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赤眼の黒豹のブログ一覧

2024年07月20日 イイね!

反抗

反抗 トヨタKP61スターレット1300SE。親父が知人の女性社長から譲り受けて初めてステアリングを握る学生の自分に与えたクルマは、ブラウンのボディカラーに愛嬌のある丸目2灯の5ドアHB。スポーツグレードのSに対してウッド調パネルを始めラグジュアリー路線を行く。免許取り立ての勢いに任せて初ドライブは五浦海岸、続いて奥多摩へと繰り出す若さゆえの無鉄砲ぶりに家族も手に汗を握っていたに違いない。

 訪れた転機は最初で最後の新車、就職決定で親父からプレゼントされたトヨタEL41コルサ1300AX-X。雅子様がお乗りになっていた兄弟車のカローラⅡ(3ドアHB)は話題に上ったものの、ターセルとコルサは地味で凡庸な4ドアセダン。短距離の移動でも苦痛しか覚えなかったホールドが無く固いシートに加え、チープで無個性なインパネは微塵も運転する楽しさを感じなかった。でも何れも1泊2日で先輩と房総半島へ、学芸員の同期と歴史探訪で長野へと強行軍に踏み切った。



 勤続2年目を迎えたその日、新卒で後輩の男性同僚Wが配属されてきた。自分のコルサの隣に同じモデルのトップグレード1500VIT-Xを停めるなり、来客に対して先輩の自分を「彼」と紹介する常に上から目線のWは標準グレードを見下すように「フッ」と鼻で笑った。誇りを持って愛して所有するクルマなら、例え安グルマでも屈辱を味わわないで済むのに...。

 車歴の初代を刻む日産UF31レパード3000アルティマは、当時自分がクルマに求めていたファクターの全てを満たしていた。決して見栄による虚栄心から導き出した答えでなく、洗練されたスタイルとデザインが醸し出すムードは、宿敵トヨタ20ソアラに対して圧倒的に少ない登録台数でこそ生まれた逆転現象。



 職場デビューを果たしたレパードは、パジェロ乗りでクルマ好きの男性同期や理解ある女性先輩に驚きと歓喜で迎えられた。一方のWはといえば、その背後で大きく「チッ」と舌打ちをして姿を消した。無表情・無感情の人間に魅力を感じない(←個人的感想)ように、クルマもまた個性が光るモデルを選びたい。街中に溢れ返るミニバンやSUVが悪いとは言わないけれど、世の中の趨勢に抗って主張する勇気こそ、俺の長い反抗期。

♪幽閉サテライト/穢れなきユーフォリア(2019)
Posted at 2024/07/20 15:50:51 | コメント(1) | トラックバック(0) | ESSAY | クルマ
2024年07月13日 イイね!

変化

変化 逆境に立つ程に燃えるタイプとはいえ、仕事で極度のピンチに陥っていた自分はその日茫然自失と下を向いて職場の通路を歩いていました。不意に目の前に立ちはだかった年下の先輩女性に気付いてハッと我に返ると、彼女は優しくそっと甘いキャンディーを口の中に放り込んでくれました。

 自分が奮闘している姿がその瞳に映ると決まって小さく頷いてくれる、過去の実績と現在(いま)の信用と信頼を支えてくれた一番の理解者。この場を借りて胸の内を告白すると、出会って以来初めて恋愛感情が芽生えた気がします。誰にも似ていない彼女の眼は、まるで鏡のようにクリアで澄み切っている。

 彼女とて、何かしら抱え背負っているモノがある。でも既存の枠に囚われずお互いを理解し合えたら、これ以上ない相性抜群な女性に違いないと今更ながら分かったのです。(決して命を懸けた企業戦士ではありませんが)例え映画の「極限状態で生まれた愛は長続きしない」という言葉が頭の中をかすめても、意を決して一歩を踏み出したい。

♪PROPAGANDA/DUEL(1985)


 自ら作り上げた巨大な迷宮に射す眩いレーザーポインターの光線は、きっと指し示す方向を信じて進めば出口に辿り着く。孤軍奮闘は自意識過剰でその実孤立無援でなく彼女を始め多くの仲間に支えられていることを、身を以って思い知った出来事でした。梅雨明けが近い気配、また火傷しそうな夏がやって来る...。

♪幽閉サテライト/夕立、君と隠れ処(2014)
Posted at 2024/07/13 20:55:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | DIARY | その他
2024年07月06日 イイね!

