
早いもので、わがテラノとのつき合いが13年を過ぎ、いよいよ14年目に突入しました。
思えば購入した当初は、身分不相応な買い物が気恥ずかしく、早くいい感じにヤレてくれないかなあ、などと思ったものですが、最近ではすっかり「いい感じ」どころか
「完膚無きまでに」ヤレてしまったわがテラノ。ですが、まだまだ愛着は薄れません。そこで、これを機に思い出などをつづりたいと思います。
実は、わたしにとって当初テラノは、あまり印象の良いクルマではありませんでした。
デビュー当初、展示車に座ったことがあるのですが、その足元の狭さとふかふかでいかにもホールドの悪そうなシート、既に時代遅れの感があった素っ気ないインパネのデザイン・・・。
そんなテラノに注目するキッカケは、やはり北海道に住んだことでした。
ど田舎のわが町には、公共機関と呼べるものはほとんどありません。JRは1日数本。町外へ出るバスはなく(!)、タクシーも町に2台しかないありさま。必然的にここで暮らすには、クルマは贅沢品や趣味のものではなく、生活必需品なのでした。
そんな折、とある雑誌で特集していたテラノに目がとまりました。スタイルではありません。ジャッキアップされた、足回りの写真に、です。
そこに写っていたのは、車格に不相応なほどごつい、リアのトレーリングアーム。まるで鉄道レールのような鍛造のIビーム構造のそれに、一発でシビれてしまいました。さらにフレーム下への構造物の突き出しを極力防ぐために、ミッション全体をフレーム上にできるかぎり持ち上げている構造。足元が狭かった理由がこれで判明しました。
そして当時としては、衝撃的にパワフルだったVG30エンジン。記事を読み進めると、「オンロードでは下品なほど速い」「オフロードでも短い前足を、後ろ足がよく助け、意外なほどの走破性を発揮する」などと書かれていました。
こうなると内装のショボさなどはどうでもよくなり、すっかり虜になったわたしは、テラノが欲しい!・・・とは思ったものの、先立つものなどなく、それはあくまで夢物語でした。
実際には、中古のダットサントラックか、あわよくば安いテラノを探していましたが、いかんせんタマ数がありません。さらに当時は空前の4駆ブーム。
テラノの高年式中古などは、新車とほとんど変わらないプライスタグが平気でかけられ、初期型の10万キロ走行車でさえ100万近い値段が付いていた時代でした。
そんなこんなで、冷やかし75%でディーラーを尋ねたところ、意外や大幅な値引き額が。テラノはその翌年初めにマイナーチェンジを控え、加えて秋の閑散期とあって値引きが緩くなっていたようでした。
もともと新車を買おうというのが無理な話。ならばその無理を少し重ねても変わらないじゃないか、と訳のわからない言い訳を自分にして、急遽テラノ購入に方向が進み、1992年10月末に納車となりました。
-「当時の笑い話」へ続きます-
Posted at 2005/10/28 21:56:42 | |
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