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2023年02月01日 イイね!

AIの将棋差し

AIの将棋差しAIが話題になっているなかで、考えてみました。

私は小林秀雄氏の随筆が好みであります。

よって、私の物事の判断の引き出しには、小林秀雄氏の文章からの影響があります。

さて、AIが何を行っているのかを考えると、膨大なデータを、いかに素早く引き出すことができるか。この作業の速さと、見ている人間側にいかに「自然に」提供するのかが、現状における技術の高度を示している筈です。

視点を変えれば、データに蓄積されていない内容、もしくは蓄積されていても、閲覧回数が極端に少ない内容に関しては、チャットの質問時において、解答の一つとして取り上げられることがない、ということにもなります。

自分の生活でAIを考えると、エクセルやらPCのソフトを使うにあたって、技術や知識があれば便利にできることを、その前提なしに使うようになることを、期待します。
「こういう表計算をしたいんだけど、作って」と言えば、AIが作成してくれる、そういうものです。

この延長線上に、AIが物語を創作する、ということも可能でしょう。

その時AIがしていることは、取り込まされた過去の人類社会の芸術・創作作品から、質問により適した表現を、蓄積させられた過去の作品から抽出、組み合わせて、何事かを作り出す事になる、と、AIの構造から考えます。

今までに人類社会のみたことのない絵画表現をAIが行った、とすれば、その理由は、上記のプロセスにあるはずです。

これは人間が、すでに行ってきたことの、効率化に過ぎないのではないかとも考えられます。

ですから私は、池波正太郎氏の、「世の中に全くの新しいものはない」という言説に賛成をしているわけであります。

さてここで、小林秀雄氏の随筆の情報を、私が、のんびり引き出します(笑)

昭和三十年代、大学研究所で将棋を差すことができる人工頭脳が開発されたと知人たちがいい、研究所に訪ねますが、うちは将棋の研究はやっておりませんと言われて、大笑いになった、とあります。

そこから小林氏が考え込むわけです。

常識で考えれば、将棋という遊戯は、人間の一種の無智を条件としている筈である。名人達の読みがどんなに深いと言っても、たかが知れているからこそ、勝負はつくのであろう。では、読みというものが徹底した将棋の神様が二人で将棋を差したら、どういう事になるだろうか。 考えるヒント 12頁

「先手必勝」「後手必勝」「千日手」になるか、三つのうち、どれかになる事が判明する筈であり、将棋の神様を二人仮定したのが、そもそも不合理だったわけだ、という結論に至ります。

「人工頭脳」を考え出したのは人間頭脳だが、「人工頭脳」は何一つ考え出しはしない、という決定的な事実に対し、知らず識らず鈍感にして了う。17頁

昭和三十四年に掲載されたこの随筆の内容を、AIに問うてみるというのも、良いでしょう。
Posted at 2023/02/01 09:47:45 | トラックバック(0) | つれづれ | 日記

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