4月10日(日)、最高のお天気に恵まれる中、ツーリングに行って来ました。この日の相棒はスズキGSX-S1000。カラーはグラスマットメカニカルグレーです。車体はRental819でお借りし、8時間で19,700円でした。
レンタルを申し込んだ時点では憧れのバイクを乗れるので、期待ワクワクですが、同時に最新リッターバイクを15年ぶりに乗るので、不安も有りましたね。最後に乗ったのはスズキTL1000Sで、僕の当時の愛機ですが、この機を最後に暫くバイクには乗れなくなりました。それでもまた乗ってみようと思ったのは、最新のバイクへの興味が尽きないからで、それは僕的には大きな挑戦でもあった訳です。リスクも考慮した挑戦という意味で生と死の境界線機だな。と思ったわけです。
前置きが長くなりましたが、ざっとスズキGSX-S1000に触れておくと、エンジンは水冷並列4気筒DOHC16バルブ、レースでも活躍したGSX-RのK5型のエンジンをベースに最新の電子制御デバイスで扱いやすく、その一方で最新の排ガス規制をクリアした信頼の名機です。
車体はGSX-Sの前モデルと大きく変更は無いようですが、サスペンション、トラクションコントロール、ABSのアップデート、出力制御「スズキドライブモードセレクター(SDMS)」、双方向クイックシフトが加わり、高出力を扱いやすくしている点が注目ポイントです。でも一番の話題はそのスタイルですね。見るからに厳ついスタイル。その中で特に今回のグレーのカラーはモビルアーマーか、戦術機のようで好感。厳つい外観ながら、とても乗り易いという話も聞きますが、実際どうなのか?8時間のツーリングを通して明らかにしていきたいと思います。
午前10時に車体をお借りしてスタート。横浜町田ICから御殿場を目指します。バイクに跨り、緊張の走り出し、何と、エンストしてしまいました。恥ずかし~。その後、何とか無事スタートしました。このバイクで一番難しいのはスタートかもしれませんね。後で詳しく述べます。スタート時、SDMSはC(コンフォート)、トラクションコントロールは3で高速に乗ります。走り出してしまえば、難しい事はなく、快適そのものです。低回転から力はあり、6速80Km/hは3200rpm位だったと思いますが、ここからでも再加速は容易。4000rpmに近づくにつれ、既に臨戦態勢に入れます。最高出力は110kW〈150PS〉 / 11,000rpm、最大トルク105N・m〈10.7kgf・m〉 / 9,250rpmですが、巡航時からパワフルで7速目が欲しいほどです。鮎沢PAで一旦休憩。SDMSをB(ベーシック)に変更、ブレーキレバーも手前に調整(ダイヤルで簡単)。SDMSをBにするとアクセル操作に速度が間髪無く反応します。例えば100Km/hへの到達時間は明らかに速い。Cがアクセル操作にダルな訳ではありませんし、僕はCが好みだったので、この後の多くはワインディングも含め、Cで走行が多かったです。Bは過度な演出の無い素直な出力特性なのですが、スロットルが電子制御になった為か、非常に軽く、高速では有りですが、市街地やタイトなワインディングではややシビアに感じました。ですのでA(アクティブ)は(サーキットでもない限り)不要と思い、使ってません。
鮎沢PAにてトイレに寄る。SDMSをBに変更(走行中にも出来たけど・・)。
御殿場で降り、富士スカイラインを走ります。本当は富士五合目まで行きたかったのですが、まだ少し早く、途中で引き返しましたが、高度は海抜1700mは超えていました。大学生の頃、RGV-γ250で来た事ありますが、キャブは気圧差がもろに出て、吹けなくなるのですが、インジェクションは流石ですね(時代錯誤)。その後、御殿場ICの前を通り、R138を登り、長尾峠、箱根スカイライン、芦ノ湖スカイライン、十石峠へ抜けました。
富士スカイライン。ここから五合目までは4月末まで通行止めです。
芦ノ湖スカイラインにて富士山バックにパチリ。残念ながら富士山に雲がかかってます。
十石峠レストハウスにてお昼を取りました。
