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惰眠のブログ一覧

2008年03月17日 イイね!

標準レンズの標準たるゆえん

標準レンズの標準たるゆえんカメラのレンズの世界では、一般に焦点距離50ミリ前後のものを「標準レンズ」と呼び習わす。なんでかって言うと、この焦点距離のレンズの「見え加減」が、人間の肉眼のそれと一番近いからなのだそうだ。

 ただ、標準レンズの画角は、180度以上の水平視野を持つ人間の目とは比べるまでもなく狭いので、ちょっと多めの人数で集合写真を撮るような場面では、思いのほかカメラと被写体の間を離さないと画面に入りきらなかったりして、「標準」なんて名前の割にはちょっとばかり使い勝手がよろしくない。
 むしろ焦点距離38ミリくらいの広角レンズのほうが、レンズを通して見える範囲がより人間の感覚に近かったりするくらいだ。

 広角レンズを使うと遠近感が誇張されたり画面端の被写体がひずんだりするのだけれど、実際問題として、普通に見ている限りはこの誇張はあんまり気にならない。ま、だからこそスナップ用途のカメラあたりは、そのピント合わせの許容範囲の広さやレンズの明るさなど使い勝手のよさともあいまって、どれもこれも広角レンズを採用するのだ。

 ところが、単眼のレンズで撮影した普通の写真では大して気にならないひずみも、これを左右の目の視差を意識して撮影し合成した立体写真にすると、ほぼ異次元の空間に投げ出されたような景色になってしまう。どのくらい違うのか、手元のカメラのズームレンズを使って、50ミリ標準と18ミリ広角で撮り比べてみると……(作例では「平行法」を採用しているので、「交差法」で見ると遠近が反転してしまう)。



この有様である。
奥行きが付いて見える分、普段自分が肉眼で見ている風景と対比がしやすいので、普通に写真で見る以上に誇張のされ具合が際立ってくる。これはこれで面白いけど、立体物の造形そのものが気に入って、その立体感も含めて写真に残しておきたいなーと思ってカメラを構えるときは気をつけとかないと、あとで泣きを見ることになりそうだ。
Posted at 2008/03/17 21:28:28 | コメント(2) | トラックバック(0) | ふと思ったこと | 日記
2008年03月16日 イイね!

新車で買える新しい500

新車で買える新しい500原産国では大人気だという「イタリア版パイクカー」の新型フィアット500を見に行ってきた。まぁ、こういう表現にも現れてきちゃうのだけれど、BMWミニにせよVWニュービートルにせよ、僕はこういう商品企画が基本的に好きじゃない。
好きじゃないので、BMWミニもニュービートルも、未だに販売店に見に行っていない。

 それなのに何でフィアットだけ扱いが違うかと言うと、おともだち登録している数準倶楽部さんが実物を見てきて、存外褒めていることに興味を持ったからだ。どれどれ、そこまで◎だとというなら僕も一つ見てみようか、と言うわけだ。

 んで、見てきて思ったのは「でっかいなぁ」と「よく意匠を継いだなあ」の両方。「でっかいなぁ」のほうは、勿論モチーフになった先々代との比較の話で、いま現在の車として見りゃ新500は十分小さい。ベースが現行パンダというのがよく頷ける小ささだ。まぁでも、鉄道模型のNゲージとHOゲージというか、トミカとダイヤペットの違いと言うか、そういう薄らでかさは感じてしまう。

 それにしても、とちょっと呆れるくらい感心した「意匠の引継ぎ」のほうだけれども、モチーフとなった先々代の鉄板むき出しインパネを髣髴とさせるボディ同色の飾りパネルとか、キャンバス・トップならぬグラス・ルーフにサン・シェードとか、まぁやりもやったりだ。サン・シェードがバネで巻き取り式になっていて、洗濯ばさみのように簡単なクリップだけで閉じさせるあたりも「庶民の足」たる廉価車の雰囲気を上手く残している……のかなぁ、これは。

 しかし実際のお値段はとてもじゃないが1.2とか1.4リッターの、いわゆるエントリー・モデルのそれじゃあない。正札に曰く約230万円。要するに、スペシャルティ・カーなのね。
 セールス担当のお兄さんと話をしていると、日本市場で競合商品になると考えているのはBMWミニであるらしい。しきりと値段や装備の比較に持ち出してきては、あちらの値段は何から何までオプション化して本体価格から除外しているが故の値段、対してこちらは既にコミコミの状態になっているので、もしBMWミニに同等の装備をつければ500のほうがずっとリーズナブルな価格なんですよ、云々と熱っぽく語る。

 実際この新500は、今までフィアットの日本法人が扱ってきた過去のラインナップと大きく違い、例えば僕みたいな「フツーじゃない」自動車好きなんかよりもずっと、フツーの人からの問い合わせが多いのだと言う。一般の注目度がとても高いのだそうだ。

