三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日午後10時26分、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を届ける無人補給機「こうのとり」6号機を載せたH2Bロケット6号機を鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げた。約15分後、こうのとりは予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。13日午後8時ごろ、ISSに到着する予定。当初は10月1日に打ち上げ予定だったが、こうのとりの配管に不具合が見つかり、延期していた。
こうのとりは宇宙飛行士の食料や飲み水のほか、ISSの主電源に初採用された日本製新型リチウムイオン電池入りのバッテリーを運ぶ。過去最多となる、大学や企業などが開発した計7基の衛星も相乗りしている。
H2Bは、世界最大の約6トンを積載できるこうのとりを打ち上げるため、主力のH2Aを改良して最大打ち上げ能力を増強した国産ロケット。今回で6回連続の打ち上げ成功となり、H2Aと合わせた成功率は97・3%(37機中36機成功)に上がった。
昨年、長期滞在していたISSにこうのとり5号機を結合させた宇宙飛行士の油井亀美也さん(46)は打ち上げ後、同センターで記者会見し「こうのとりの中に入った大事な物をしっかり届けて、日本の存在感を更に増してもらいたい」と語った。
日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げたころとは隔世の感がある。当時の打ち上げ用ロケットのL-4Sは世界初の無誘導衛星打ち上げロケットであった。これは決して開発能力が無かったわけではなく、誘導装置はミサイル開発に繋がる軍事技術への転用が可能であるという指摘が野党の日本社会党等から上がり、開発の着手時期が大幅に遅れたためだそうだ。ロケットは真上に打ち上げても衛星を軌道に投入することはできないので何らかの方法で水平にしないといけないが、それで「無誘導重力ターン方式」と言う極めて手のかかる誘導方式を考案して採用していたようだ。何でもかんでも「反対、反対」の日本社会党のためにずい分と無駄な予算と時間が消費されたと思うが、今もその正統な後継者が、「反対、反対」で頑張っているのは進歩のない日本の政界ではある。その政界とは正反対に宇宙開発は長足の進歩を遂げて世界最大の物資搬送機を運用できるまでになった。まことに結構なことではある。
ブログ一覧 |
軍事 | 日記
Posted at
2016/12/10 11:37:24