
フルーツは金属と相性が悪い、という話しを少し前に書きました。
厨房機器というのは基本ステンレスなので、フルーツにとっては居心地が悪い環境なのです。
私のジュースの製造工程上、最もフルーツに触れている金属は「かき混ぜ棒(ホイッパー)」です。
私が使っているのは長さがテニスラケットくらいの巨大サイズ。コレがめっちゃ凄い撹拌能力をもっていて優秀なのですが、金属なことが気掛かりなのです。
コレを脱金属させたい。
市販の混ぜる機能の器具で脱金属なのは給食センターで使うような柄の長い巨大シャモジとラーメン屋さんが使うエンマ棒(画像:スープを炊くとき肉や野菜を潰しながらかき混ぜる必需品)くらい。
どっちもピンとこないのですよね。
プラスチックか木製の長い靴ベラが理想に近いのですが、靴ベラで掻き回してるとは人様に説明出来ない。
考えを巡らせているとアウトドア用品やスポーツ用品に答えがあるような気がしてきました。
ということで白羽の矢を立てたのが竹刀です。
竹は和食や中華系の厨房用品でよく使われている衛生面でも不安のない素材。
そういえば小学校低学年のときに剣道をやっていたことを思い出し、縁も感じる竹刀を加工すればいい気がしてきました。
そうなると足が迷わず水道橋にある剣道用具店に向かいます。長さが丁度良さそうな小学校低学年用の竹刀を買ってしまうのでした。しかも竹部分のパーツだけ。(専門店なので竹刀の完成品だけでなく、各種パーツだけでも買える)お店の人からは『竹だけでいいのですか?』と聞かれましたが、剣道用具専門店で『コレでフルーツ掻き混ぜたい』とはいえないので『ハイ』と伝えました。
よく見ると手彫りの刻印がされた職人の手仕事のような高級品を買ってしまったのかも?ネットで子供用の竹刀を調べると完成品が半額以下で売られてました。それでもエンマ棒の1/5くらいの価格なのでまあいいか。
で、多少ゴニョゴニョして完成です。
食品加工に使うので耐水ペーパーで内側まで徹底的に磨きこみました。光沢が美しい!
剣先の開口具合は戸当りゴム(白)の配置位置で自由に調整出来ます。
何十年後かには酸性食材を混ぜるスタンダードになってるかも知れないと、独りで盛り上がるのでした。
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2023/05/13 12:08:21