キャンピングカーや最近の車中泊仕様車ではサブバッテリー搭載が普通になってきましたが
走行充電に関しては、いいところサブバッテリーの充電レベルが良くて8割 それも8割に至るまでの最後の方が非常に時間がかかります。
理由はサブバッテリーの端子電圧上昇に伴って、車の発電機から出てくる電圧との差が減ってくるためですが最近は充電制御車というサブバッテリーにとっては非常に大きな問題のある機能が付くようになっています。
充電制御車というのは常に始動バッテリーを満充電にはせず、一定電圧まで(一定残容量まで 正確には電流積算)は充電せずに放電させたままにしてオルタネータを空転させることで燃料消費を減らしたものです。
ある程度まで始動バッテリーがライト等の電装品負荷で容量が減って初めて充電開始されるためサブバッテリーにとっては制御車であればあるほど充電に必要な電圧が受けにくなりさらに充電不足になります。
解決法はサブバッテリーに使う充電電流を始動バッテリーから引っ張り、残容量を減らさせオルタネータからの充電を促すことと、サブバッテリ充電に足りない電圧を作り出して充電すること。
通常の車では外気温が低いときやバッテリー端子電圧(正確にはその先の検出点)、ライトの点灯の条件により発電電圧を上昇させていますが通常時でバッテリー端子で13.8V程度、発電電圧上昇時でも最大で14.4V程度になっているので昇圧回路で常に14.4Vをサブバッテリーに供給させればいいわけです。
これ以上の高電圧をかけてもバッテリーの水が電気分解されるだけですし発熱で鉛ペーストが脱落し硫酸が濁り、バッテリーが使えなくなります。(均等充電目的は別途)
前置きは長いのですが、実はこういう昇圧回路とパルス充電(サルフェーション防止)、始動バッテリーとのアイソレーションを全て納めた物はありますがなにぶん5万円と高い。
そこで、実験に入手したのはアマゾンで売っている
DC-DC 高出力 昇圧 型 コンバータ ブースト 入力 8V-16V 12V-60V 出力 12V-80V 最大600W
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01JD14BT2/
いま入力を12.1V、出力を14.4Vに設定し55W相当のハロゲン球を連続点灯3時間させています。
昇圧は約2V 放熱器はほんのり暖かく39度程度、効率は80%でした。
実際の充電に使うときは、出力側にダイオード(今回はSBC001)を通してサブバッテリーからの逆電圧がかからないようにします。
SBC001は半導体での充電開閉をしているため順方向損失がありその損失0.5Vを加えた15.0Vを昇圧コンバータで出力設定します。
当然ながら昇圧コンバータ入力側はACC連動リレーを通します。
ACC連動リレーがないと常時コンバータが電気を消費(充電)してしまい始動バッテリーが消耗します。
サブバッテリーは満タンになるが車は始動できないという事態になりますので絶対必要です。
リレーの代わりにSBC001を入れてもいいのですが。
今の時点で心配なのは、サブバッテリーが11V位で充電を開始するとこの昇圧コンバータの定格(電源側電流 放熱器標準時で10A)を超えると思われるために故障する可能性があること。
過電流保護回路(CC)が素直に働いて10Aで抑制してくれればいいのですが中華製のため心配なところです。
なお標準設定でCCは17Aですが標準の放熱器では10Aまでしか保証されていないため放熱器の交換や冷却ファンが必要になります。(熱抵抗計算が多分難解で無理です 相当大きければいいでしょうが)
基板上では出力電圧設定(CV)と電流制限設定(CC)がありますがCCの方の設定はちょっと面倒です。
14.4Vとして標準放熱器の限界値10Aならば負荷を1.44Ω以下にして電流制限が働けばいいのですが1.44Ωの下というとちょうど良い大電力抵抗器が見当たりません。
適当な負荷を見つけて出力電圧を可変して過負荷状態を作り設定するしか手がないかもしれません。
さて中華製 何日耐えられるのでしょうかね。^^;
Posted at 2018/01/05 23:34:00 | |
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