宇宙

宇宙 地元では昨日この夏最初の猛暑日を観測し、街行く人々の額にも汗が輝く季節になりました。でも頑張っている人の汗って、本当に美しいなと思います。
 皆さんお元気ですか? 今日は早朝に定例のセドリック周回を済ませたものの、帰宅後は既に30℃超えの蒸し暑さに耐え兼ねて完全OFFモードの赤眼の黒豹です。


 明日は天の川で織姫と彦星が年に一度の再会を果たす七夕ですが、梅雨真っ只中のこの時期に星空は見えるかな? 決まって思い出すのは、4歳の頃に付き合っていた年下で幼馴染(初恋)の女の子。自分が幼稚園で笹飾りに結んだ短冊に「○○ちゃんとけっこんできますように」と願いを込めた純真無垢な彼女は、宇宙(そら)の星になりました。

 文明に毒されず視力が驚異的に良いと、昼間でも星が見えると言われます。モンゴルの遊牧民族も、日本人が全く気付かないタイミングで遠方から接近する騎馬レースの集団に歓声を上げ始めるとか。なら単に想像力豊かにロマンを追い求めた結果でなく、古代人は太古から低く垂れ込めるぶ厚い雲の向こうに星座を見ていたのかもと想像したりします。

 自分が過去に愛機として選んだ2台のマシンも、その名に宇宙をテーマにしたワードを刻んでいました。

 マツダ ユーノスコスモ


 スバル アルシオーネSVX


 皆さんの大切な家族や友人そして彼氏(彼女)との夜に、素敵な一時が訪れて嬉しい奇跡が起きますように...。ちなみに自分が最も好きな星座は、北半球では夏に見ることが出来ないオリオン座です。太平洋戦争の南方戦線で旧日本軍の兵隊さん達が見上げた南十字星の輝きは、きっと夜空で一番美しかっただろうなと想いを巡らせています。

♪DURAN DURAN/WHAT HAPPENS TOMORROW(2004)
Posted at 2024/07/06 14:30:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | ESSAY | クルマ
2024年06月15日 イイね!

変革

変革 「100年に1度の大変革期」を迎えたと言われる世界の自動車業界において、最大のテーマはカーボンニュートラル(≒脱炭素社会)の実現にある。しかしテスラやBYDがEV市場をグローバルに席巻する一方で、日本国内は充電スタンドを始めインフラの整備が思うように進まず、新車販売のシェアも2%台に低迷している。水しか排出しないFCEV(燃料電池車)も、同様の理由で普及に至っていない。

 ただ初代日産リーフに端を発した電気自動車の販売台数が伸び悩む中、一筋の光明として航続距離を割り切ったシティコミューターで送り出された日産SAKURA/三菱eKクロスEVがヒットしたことは日本人が求める形の投影だと思う。きっとウキウキ気分な松たか子のつぶやき「電気の時代だね」が、和のテイストを纏ったSAKURAのステアリングを握る現ユーザーに響いたのだろう。


 日産SAKURA CM


 日本市場に参入したBYDも、ATTO3・DOLPHINに続いて今月フラッグシップSEALを投入する。最早絶滅危惧種のセダンボディを送り込む無謀とも思える手段は、緻密な計算による戦略の上に立ったカテゴリーの復活を狙っていると容易に想像出来る。乗用車の王道がセダンだった時代、その再来劇を俺達が担うという気概の表れに違いない。