ワインディングを走ってみて思うのは、車体214Kgの重さをあまり感じないという事。重量配分や重心の良さがあるかと思うのですが、低回転から反応するトルクの太さによるところが大きいと思います。このトルクの出し易さに効いて来るのがスロットルレスポンスですが、これが「ワっ!」とでは無く、「フワッと!」と出る感じで、正にトルクを出し入れする感じ。これが乗り易さに効いていると思います。クイックシフターも使ってみましたがこれも使い易く、タイトなワインディングでは重宝すると思いますが、手動で操作する事が多かったです。こんな時エンジンのフケが速く、スリッパ―クラッチと相まって昔の乗り方でも扱い易かったですね。あと特筆したいのはブレーキ。前後ともにフィーリングが良く効きますね。前はブレンボの4ポットキャリパー×2、リアはニッシン製2ポットキャリパーですが、共にABS付。で、リアブレーキが使い易いと感じました。いわゆるリアを引きづって入るコーナリングですが、コントロールの幅が広く、タイトな長尾峠ではリアブレーキだけで乗れる感じ。その分、コーナー侵入へのライダーの負荷は減るので、上体を内側に傾けるリーンインのフォームで前輪に荷重させる方が良いかと思いました。もしフロントブレーキで前荷重にするなら、もう少しフロントフォークのプリロードを抜きたいという感じもしましたが、スズキらしいハンドリングの良さは感じましたね(RGV-γ、TL1000Sでもフロントから転ぶ気はしなかった。4輪でいうとFFっぽいコーナリング)。
1日堪能できたGSX-S1000ですが、気になる点もありました。それは指摘も多いメーターの右下部の視認の悪さですね。何故か色調が速度計やタコメーターより暗く(青っぽい)、読取り難い。表示内容は瞬間燃費や、給油迄の走行可能距離、電圧計なども表示できる親切な設計なのですが、読取り難いのはマイナス点。またハンドルクランプ部の映り込みもありますね。改善されるならGSX-S1000GTのメーターの様な白ベースにして欲しい。
あとは僕的にはハンドルバーがやはり広く、一文字に近い感じがするので、もう少し幅を詰めて角度を絞り、バーエンドを少し落としたいかなと思います(ハンドル幅は車体のコントロールを軽く行う為に必要だと思いますので難しい所でしょうけどね)。あとは趣味的な部分で、スリップオンマフラーの形状変更、リアフェンダーの撤去もしくはショート化くらいかな。これだけやれば、もう完璧。ほぼ理想に近いバイクです。
小さな点ではシートは足付き性は良いけど、やはり尻が1H位で痛くなりますね。あとアクセルが軽く、遊びが全然無いので、直ぐ吹かしちゃう。信号待ちでも手の動きで「フォン」とやっちゃう。決して周囲を威嚇してません。最初のクラッチミートでのエンストもこの軽さが影響してます。軽く吹けちゃうから、ビビってアクセル開度減少→エンストという流れ。慣れれば平気だし、ツーリング時の腕の疲れにも関わってきますが、もう少し重い方が操作し易いかも。最後はどうでも良い事ですが、冷却用ファンの回る音がサイレンっぽい。初め何処かでサイレンなっているかな?と思いました(笑)。
それでもやはり最新鋭のリッターバイク、それもストリートファイター系は面白かった。この日320Km走ったが、疲れは少なかった。僕のレベルではタコメーターの半分位しか使っていないが、それでも十分に思えた。大パワーより、大排気量によるトルクで軽く動ける印象が良かったし、最新のデバイスの恩恵でコーナーでもアクセルを気軽に操作できるし、開け始めが優しいからコントロールがし易い。スタイルは厳ついけれど、実は優しいバイクでした。でも開けたらブラックホール見るかも・・モトGPを感じられるでしょうね。
最初に思った境界線機のイメージだが、勿論生と死の境界線は分かつ必要があるが、日常の優しさと週末の戦機という相棒の2面性という意味で境界線機であると思えた。これは傑作機です。出来れば、「刀」、「隼」に次ぐ和のサブネームをつけて欲しい機種である。
GSX-S750がモデルチェンジするなら、S1000のイメージで電子デバイステンコ盛りでお願いします。グレーのカラーもね。
おまけ
十国峠のレストハウスでは面白いTシャツ、ステッカーを売っています。今回は家族へのお土産でTシャツ2枚、自分用に新作ステッカー3枚購入しました。
右下は以前購入したもの。その他3枚は今回購入。面白いでしょ。
お昼もここで食べました。そば定食(1200円)です。かき揚げも揚げたてサクサク。美味しかったぁヾ(o´∀`o)ノ♪
今回はナビゲーションとしてヤマハツーリングサポーターアプリを使いました。普通のナビゲーションだけでなく、景色の良い所、急カーブ等の注意事項も入り、解りやすいと思います。
ヘルメットの色との相性も良いかな? ミリタリー風のコーションラベルも入れると更に良くなるかも・・
最後に燃費は320Km走って、13.83Lを給油。23Km/Lでした。
Posted at 2022/04/11 04:44:38 | |
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