みんカラのブログで『奈良ニュル』という言葉を見て何だろうと思っていた。
京都府南山城村のカフェセブンというカフェに寄るとカフェを経営しているスーパーセブンのオーナーが『奈良ニュル』と書いた地図を配っている。
ドイツのニュルブルクリンクのように森の中を高速で走れるという意味なのだろう。
『奈良ニュル』というネーミングに魅かれて走ってみた。
上の地図の真ん中の上下(南北)にピンク色の線で示された道路が奈良ニュルと呼ばれる広域農道。
月ヶ瀬湖の高山ダムから湖岸の緑線で示された県道82号と県道4号を経て広域農道に入る。
地図にピンク色の線で示された広域農道を快適に走ると、途中600mほど県道80号があるが、そのまま広域農道に入り10キロ、そして県道127号を600m走り、高架をくぐると名阪道路(国道25号線)の小倉インター。
上記の地図には一部しか載っていないが、小倉インターから再び南に向かって広域農道を室生寺龍穴神社まで20キロ近く走る。
カフェセブンの地図には記載が無いが、名阪道路の小倉インター南側からはじまる南に向かう広域農道は『やまなみロード』と名づけられている。
最後に長いトンネルを抜けると正面に龍穴神社。ここを左折するとすぐに室生寺である。龍穴神社の右側には公衆トイレもある。
広域農道は広域営農団地農道整備事業による農業用道路として農村地域一帯の農地を一つの広域と捉え、産地としての市場競争力を高めることを目的として作られているもので、環状道路やバイパスとしての機能を持ち、農村においての生活水準を改善するためともされている。
本来農業用資材の搬入や農産物の処理・加工・貯蔵・流通施設への集荷、また市場、消費地への輸送に利用されるということだが、実際のところ、走りやすい山岳道路という感じだ。
農道は「土地改良法」に基づいて建設されるので、「道路法」の適用を受けていないが、その機能や路線配置は「道路構造令」に準拠しているという。
「道路法」の適用を受けていないので物理的に道路であっても法律上の道路ではないために実際には速度制限標識も無ければ駐車禁止の標識も無い。
制限速度が表示されていないとはいえ、法的な制限速度は一般道路と同じ60キロとなるので注意。
広域農道は誰が見ても道路だが、法律的には「道路法」による道路ではないために地図に載っていないことも多く、固有名称がついていないことも多いので、地元では知られていても他地区からやってくると見つけるのは困難だ。
固有名称がないとはいえ、現地には「広域農道」という標識はある。
googleマップで大和高原広域農道と表示されているのが『奈良ニュル』。
マニアが奈良ニュルと呼ぶ広域農道を実際に走った感じだが、カフェセブンから高山ダムをわたってアプローチする月ヶ瀬湖岸の県道82号と県道4号(上の地図の湖岸沿いの南北に走る緑色の道路)はコーナーが多く本来なら楽しい道のはずだが、路面に注意喚起のための帯状の凸凹がつけられていて不快な路面である。
高山ダムを通らないでカフェセブンから南下して月ヶ瀬の方に向かい、県道214から県道4号を経て広域農道に入るのが良いと思う。
広域農道に入ると森の中を高速で走ることができる広めの二車線道路で舗装路面はやや荒いところもあるが、対向車もほとんどなく快適に走行できる。道の両側は山か林であり、ガードレールが設置されているところも少なくて走りやすい。わずかなアップダウンがあるが、コーナーは緩やかなのでブレーキを使わないで、ときにエンジンブレーキを使うだけで、アクセルを踏んだままでコントロールしながらかなりの速度で走り切れる。
速度標識や駐車禁止の標識などは全く無いし、追い越し禁止のイエローラインも無く美観も良い。仮に遅いクルマに追いついても簡単に追い抜ける。
なお、この数十キロの区間に一時停止が二三か所あるが信号は全く無く非常に快適に走行できる。
この区間にはコンビニもガソリンスタンドも無い。

コーナーと路面は名阪道路の南側の『やまなみロード』がいっそう走りやすい。
お勧めコースは、アプローチからすると、名阪道路(国道25号線)の針テラスを基点として、名阪道路を東に走り、小倉インターで降りて北に向かい、カフェセブンには寄らないで、月ヶ瀬湖の手前の県道4号線の交差点で折り返して小倉インターに戻る(往復約20キロ)
下の地図の赤丸のE25の地点が小倉インター
次は名阪道路の小倉インター(地図でE25の地点)の下をくぐって南に向かい『やまなみロード』を室生龍穴神社まで往復(往復約33キロ)するのが良いと思う。

やまなみロードは途中に幼稚園の表示があるので、付近を通行するときは注意すること。
名阪道路(国道25号線)の針テラスには飲食店が多く、休憩するのに適している。
国道163号線を使い関西本線の月ヶ瀬口の方から『奈良ニュル』にアプローチする手もあるが、国道163号線は大阪からずーっと混雑するので余りお勧めではない。
『奈良ニュル』まで出かけなくても広域農道は全国各地にあるので『○○ニュル』というご当地ニュルが楽しめる。(笑)
なお、地元の人に『奈良ニュルってどこ?』と尋ねてはいけない。
『奈良ニュルって何???』と聞き返されるのでご注意。(笑)
『奈良ニュル』はドライブ好きの仲間だけに通用する合言葉だ。
ブログ一覧 |
ドライブ | クルマ
Posted at
2017/05/19 23:23:44