 BYD BRAND CM


 80年代から90年代にかけての変革は、電子制御を始め無数の電気を帯びたデバイスがクルマをコントロールする時代の幕を開けた。バッテリーの課題を克服しながらユニットの点と点を結んで線として確立しつつ、より安全でより楽しいEVが出現したら、俺はやはり毛嫌いするだろうか? 豊田章夫トヨタ社長(当時)が誇らし気に紹介していたEV&FCEVに換装したAE86の姿が、今も脳裏に焼き付いて離れない。



♪SYSTEM 7/POSITIVE NOISE(2011)
Posted at 2024/06/15 17:10:33 | コメント(2) | トラックバック(0) | ESSAY | クルマ
2024年06月12日 イイね!

回帰

回帰 「雌伏の7年6か月間を経て...みんカラブログ再開!」
 2023年1月に復帰して以降、新たに立ち上げたINSIDEカテゴリーで自らの内面を吐露してきた。まるで毒を吐くように無様な醜態を晒す自分のブログに、きっと「何故、この場所で?」と疑問を抱き不快に感じた方も多いに違いない。

 長い歳月、苦しみ悩み続けていた。長い道程、答えと出口を求めて彷徨い続けていた。自分とて一人の人間、内に秘めていたモノを明かすことで救われたかった。そして結果として、期待を裏切らずみん友の皆さんが手を差し伸べてくれた。



 原点回帰...道に迷った時、人は過去・現在・未来のクロスオーバーで自らを客観視して進む方向を探る。その時何を思っていたか、何を感じていたか、何を信じていたか、何を求めていたか、そして何を愛していたか。

 最終的に己を救ったモノは、やはり一台のクルマだった。Y31セドリックグランツーリスモというネオクラシックの傑作が、この先織り成す物語(ストーリー)を予感させてくれた。走る・曲がる・止まる、全ての挙動が自分の敏感な感性を刺激する。



 失意の内に一度この広場から去り、弟(漆黒の豹)に励まされてブログ「転生」で復帰した2009年5月。あれから15年余り...旬の時期に乗り継いだ愛機達に想いを馳せ、時代を彩る数々のマシンに熱い視線を注いできた。現在(いま)自分を衝き動かすモノとは、やはり幼い頃に画用紙で作った街を縦横無尽に走らせたクルマ。

 「一番乗せてあげたかったお袋は、もう居ない。一度も乗せられなかった後悔から、死ぬまで解放されないだろう」 「果たして、助手席シートを温めてくれる女性(ひと)は現れるかな...」 去来する様々な想いに耽る時間も、まるで母体の中にいた感覚を思い出すように、セドリックは豊かな包容力で満たしてくれる。

 グランツ、俺と疾り続けろ。スポーツセダンという選択は、クルマ(=夢)という願望を叶えて走りを極める現時点の最高の形。令和の時代にあって...旧さより洗練されたスタイリッシュボディで現在もなお新しさを放つ、俺が一途に愛するマシン。

 タイトル「回帰」が意味するモノ、それは時空を超えてみんカラを始めた頃の想いに自分を引き戻すターニングポイントに立ったという事実に他なりません。ID525125:ハンドルネーム赤眼の黒豹に眼差しを向けていただき、皆さんの変わらぬご理解から付けられたイイね!はその度にこの上無い励みと喜びになります。今後もよろしくお願い致します。

♪CYNDI LAUPER/I DROVE ALL NIGHT(1989)
Posted at 2024/06/12 06:15:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | ESSAY | クルマ

プロフィール

「雌伏の7年6か月間を経て...みんカラブログ再開!」
何シテル?   01/02 15:30
愛車紹介 1号車:NISSAN Y31 CEDRIC 2000 TWINCAM TURBO GranTurismo SV(1990) 2号車:DAIHAT...
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日産 セドリック 日産 セドリック
NISSAN Y31 CEDRIC 2000 TWINCAM TURBO GranTur ...
ダイハツ ムーヴカスタム ダイハツ ムーヴカスタム
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日産 レパード 日産 レパード
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