
先月の弾丸帰省と、今月はじめの緊急帰省のこぼれ話です。
例によって、苫小牧から八戸行きの深夜フェリーに乗っての行程でしたが。
弾丸帰省の際は、予約をするために、シルバーフェリーのHPに行ったら、HPががらっとリニューアル…は良いのだけれど、そのために登録しておいた顧客情報がすべて使えなくなってしまい、再登録を強要するのは、いかがなものか。
しかもHPの構成、以前よりかなり見づらくなっているし。誰だこれ作ったのと承認したヤツ。
特に重要な項目であるはずの運航情報が、クリックしても情報が出てこず、NEWSページを辿ってやっと船舶点検のために、一部運休があるとわかる、ってのはかなりマズいと思う。
ま、それ以外では、徒歩乗船であれば、乗船手続きも窓口ではなく、自動発券機になっていたあたりは進化しています。
もっとも、新日本海フェリーだと、予約完了ページにQRコードが記載され、それをPDFでスマホに入れておけば、そのまま乗船できるシステムなので、もっと楽だけど。
弾丸は今回も深夜便だったので、船は現在のところ比較的新しい「シルバーティアラ」。
残念ながらこのとき、風邪っぴきの体調不良だったので、舷門が閉まる様子をマニアックに見学したりする気力はなく、出港までベッドで休んでいました。この日は夜風がかなり冷たかったので、本当は乗船したら速攻で風呂に入って寝たかったのですが、乗船開始直後の風呂って激混みなので、出港まで待たなくてはいけないんですよね。
出港して港外に出てからのほうが、湯船のお湯が波打って、船のお風呂らしい気分になる、というのもあるとかないとか。(笑
この時ちょっと失敗だったのは、船室に備え付けのサンダルがなかったこと。昨年秋の乗船時は、往きがカプセルホテル式の二段ベッドの2等寝台B、帰りは(船が違うので)個室二段ベッドの2等寝台Aだったのですが、B寝台にサンダルがないのは当然として、帰りのA寝台はサンダルがあったので、A寝台はサンダル付なのかと思っていたら、船によってあったりなかったりのよう。
帰路によく乗る「シルバーエイト」にはありますが、「シルバーティアラ」は船が新しいぶん、合理化されているのか装備されていなかったようです。
トイレに行く時に、いちいち靴を履くのは面倒なので、フェリーで2等室に乗る際は、サンダルってけっこう必需品だったりします。
寝台室は個室ですが、1等室と違って、当然窓はなく狭いので閉塞感があり、寝る時以外は居心地がいいとは言えません。その代わり、特に「シルバーティアラ」は2~4人がけのテーブルと椅子を備えた、小ぶりなパーソナルスペースが数多く設けられていて、談笑する人が数多く居たあたり、現代らしい設計ですね。
特に最後尾の洗面スペース横には、テーブルとソファが備えられ、窓から航跡を眺めながら朝食を摂れるのは、嬉しい配慮。
そんなこんなで、八戸港へ入港すると、なにやら大きな足場が組まれて工事を行っています。最初は、これまで古く簡易的な屋根しか付いていなかった、ターミナルビルから船までのボーディングブリッジを造り直すのかと思っていたら、その横では、大規模な工事も行われています。
これはもしや、と、通路に待機していた職員さんに尋ねると、やはりターミナルビルの建て替え工事で、この冬にも完成するとか。
思えば現在のターミナルビルって、もう数十年は経っており、初めてこの航路のフェリーに乗った、学生時代から変わっていないのです。
そして帰路のこと。待合室の壁に「QRコード開始します」というポスターが貼ってあり、今後はルームキーをQRコード化する案内でした。
現段階で、この航路の新造船の入れ替えは完了しているので、これから順次改修していくのだろう、と思っていたら、発券機で出てきたのはこれ。
右が往きに乗っティアラのカードキー。左が帰りのエイトのもの。
レシートにQRコードが記載されていて、これがそのままルームキーになっているのです。
船も昔はホテルと同じように、個室の場合はアクリルの角棒が付いたメカニカルキーを渡され、下船前に回収されたものですが、昨今は乗船時にカードキーが発行されるようになりました。これだと下船時の回収も不要なので、かわねこは記念に持ち帰り、本のしおり代わりにしていますが、おそらくは航海ごとにカード内の磁気情報も書き換えられて、その航海ごとにしか入室できないシステムなのだと思います。
ただこのシステム、情報が磁気なだけに、スマホやタブレットなどと一緒に持つと、磁気情報が消えてしまうデメリットがあります。
実際に、かわねこも何年か前に乗船した折、当時使っていたタブレットの上にうっかり置いてしまったところ、夜中にトイレに行くのに部屋を出たら、鍵が開かなくなってしまったトラブルがありました。
カードサイズからも、ついスマホと一緒に持ち歩いてしまって、開かなくなるトラブルが多発したらしく、ティアラの船内放送でもカードキーはスマホと一緒に持たないよう、ずいぶんとしつこくアナウンスされていたので、その対策がQRコード化なのでしょう。
これだと、キーはカードですらなく、レシートでOKなので、コスト的にも有利なことも、採用の理由かもしれません。
部屋の鍵には、このようなQRコード読み取り装置が付随していて。
コードをかざすと、青いランプが点灯して、ロック解除されます。もちろん、部屋が違うと赤いランプが点灯してロックは開きません。
試しにQRコードをカメラで読み取って、表示したスマホをかざしても作動したので、レシートを持たず、スマホで開けてもいいわけです。
QRコードは、日本人の発明ですが、これ考えたひと、すごい。(笑
こぼれ話のこぼれ話。
ちなみに空調は、船の建造年が新しいほど、エアコンシステムも改良されているので、船内が快適になります。
その昔は、ビジネスホテルもそうでしたが、船室もやたらと暑く乾燥して、朝には喉ガラガラ、が普通でしたが、ティアラの場合、干しておいたタオルはみごとに乾きますが、喉がガラガラになることもないので、風邪っぴきにはありがたいものでした。
が、帰りのエイトはやっぱりカラッカラになってしまい、翌週の緊急帰省時には1等個室を取りましたが、エアコンが20℃表示でも部屋が暑く、しかもそれ以上温度調整ができなかったのは、エアコンシステムの違いでしょう。
かわねこが船旅をする場合は、当面苫小牧~八戸航路で、どたばた帰省に限定されますが、いつかまたゆっくりゆったりとした船旅を楽しみたいものです。