日産のフェアレディZがモデルチェンジするらしい。発売は早ければ2021年中らしい。そしてそのスタイルは原点に立ち戻りS30風ともいわれる。どんな車になりそうか、また、僕の好みも加味して考えていきます。
所有したことは無いが、フェアレディZは常に興味のある車だった。20代の頃、日産関連の仕事をしていたが、所有したのはマーチRやパルサー(N13)R1だ。これはジムカーナをしていたからで、大柄な車は不利なだけだったからだ(もうひとつ、日産車から選ばなければならない足かせもあった。ジムカーナにおいての常勝マシンはホンダCR-Xだった)。
入社した当時のZはZ32型でスタイルはそれまでのロングノーズショートデッキからつるっと、ペッタンコなデザインに変わった。大柄でスーパーカーっぽくなった外観は人気があった。仕事で何回も乗ったが、良いクルマだったが、いまひとつ好きになれなかった車だった。Z31の後期型の3Lが抜群にカッコイイと思っていたせいもあるからだが、Zはロングノーズ・ショートデッキが良いだろうとは思っていた。
さて、復活するZ(Z35?)はエンジンは3LのV6ターボという噂だ。パワーも400PSに届くともいわれる。ではV6エンジン搭載を前提に考えていきましょう。
今度のZも多分2人乗りで、足回りはフロントがダブルウィッシュボーン、リアはマルチリンクになりそう。ミッションはMTとATが用意されそう。バカでかいタイヤを履きそう。2WDのFRになりそう。モータースポーツの参戦は無さそうなことから、スポーツカーか、スペシャルティカーという位置づけになりそうですね。
上記はあくまで予想や噂のデータでありますので、実際は解りません。2シーターならミッドシップカーでも良い訳ですし、コルベットは長年FRでしたが、新型はミッドシップカーになりましたしね。日産は会社再建中でありますから、Z34のコンポーネントを極力生かして開発するというのが、最も考えやすいかと思います。
では考えていきます。僕が思うに最もやらなければならないのはダウンサイジングです。大きすぎるエンジンは要らないんじゃない?ということです。3LのV6ターボならエンジン自体が相当大きく、高さを押さえるなら、ドライサンプも考える必要があるでしょう。この時点で横幅は大きくなりそうで、フロントのダブルウィッシュボーンのアーム長は短くなりそうですね。400PSに耐えるミッションはかなりの容量となりますから、GTーRの様にトランスアクスルにすれば、重量配分的にもいいかもしれません。でもMTの存在は消えそう。乗員はもちろん2人でしょう。これらのことから、S30風の流麗なスタイルが与えられるならば、かなり大きな車体となりそうな気がします。
仮にノンターボならエンジンルームはかなりクリーンになりますし、熱的にも楽にはなるでしょう。もっと小さなエンジンを積めば、車体全体も小さくスタイリッシュに出来そうです。タイヤの直径も小さく出来そうです。当然軽量化に貢献できますから、燃費にも有利ですよね。
ですが、そんな事はしないでしょう。国内ではトヨタスープラが仮想ライバルとするのだと思いますが、Zはどんな人にアピールしたいのでしょう?若い人に高額なスポーツカーを進めるのはハードルが高いですし、舌の肥えたオヤジがパワフルなZで首都高やサーキットを走るかどうかは解りません(もっと適した車は他にいくらでもある)。日産は長い間、国内市場を無視して、世界で利益を上げて来ただけに、今回も国内よりも世界に目を向けた車輛作りをしている点は仕方無いですね(だから、日産離れが加速している現状も仕方ない。ノートが売れているぜとか言うだろうけど、それはノートが良いだけで、他に良い車が出れば、簡単に離れるよ。NISMOフェスティバルに行けば、日産ファンという人に会えますからね。多くは古いオッサンだ)。
そこで、僕の好みを入れて、理想のZを考察する。
エンジンはズバリ2400ccのV6NAで充分だ!エンジンの性格としては回転数によるパワーよりトルキーな性格が良い。2400ccとしたのは、当然240Zに対するオマージュからである。エンジンはなるべく車体中央に寄せたいけど、ミッションはエンジンに直結のノーマルなタイプに6MTでいいんじゃない。足回りはダブルウィッシュボーンとマルチリンクかな。フロントはインボードサスでもいいくらい。コクピットは適度にタイトが良いよね。横幅が広々というのは違うんじゃない。ルーフは低くしたいけど、ヘルメット被る余裕は欲しい。つまり、シートを低くセッティング。メーターはレトロに、と言いたいところだが、ここは難しいね。近年のフェラーリのメーターっぽくメーター表示なら繊細なアナログの表示、またナビや車体のセッティングも表示するマルチメーターが良いと思う。
写真はフェラーリローマのコクピット
タイヤサイズはバカでかいタイヤはボンネット高を高くするだけだから、18インチは要らないよね。前後サイズは当然変えるべき。だってローテーションなんて所詮出来はしないのだから。シルビアが無い現在、Zはシルビアの様な手軽なFRの領域までカバーすべきで、今度のZが失敗すれば、シルビアも生まれる訳も無い訳です。そういう意味では価格面でもリーズナブルである事も大事な要素です。
日本車からスポーツカーが消えている現在、メーカーは採算の取れない事はしたがらないのが現状です。世界的にも手ごろなスポーツカーが消えつつあるので、逆に言えばチャンスもあるわけですよ。だから、背伸びせず、奇をてらわず当たり前なZを作ればいいんじゃないというのが、僕の意見です。
色々なファンが理想のZを模索していますが、この方のZは好みです。
最後に世の中にZを愛している方が多くいることに日産は感謝し、Zファンの声を聴くべきだ。企業の利益なんてその後だよ。最後のZになるかもしれないしね。
Posted at 2020/07/09 22:44:48 | |
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