![DJ型デミオとの比較レビュー DJ型デミオとの比較レビュー](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/044/873/679/44873679/p1m.jpg?ct=0d348ad36e5f)
車検の代車として昨年DJ型デミオ13S 5MTに乗る機会がありました。結果として乗り比べができたので、DE型デミオ(1.5L)の特徴を再確認することができました。
エンジン音は、DJ型のSKYACTIV 1.3Lは粒だって聞こえるのに対し、DE型のMZR 1.5Lの方が連続音で、回転が上がっても軽い音だと思いました。直噴高圧縮比のためか、あるいはエンジン音チューニングによるのか、ほかの排気量でも新しいSKYACTIVエンジンでは粒だった音が聞こえます。ただ、遮音性が上がっているので騒々しくはありません。
軽快感は、排気量とギア比による違いが大きそうです。DE型1.5LはDJ型1.3Lに比べ、排気量差に伴う出力が大きく、ギヤ比は低めで、車重は少し軽いので、一般道ではとても軽快です。MT車はギヤ比が低めの方が一般道で乗りやすいのは昔から経験済みですが、5MTだと高速道で回転が高めになるのが悩ましい点で、第6速が追加されるとちょうどよさそうです。DJ型1.3Lのギヤ比は少し高めですが、それを理解して乗れば問題ありません。DJ型はその後のマイナーチェンジで1.5Lに換装され、MTは6速になったので、これは望ましい組合せです。
アクセルの感触は、SKYACTIV世代の方がはるかにリニアです。DE型もSKYACTIVグレードではリニアさを強調していましたが、スポルトは後期型でも「アクセル早開き」のようで、1000rpm以下の「穏やかなゼロ発進」のコントロールはちょっと難しいです。クラッチの操作はいずれも違和感ありませんが、DE型はダイレクトでDJ型の方がマイルドな印象がありました。驚いたのはDJ型ではエンジン回転低下への耐性がはるかにあることで、よほどのことでなければエンストしなそうでした。エンストの心配がないのは、渋滞の多い都市部のMT運転とって大きなメリットです。
SKYACTIV世代のマツダ車は、エンジンを前出ししてアクセル位置を適正化し、オルガン型ペダルを採用したことを売り物にしています。DE型デミオはいずれも該当しない旧世代ですが、アクセル早開きが気になった以外は問題ありませんでした。
DE型のインパネシフトはちょっと堅めですが、それは高い剛性感とも言え好感触です。DJ型のシフトはSKYACTIV MT共通の操作しやすさを感じますが、5MTなのにリバースが左上にあります。Rに入れるときにシフトノブを押し下げるタイプで、6MTと共通仕様のためと思われます。5速しかないならRは右下の方が操作が便利であり、シフトノブを押し下げる必要もありません。
サイドブレーキは、DE型では運転席側にあるのに対し、DJ型は助手席側です。力を入れてすばやく操作すべきサイドブレーキは、運転席の近くにあるのが鉄則と思われるのに、なぜわざわざ助手席側に置くのか疑問です。
スピードメーターは大きく見やすいのに対し、タコメーターは両者とも小さく、角度の小さい扇型のせいでなおさら見づらいです。それでもDE型は、アナログ針であるだけ少しマシです。MT車のタコメーターは大きな円形であるべきでしょう。DJ型ではグレードにより、中央に大きなタコメーターが置かれますが、代わりに速度計が数字表示になります。DY型デミオやベリーサのように、同径の速度計と回転計が並ぶのがよいと思うのですが、最近はなかなかありません。
DJ型ではシフト位置(第何速か)がメーターパネルに表示されるだけでなく、シフトチェンジも提案してきます。ただ、上り坂なのに5速へのシフトアップを提案することがあるなど、完璧ではないので、MTに不慣れな人を惑わすことにならないか心配です。
路面から受ける感触は、DJ型13Sの方がマイルドです。サスペンションの差もあるのでしょうが、タイヤの違いも大きいと思います(DE型スポルトは195/45R16)。DJ型には45%タイヤを履くグレードはありませんが、これは「DE型スポルトではやりすぎだった」と反省したのでしょうか??
乗り比べてみると、DE型からDJ型への一方向的な進化ではなく、それぞれに個性があるとわかりました。DE型スポルトの軽快感やダイレクト感は、いまでも積極的に選びうる個性だと思いました。
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2021/02/23 19:45:05