兄貴

　6月の終わり、髪を切りました。迷わず目指すのは小洒落た美容室でなく、もう何十年も通い詰める動脈(赤)と静脈(青)が回るサインポールを掲げる理髪店。

　漆黒の豹こと弟はいますが、何時からか兄や妹が欲しいなと思っていました。その願望の一つは弟の妻で満たされましたが、此処は血の繋がらない5歳程年上のお兄さんが営む心のオアシス。

　思いやりのある"兄貴"は何でも聞いてくれるから、自分は心の内を何でも打ち明けます。昼間はお店の営業と脳卒中で不自由になった奥さんの介護に明け暮れ、夜間は寝る間を惜しんでJRで運行後の回送列車のクリーニングと、頑張り屋さんの生き様も尊敬に値します。

　そんな兄貴がかつて愛したマシンが、オートザム(マツダ)AZ-1。新車当時はホンダビートやスズキカプチーノに対して半ば埋没していましたが、そのコンセプトやメカニズムが再評価されています。



　そんな多忙な生活にあって、年間2万kmは走りに行くそう。俺も、もっと走らなきゃ。でも...その前に｢人間何時死ぬか分からないから、後悔しないように生きようね｣と諭してくれる兄貴と、いつか夢のツーリングに出掛けたいな。Thanks！です。

♪THE SYSTEM/DON'T DISTURB THIS GROOVE(1987)