
メディアで得られるスペック紹介やインプレッションを極力排して赤眼の黒豹独自の視点で車歴を回想して来ましたが、いよいよ最終回のブログを迎えました。
スズキKei

「軽の中の軽」の意味で命名されたスズキKeiは1998年に登場し、老若男女問わず愛された結果1代限りで11年間のモデルライフを終えた。KカーながらSUVボディはなかなかスタイリッシュで、当然高いアイポイントによる良好な取り回しは多くのドライバーが支持した利点だろう。パワーユニットは自分が選んだ21Specialに搭載されるF6Aの他にKei Sport(後のWorks)に積まれた発展型のK6Aがあり、特に後者はケータハムスーパーセブン160に載せられたハイパフォーマンス版として名高い。彼女もかつて同型の21Special(ダークグリーン)を所有し、「ターボが付いてて速いんだから」と得意気になっていた。共同所有で晩年の親父とこよなく愛したクルマ"Kei"は、自身初の軽自動車だけに大変思い出深いモデルとして記憶に残っている。
日産Y31セドリック

重厚感漂うエクステリアと高級サロンを連想させるインテリアのイメージが色濃い先代Y30型から一転、洗練された内外装とラグジュアリーのブロアム系・スポーツのグランツーリスモ系・スタンダードのクラシック系にキャラクターを分けたY31セドリック&グロリア。当初セダンカテゴリーに対して"地味"な印象を拭えなかった自分はしばらく購入候補から外していたが、この年代になってチョイ悪スポーツセダンとして死角から急浮上。901運動の一角として誕生したコイツは、ハンドリング・フットワーク共に胸すく走りを見せる。VG20DETは独特な重いサウンドを轟かせ、スポーツグレードに相応しい加速性能を誇る頼もしさ。後継モデルのY32・Y33・Y34や初代フーガを一時期ターゲットにするも、やはりスクエアでボクシーなこの風貌が最も所有欲を駆り立てた。
ダイハツL152Sムーヴカスタム

世界中がミレニアムに沸いた2年後、個人的感想としてKカーと思えない完璧な内外装で3代目ムーヴが誕生。その後フルモデルチェンジを重ねる度にコストダウンの影響かクオリティの低さが目立ち始め、登場した時点で車歴に入れることを決断していたクルマ。当初はその形とイメージカラー(パープル)さえ手に入れればと考えていたが、本物志向で意を決してRSリミテッドに方向転換。先代ムーヴ・MAX・初代コペンも搭載したJB-DETユニットのパワー特性は名機に相応しく、名ばかりのスポーツカーをカモる実力を持つ。強力な助っ人漆黒の豹こと弟がプロの整備士顔負けの知識とスキルでレストアに臨み、外見は新車と見紛うレベルに復活させてくれた。俺が車名(MOVE)に込める想いは、この上ない移動手段として価値あるKカー(ミニバン)。
樹木が水分と養分を求めて根を張り巡らしながら太陽光と二酸化炭素を取り込もうと枝葉を分岐させるように、自分のクルマ選びもジャンルを問わず「良いモノは良い」と思える熟成の域に達しつつある。いい意味での価値観の分裂は、予期せぬ発見を生みこの眼を見開かせた。みんカラという媒体でクルマを愛する皆さんから刺激を受け、少なからず影響を受けることで成長出来た事実は到底否めない。
故石原慎太郎「ネクタイなんか締めていると早死するぞ!」
故佐野実「黙って食え! ラーメンに集中しろ!」
江頭2:50「99人が馬鹿にしても1人が応援して(笑って)くれたら、それで良いじゃねーか!」
余談ですが...曲者(くせもの)や頑固者として毛嫌いされる方の名言(迷言)って、何気に刺さる・響く・沁みるんですよね。
♪a-ha/THE BLOOD THAT MOVES THE BODY(1988)
Posted at 2024/11/17 18:00:45 | |
トラックバック(0) |
ESSAY | クルマ