので少し狭いけれど、フライシート下に移動すると、ちょうどいい風よけになって快適でした。
ねぐら作りを終えたので、少し漁港を散歩。
ちょうど日本海に落ちる、夕日も堪能することができたのは、僥倖です。
散歩の続きついでに、丘の上の天塩温泉に行きました。今日は暑くて汗をかいたので、お風呂が嬉しい。
ここの温泉は初めて入りましたが、アンモニア成分を多く含んでいるため、独特の匂いがする、全国的にも珍しい温泉だそうです。とろりとして、とてもいい泉質でした。
お風呂の後は、ちょっと遅めの夕ご飯。地元スーパーで調達してきた、ちいさめのたらこ高菜弁当とお茶が、今夜のメニュー。ケチったのではありません。お昼の味噌カツの破壊力が凄まじく、あまりお腹がすいていなかったので、夕食はこれくらいがちょうど良かったのです。(笑
食べていたら遠雷のような音がするので、天候が崩れてきたのかと思ったら、隣の遠別町でやっていた、お祭りの花火の音だけが響いて来ていたようです。
食後はすっかり暗くなり、でも晴れているので、腹ごなしに散歩して、星空を眺めてみたり。
漁港が近いことから、照明が明るいのがちょっと難点でしたが、砂を積んでいる作業場があり、そこは照明が少ないので天の川もよく見ることができました。
戻っても、相変わらず風がごうごうと吹いていて、外にいると寒いほどなので、支度をして、とっととテントに潜り込みます。
とは言え、テント内で風を避けるとやはり暑いので、フライシートは上げたまま、入り口をメッシュにすることで調整できたので、中は快適。車中泊ではなかなかこうはいきません。
このキャンプ場のいいところは、サイト内に余計な照明がなく、水場とトイレにしか明かりがないこと。よく、場内を水銀灯で煌々と照らすキャンプ場もありますが、明るすぎるのも良くないのです。
周りのテントはライダーが多いためか、早めの就寝なのと、クルマで来た人は横のコテージ利用者が多いようで、ぜんたいに静かなのですが、いかんせん、風の音がうるさい。
と、言いながらも、横になったらすぐ寝てしまったのですが。
-つづく-