 変速機は、アルファ・ロメオに使っているセレスピードと基本的には同じものだそうで、つまりはトルコンを介したいわゆるATではなくクラッチレスのMTの一種なのだそうだ。機構は簡略化されているが世代が進んだ分、使い勝手は向上していると胸を張られた。かつ、車重が1トン少々と現在の車にしちゃ相当軽い部類に入るので、走らせるとキビキビ動いて気持ちがいいとのこと。

 ところで、カタログを見せてもらうと日本向けにはボディ・カラーが4~5色程度しか用意されていない。参考にと見せてもらったフィアットUKのカタログには、その倍以上が用意されていて、しかも椅子の表皮やボディのレーシング・ストライプなどなど、ものすごく自由にカスタマイズができる――というところもスペシャルティ・カー的だな――のと比べると、かなりお寒い状態になっている。
 まぁ、あれもこれも取り揃えれば販売経費が嵩むから、どこかで見切らなくちゃいけないのはよく分かるんだけれども、ちょっとこれは寂しい。黄色なんかいい色なのになあ。どうせ数は殆んど売れない色だけど。

 ところで、日本で新500が発売になったこの週末、原産国のイタリアではアルファ・ロメオのミニマム・モデルが発表になった。kahan氏も書いているけどMi:To(多分『ミートゥー』と読ませるのだろう)という1400ccエンジン搭載車で、僕はこいつを結構気に入った。(italiaspeed.comの記事はこちら。欧州圏では6月からデリバリーのようだ)
 ただ、問題なのは、Mi:Toは随分とお値段が張るのだ。まだ本国でも発表されたばかりの車で、当然日本市場に導入されるかどうかなんて分からないのだけれども、外電の記事には1万6千から2万ユーロと書かれている。邦貨換算では現地価格が既に、新フィアット500の国内販売価格と同等以上なのだった。

 個人的に、小さめの車が結構好きなので、お値段の話(まぁ買うか買わないかは、それとはさらにまた別の話になるんだけど)は脇に置いておくとして、こういうサイズの車が活況を呈することは、ただそれだけでも僕は大歓迎だ。


 追記。先代フィアット500を無かったことにしているのは、なんとフィアットオート・ジャパンもだった。販社の店頭で「インポーターからお願いされてるアンケート」に書き込んでいると、この新500のスタイリングについて「先代500」云々との記述が……。
 まあね、本当の「先代」は正規輸入してないけどね。殆んどの人があの丸っこい『ルパンのチンクエチェント』が先代だと思ってるんだろうけどね。生産国現地でもとても不人気だったそうだし、なかったことにしたい気持ちはよく分かるけどね。そりゃあんまりじゃないのさ。
Posted at 2008/03/17 12:52:22 | コメント(3) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2008年03月14日 イイね!

超高性能スポーツ・カーも「エコ」の時代

超高性能スポーツ・カーも「エコ」の時代ジュネーブ自動車ショーの模様を伝える外電系のウェブ・サイトを見ていてちょっと吃驚した。アストン・マーチンがハイブリッド車をラインナップに加え、ポルシェ911はディーゼル・エンジン搭載車をラインナップすると言う。
例によって例のごとくオランダ語で書かれているので、僕の語学力ではそれ以上のことは読み取れなかったのだけれど、要するにこれは地球温暖化防止対策に関連したアクションの筈で、こういうときの欧州企業の動き方ってのは、ちょっとすごい。

 昨年秋の東京モーターショーのとき、ブースの占有面積が最大だったトヨタは、これから市販に移すかもしれないレクサス名前のスーパー・スポーツにプリウスと同じハイブリッドのバッジをつけて展示していたのを思い出した。
 ショーでは日産のGT-Rがもっぱら観衆の目を引いていたけれど、あの時思ったことは、やっぱりどうやら間違いじゃない。日産は周回遅れになりつつあるようだ。FCXクラリティをリース販売するホンダと、水素ロータリー車を同じくリースするマツダなんかは、もしかしたら辛うじて脱落せずに済むかもしれない(あ、i MiEVを2010年発売と宣言した三菱もかな?)けれど、日産は本当に間に合っていない観が強い。

 何となく、ハイブリッドやクリーン・ディーゼルは「緒についたばかりの未来技術」みたいに感じるところが僕にはまだ残っているけれども、現実はもうそれよりもずっと先に行っていて、この先2年とか3年のうちに続々市販するくらいの体制が整っていないところは、バリバリ淘汰されて行ってしまうようにさえ感じられる。

 そういえば、先日コメント欄に「おともだち」の数準倶楽部さんからピニンファリナが1千億ユーロの増資をするとの情報を寄せていただいたが、例のitaliaspeed.comによると増資を受けて後の事業再建プランの中には、EVの独自開発・事業化が織り込まれているようだ。ますますもって「日産、マジでやばいんじゃねーの?GT-Rで浮かれてる場合じゃねえぞ?」だ。
Posted at 2008/03/14 14:37:01 | コメント(1) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2008年03月13日 イイね!

B.A.T.11の裏にあった物語

B.A.T.11の裏にあった物語ジュネーブ自動車ショーにコンセプト・カーを出品できなかった破綻会社ベルトーネの、解任された女社長マリージェーン(Marie-Jeanne)が市内の高級飲み屋を借りて発表したB.A.T.11の詳報が、海外電子媒体に段々掲載され始めた。

 B.A.T.11のスタイリング、僕にとっては「……サイテー。」だった。あえて過去形で「だった」だ。今は、ちょっと違う。というのも、いつものitaliaspeed.comに掲載されたこのショー・カーのバック・グラウンドを読んじゃったからだ。知ってしまったからには、もうとてもじゃないけど腐せない。
 いや、勿論、純然とスタイリングについてのみ感想を述べる限りでは「勘弁しろよ、おい」って気持ちにさほど変わりがあるわけでもないのだけれど、これベルトーネ内部からの発案じゃないって話だし、なにより……。

 記事によるとB.A.T.11が作られた大まかな経緯はこんな感じだ。
アメリカ在住のGary Kaberle氏(どう発音するんだろう?)はフランコ・スカリオーネの手によるオリジナルのB.A.T.シリーズ3台をすべて所有していた著名なコレクターで、シリーズ最後のB.A.T.9が発表されてから50周年を期に、その続編たる「11」を作ろうと画策し、フランコ・スカリオーネその人も巻き込んで準備を進めていた。ところがそのさなかKaberle氏の妻女がガンを患っていることが分り、その治療費を工面するためにB.A.T.9を売却したという。しかし残念なことに97年に妻女は逝去、その数週間後にはスカリオーネも亡くなってしまったのだそうだ。

 そこでKaberle氏のプランは頓挫したかというとさにあらず、亡くなった夫人D.Kaberleのイニシャルを付し「B.A.T.11“DK”」と名づけなおした『50年ぶりのB.A.T.シリーズ』実現のために、この10年頑張ったというわけだ。
 つまりはこれ、林良至氏のフェラーリ575GTZと同じで、男一代のロマンの結晶である。となれば、もう「懐古」だの「リバイバル」だの「リサイクル」だのと文句を言うのはまったく筋が違う。逆に、B.A.T.11は、こういう形でなくっちゃ、いけない車だったのだ。

 こう言っちゃナンだけど、もしこれでこのままベルトーネ社が結局再建不能ということでその歴史に幕を下ろすことになったとしても――というよりこのまま終焉を迎えたとしたら――その一番最後に手がけた作品が、こんなストーリーを持った一台だったということは、あまりにも出来過ぎなくらいドラマティックなんじゃないだろうか。

(添付の写真は、僕の手持ちにある、ベルトーネ社が関わったアルファ・ロメオの車ということで選んだ。毎度の事ながら、他人様が著作権者である写真を無断借用するのは、個人的に良しとしないので。)
Posted at 2008/03/14 00:10:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | 海外の車 | 日記
2008年03月13日 イイね!

梁瀬次郎氏逝去

梁瀬次郎氏逝去僕がヤナセの名前を最初に知ったのは、まだ小学校にも上がる前のことだった。家にあったアラジンの『ブルーフレーム』という石油ストーブがヤナセ扱いの輸入品で、そこに例の誇らしげなYANASEのシールが張られていたのだ。だから、後年ヤナセが自動車の輸入「も」していると知ったときは、最初かなりの違和感があった。

 そのヤナセの「総帥」が、梁瀬次郎。きょう御歳91で逝去した由。まあ、1990年代からは後継の息子を社長に据えたりまた降格したり、VWの独占輸入権をなくしたりメルセデス・ベンツまでも日本に現地法人を設立したりと逆風に曝されたけれども、ガイシャ商売といえば良くも悪しくも梁瀬次郎だった。

 ベンツの輸入を巡って当時の西ドイツ首相と直談判したとか、若い客がベンツを買いに店に訪れても「お客様にはまだ早いかと存じます」などとやんわり拒絶しVWだったかを薦めたとか、まぁ色々と逸話には事欠かない人物だ。

 でまぁ、巨星堕つだなあと思いながらも、何かこう、ああガイシャ商売が呪縛から解き放たれてよかったな、というような感想を抱いたりもしている。故人には申し訳ないがクルマ趣味を患うようになってからの僕は、ヤナセの、原産国にいけばごくありきたりの「庶民の足」を「舶来の高級品」に仕立てて、相当割高な正札を下げて店に並べるような商売がかなり嫌いだった。なにもVW車だけの話じゃない。GMも同じだ。

 そうやってヤナセが涵養した日本国内の「ガイシャ」マーケットは、すっかり原産国価格とはかけ離れた値付けでの商売がまかり通る世界になってしまった。この点、梁瀬次郎だけの責任では勿論ない(というか国内自動車産業の保護をせにゃならんお国としてもありがたい話であったろう)だろうけど、やっぱりなんだかなあ。少なからぬ責任が、この人にはあると思うのだ。
Posted at 2008/03/13 23:07:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 芸能・文化 | 日記

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何シテル?   07/24 21:51
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